サイディングなど外装リフォームとは？ 工事内容や業者選びについて

1．外装リフォームとは？

まず、外装リフォームとはどのようなものか、どんな場合に必要になるのかをご紹介します。

1-1．外装とは？

外装は、住宅や建物などの屋根と外壁といった、外部から見える部分のことです。外装は常に紫外線・雨・風にあたるため、定期的なメンテナンスを要します。

1-2．外装リフォームとは？

外装にはメンテナンスが必要とご説明しました。外壁の塗り替えや屋根の葺（ふ）き替えなどを、外装リフォームといいます。サイディングやタイルの張り替えも、外装リフォームに含まれるのです。

1-3．どんな場合に必要か？

外壁や屋根には塗膜がありますが、耐用年数が決まっています。寿命が近づくにつれ、ひび割れや腐食が起こるのです。また、紫外線・雨・風などの影響を強く受ける環境であれば、耐用年数より早く劣化が進むこともあるでしょう。外装の異常は、家そのものの劣化につながります。そのため、外装リフォームでメンテナンスをし、家を守ることが大切なのです。

1-4．リフォームするメリット

劣化した外壁や屋根は、家を古びた印象に変えてしまいます。また、ひび割れや腐食部分から浸水し、躯体（くたい）までダメージを広げることもあるでしょう。外装リフォームをするメリットは、外観のイメージを一新し、劣化の補修も兼ねることができることです。断熱や遮熱効果のある塗料を用いることで、省エネ効果が期待できるのも魅力でしょう。

2．外装リフォームの内容について

外装リフォームの種類や最近の傾向をご紹介します。

2-1．外装の種類

2-1-1．外壁

外装リフォームと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、外壁塗装でしょう。外壁にもさまざまな種類があり、サイディング・タイル・ALCなどがあります。現在は、工事費用が安く、耐久性が高いサイディングが主流です。外壁塗装に使われる塗料の種類も豊富で、高機能になってきています。

2-1-2．屋根

外壁塗装と同じように、屋根もメンテナンスを必要とします。屋根の劣化は雨漏（も）りなどの原因となるため、早い段階で修繕や塗り替えを行うべきです。屋根の外装リフォームを行う場合は、外壁との色合いや組み合わせを熟慮し、馴染（なじ）むように調整することがポイントになります。

2-2．デザインや色について

デザインと色の選び方で、家の印象は大きく変わります。また、前述したとおり、屋根と外壁のバランスも重要なポイントです。カラーシミュレーションをあらかじめ行い、デザインや色をしっかり考えることを大切にしてください。また、景観に馴染（なじ）む仕上がりになるかどうか、プロとよく相談しましょう。

2-3．最近の傾向

最近の傾向では、外装リフォームと同時に、家の機能向上への取り組みや、省エネ意識を持ってリフォームを始める方が増えています。遮熱や断熱効果がある塗料なら、暖房効率のアップが期待できるでしょう。

2-4．外装補修について

外壁や屋根の塗装を行う前は、プロによる診断を受け、ひび割れや劣化部分を補修することが必要です。補修をきちんと行うことで、塗膜の効果を適切に得ることができ、寿命を延ばすことにつながります。費用がかかっても、補修は確実に行いましょう。

3．外装リフォームの方法

工事前に、外装リフォームの流れや見積もりに関する知識を持っておきましょう。

3-1．リフォームの時期

外装リフォームに適した時期は、春と秋の適度に乾燥した時期です。梅雨は天候が安定せず、湿度が高いことから、外装リフォームには適していません。気候がいい時期を選んだほうが、天候不良による工事期間の延長などが起こりにくいでしょう。季節がいいときは繁忙期にあたるため、なるべく早めに予約を取るようにしてください。

3-2．どんなふうにしたいのか？

外装リフォームを行う前に、カラーシミュレーションをすることが大切とお伝えしました。色選びやデザインは、外観の印象を大きく変えます。まず、コンセプトを決め、どのような家にしたいかを考えましょう。過去の事例を見せてもらい、参考にする方法もおすすめです。

3-3．リフォームの流れ

外装リフォームは、以下の流れに沿って行います。

1. 業者に問い合わせをする
2. 現地調査
3. 補修箇所の確認
4. 塗料やデザインを決める
5. 見積もりを出してもらう
6. 工事内容や金額に納得できたら契約
7. 足場組み
8. 塗装箇所の洗浄
9. 養生
10. 塗装（下地塗・上塗り）
11. 工事完了後に引き渡し

3-4．施工事例を活用しよう

自分の中で理想としているものを、実際に伝えるのは難しいものです。インターネットで検索し、施工事例を探してみる方法もいいでしょう。希望するデザインや色に近いものを見つけ、業者に提案するとお互いにイメージを形にしやすいメリットがあります。実際に、近隣に建っている家の色を参考にするのも、分かりやすくおすすめです。

3-5．費用相場

外装リフォームの費用相場は、工事内容や塗料選びなどで変わります。予算が決まっている場合は、見積もりの段階で業者に伝えておきましょう。なるべく低価格に抑えるコツは、複数の業者から見積もりを出してもらい、一番安い業者を選ぶことです。ただし、工事の質や職人の腕はとても重要ですから、過去の実績を必ず確認し、信頼できる業者に依頼するようにしてください。

3-6．見積もりについて

業者ごとに工事内容は異なるため、見積もりでよく確認してから依頼することが大切です。見積もりには工事に関するこまかな情報が記載されています。熟読するつもりで、目をとおしてください。やたらと安い部分はないか、アフターフォローについての記載があるかなど、細かく確認することが大切です。

4．外装リフォームの業者選び

外装リフォームを成功に導くためには、業者選びが重要なポイントになります。業者の選び方を覚えておきましょう。

4-1．選び方のポイント

業者を選ぶときは、親身になって相談に乗ってくれるところを探しましょう。デザインや色の提案が豊富で、さまざまな事例を提示してくれると分かりやすいものです。アドバイスが的確で、丁寧に対応してくれる担当者がいると安心して依頼できます。

4-2．アフターフォロー・メンテナンスについて

外装リフォーム後のトラブルに備え、アフターフォローやメンテナンスに関する体制が整っている業者を選びましょう。多くの場合、工事後5〜10年の保証がついています。保証期間内は、無償で修理や修繕が可能です。メンテナンスは6か月に1回程度行うことが多く、無料にて点検を受けることができます。安心して暮らすためにも、保証がしっかりした業者を探してください。

4-3．注意点

外装リフォームを急ぐあまり、業者の比較を怠る方がいます。優良な業者を見極めるためには、複数の業者を比較することが重要なポイントです。見積もり以外にも、対応やアフターフォローなどをしっかり確認してから依頼してください。

5．外装リフォームでよくある質問

外装リフォームでは、分からないことが多いものです。よくある質問を集めました。参考にしてみてください。

Q．外装リフォームの工事期間はどのくらい？
A．工事規模や工事内容により、差が出るものです。平均的には、1〜2週間程度とされています。季節によっても変わるため、見積もりの際に業者とよく相談しておきましょう。

Q．外装はどのくらいの間隔でメンテナンスをするべきか？
A．塗膜の耐用年数から考慮しても、10年ごとにメンテナンスを考えたほうがいいでしょう。劣化が始まる前に外装リフォームをすることで、家の耐久性を維持することができます。

Q．悪質業者に騙（だま）されないためにできることとは？
A．訪問営業の業者や、やたらと工事期間が短い業者は、手抜き工事が多く、トラブルが続発しています。着工前の完成予想とはかけ離れた仕上がりでも対応してもらえず、泣き寝入りするケースもあるのです。良質な業者かどうかを見極めるためにも、業者の実績やクチコミなどをチェックするようにしてください。

Q．見積もりはどの部分を重視して見るべきか？
A．見積もりには、工事に関する情報が詰まっています。塗料の単価や部材代金など、詳細に描き込まれているのです。業者によっては、大ざっぱに書かれている場合もあります。不明確な点がないかを確認し、分からないところは担当者に質問しましょう。

Q．屋根と外壁の工事は同時に行うべきか？
A．費用面の問題もあるため、一概にいいとはいえません。しかし、屋根と外壁を同時に行うメリットは、色やデザインをコーディネートしやすいことにあります。

6．まとめ

いかがでしたか？ 外装リフォームとは、外部から見える屋根や外壁の工事をすることです。外装は、紫外線・雨・風にさらされる場所であるため、劣化が起こりやすくなります。定期的にメンテナンスをし、家の美観と機能を維持することが大切です。外装リフォーム工事を依頼するときは、事前にシミュレーションを行い、理想に近いデザインや色を見つけることが成功への鍵となります。業者とよく相談し、納得のいく仕上がりを目指しましょう。見積もりは複数の業者から出してもらい、工事内容や費用を比較することも重要です。対応のスピーディーさや丁寧さにも目を向け、良質な業者を探すことを忘れないでください。