角地のメリット・デメリットとは?土地を買う際の参考にしてください

注文住宅を建てる際には、土地探しから始めなければなりません。
土地を探している人にとって「角地」は「よい土地だけれども、高い」というイメージが強いのではないでしょうか?
では、なぜ角地は値段が高くて人気があるのか?
今回はその理由をご紹介します。
角地は確かに人気があり、ほかの土地に比べて値段も高くなりやすいです。
しかし、メリットばかりではありません。
今回は、デメリットもご紹介していきましょう。
ぜひ土地を選ぶ際の参考にしてください。

1.角地とは?

建築用語における角地とは、ふたつの道路が交わったところの土地を意味します。
つまり、家を建てると二方向が道路に面するようになるのです。
通常の土地は、一面しか道路に面していませんから日当たりがよく、間取りが自由になりやすいでしょう。
また、家を建てる際は、建ぺい率が決まっています。敷地いっぱいに自由に家を建ててもよいというわけではありません。
しかし、角地の場合は一面しか道路に面していない土地に比べて、建ぺい率が緩和(かんわ)されていることが多いのです。
つまり、同じ広さの土地でも角地の方が広い家を建てられます。

2.角地のメリット、デメリットとは?

では、角地を選ぶメリット・デメリットにはどのようなものがあるでしょうか?
この項では、その一例をご紹介していきます。

2-1.メリット

角地のメリットは、日当たりがよく間取りが自由になりやすいということです。
通常の土地では両側に隣家がある、ということも珍しくありません。
そうなると、玄関の方向も決まってきますし、間取りにも制限が出てくるでしょう。
しかし、角地ならば二方向が道路に面しています。
ですから、玄関の位置も自由に決められますし間取りの選択肢も増えるでしょう。
つまり、より理想に近い家が作れるということです。
また、防犯面でも角地はメリットがあります。
二方向が道路に面しているということは、どれだけ人目に付きやすいということ。
そのような家に空き巣に入るのは至難(しなん)の業でしょう。
ですから、よほどさびれた土地の角地でない限り防犯性も高いです。

2-2.デメリット

しかし、角地はメリットばかりではありません。
角地の最大のデメリットは値段が高いということ。
人気がある土地ならば、角地というだけで100万円近く値段が違うこともあります。
いくら自由に家が建てられるといっても、単に角地というだけで100万円も余分にかかれば、家を建てる費用がそれだけ削られてしまうでしょう。
また、人目があることはよいことだけではありません。
常に家の外に人通りがあるということは、目隠しをしっかりとしておかないと落ち着いて生活できないでしょう。
ですから、外構工事の費用が高くなります。
家の値段というのは土地と建物の値段は含まれていますが、外構工事の値段は含まれていない場合も多いのです。
ですから、プラス100万円~200万円程度、余計な費用がかかるかもしれません。
角地を買う際に予算オーバーした方はさらにそれだけの負担増は難しい、という方もいるでしょう。

3.買った方がよい角地、考えた方がよい角地の違いとは?

角地は一般的に「よい土地」扱いされています。
ですから、角地と聞いただけで「すばらしい土地」と思いこむ方も少なくないでしょう。
しかし、いくら角地でも条件がよい土地と悪い土地があります。
この項では、買った方がよい角地と考えた方がよい角地の特徴をそれぞれご紹介しましょう。

3-1.買った方がよい角地とは?

南と東、南と西など日当たりのよい場所が道路に面している角地は、玄関の位置も決まりやすくお勧めでしょう。
また、古くからの住宅地の角地が売りに出された場合も買って損はありません。
古くからの住宅地というのは、長い間人が住み続けていて問題がなかったということ。
また、災害にも合いにくいということです。
さらに、住宅地は人通りも適度ですから、常に家の外から視線を感じるということもないでしょう。
ただし、このような角地は大変人気が高く、出会えるかどうかは運しだい。
見つけたらすぐに手続きに入りましょう。

3-2.考えた方がよい角地とは?

角地は日当たりがよい、というイメージがありますがそれは道路に面した方角しだいです。
たとえば北と東、西と北が道路に面していて南や東に高い建物が建っていた場合は、ほとんど日当たりは望めません。
また、水田を埋め立てた土地や山を切り開いた新興住宅地は、災害が起きたときに浸水したり、土砂崩れで流されたりする心配があります。
さらに、面している道路にも気を配りましょう。
繁華街に直結する道路であったりあまり治安のよくない場所の道路だったりすれば、一晩中騒がしくて眠れないということもありえるのです。
そのような場所に建つ角地は、ほかの角地よりも割安という可能性もあります。
長年土地を探していると、角地イコールよい土地というイメージがこり固まっている人もいるかもしれません。
ですから格安の角地を見て、掘り出し物と思う人もいるでしょう。
でも、あまりに安すぎる角地や長い間売れ残っている角地は要注意ですよ。

4.角地にこだわることはない

角地は、確かに人気が高い土地です。
しかし、角地にこだわることはありません。
逆に、角地にこだわりすぎて失敗する人も多いです。
たとえ1面しか道路に面していなくても、よい家は建てられるでしょう。
注文住宅を造る場合は、土地から探さなくてはなりません。
しかし、土地探しというのは思った以上に大変です。
何年も土地を探していると、角地というだけで飛びつきたくなるかもしれません。
しかし、前述したように角地でも条件の悪い土地はたくさんあります。
また、条件のよい角地を買っても、後年になって条件が悪くなることもあるでしょう。
注文住宅を建てる場合は「土地ごと家を売ります。家は自由設計してくださって構いません」という不動産屋を利用するのもひとつの方法でしょう。
また、「何がなんでもこの時期までに家を建てよう」と思うのではなく、よい土地があれば家を建てようというくらいの気持ちでいた方がよいのです。
また、角地というのはよい土地であれば特に営業をしなくても売れるもの。
それをしつこく「すぐに手付を打たないと売れてしまいます」といわれるようならば、何か問題があると考えた方がよいでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は角地のメリットやデメリットをご紹介しました。
まとめると

  1. 角地は、日当たりもよく建ぺい率も緩和されやすいので人気が高い。
  2. しかし、人気が高い分値段も高く、よい角地は早い者がちになりやすい。
  3. 角地にこだわりすぎる必要はない。

ということです。
家は人生で最も大きな買い物のひとつ。
だからこそ、失敗したくないですよね。
ですから、「みんなによい土地と思われるような土地を買いたい」と思っている方も多いでしょう。
角地はその代表格のようなものです。
しかし、角地というだけで隣の土地よりも100万円も200万円も高い場合は、それだけの価値があるかどうかよく考えましょう。
また、新興住宅地の角地はお得な値段で帰ることもあります。
しかし、住宅地になる前は何だったのか、よく調べてから買わないと災害が起きたときに家が大きなダメージを受けるかもしれません。