ツーバイフォー工法とは? 地震大国だからこそ知っておきたい豆知識!

ツーバイフォー工法は地震に強いとして、近年注目を受けています。阪神淡路大震災や東日本大震災など、日本ではさまざまな大地震による被害が出ている国です。そんな地震から身を守るためにも、地震に強いと言われているツーバイフォー工法についての基礎知識を身に付けておきたいと思いませんか?

この記事では、ツーバイフォー工法についての基礎知識などをご紹介していきます。ツーバイフォー工法について知りたい人はぜひ参考にしてくださいね。

  1. ツーバイフォー工法は地震に強いの?
  2. ツーバイフォー工法が地震に強い理由
  3. ツーバイフォー工法のメリット・デメリット
  4. まとめ

1.ツーバイフォー工法は地震に強いの?

1-1.阪神淡路大震災で倒壊した家屋がなかった

阪神淡路大震災が起こるまでは、見た目のおしゃれさやイメージの良さでツーバイフォー工法を選ぶというのが主流でした。しかし、阪神淡路大震災が起こってから、ツーバイフォー工法は地震に強い工法として注目されるようになります。阪神淡路大震災では、鉄筋コンクリート構造のビルが倒壊したり、高速道路が横倒しになったり、ほとんどの家屋が倒壊したりしましたが、ツーバイフォー工法の家屋は倒壊しなかったと言われているのです。しかも、ツーバイフォー工法住宅のうち97%近くが補修をする必要がなかったと言われています。

1-2.地震に強いだけじゃない?

ツーバイフォー工法は地震に強いとして注目されていますが、強いのは地震に対してだけではありません。なんと、火事にもある程度持ちこたえることができると言われているのです。基本的に、木造住宅は鉄筋コンクリート構造に比べると火事に弱いとされています。ツーバイフォー工法も木造住宅なので同じと考えられやすいですが、違うのです。

ツーバイフォー工法では、太さのある分厚い木材が使われています。このような木材は表面が燃えて焦げると炭化層となり、この状態になると、炭化層がバリア代わりとなってそれ以上燃えてしまうのを防いでくれるのです。そのため、このような木材は摂氏900度くらいの温度に一定時間耐えることが可能と言われています。

一方、火に強いと言われている鉄筋は摂氏550度くらいで変形し始めてしまうのです。そのため、骨組みから一気に崩れ落ちてしまうことが多いと言われています。このように、ツーバイフォー工法は地震だけでなく、火事に対してもある程度の強さを持っているということがお分かりいただけるでしょう。

2.ツーバイフォー工法が地震に強い理由

では、どうしてツーバイフォー工法が地震に強いのでしょうか。その答えは、ツーバイフォー工法の構造にあります。ツーバイフォー工法で建てられた家に柱はありません。箱をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。箱のような感じの6面体構造で家を建てるわけです。このような構造となっているため、柱を用いた普通の木造住宅とは異なり、どこかに力が偏ってかかってしまうことがありません。6面体構造であるため、全体に均一な力が加わることになるのです。そのため、前後左右どの方向から力が加わっても強く、ダメージを受けにくいとされています。

3.ツーバイフォー工法のメリット・デメリット

3-1.ツーバイフォー工法のメリット

ツーバイフォー工法のメリットは、次のとおりです。

  • 箱のような6面体構造であるため力が分散しやすく、耐震性が高い
  • 工事に時間がかからない
  • 気密性が高い
  • 火事にも強い
  • 内部の空調管理がしやすいため、省エネにつながる
  • 大工さん自身の技術などに左右されないため、品質にムラがない

以上が、ツーバイフォー工法のメリットとなります。それでは、次にデメリットを見てみましょう。

3-2.ツーバイフォー工法のデメリット

ツーバイフォー工法のデメリットは、次のとおりです。

  • 箱のような構造になっているため、将来リフォームしたくなったときに壁を撤去したり、貫通させたりできない
  • 各面がパネルで構成されているため、木を露出した木造住宅ならではのデザインにできない
  • 各面がパネルで構成されているため、木造住宅の特徴である調湿ができない
  • 従来の工法に比べて対応している建設会社が少ない
  • 温度が高い環境下では気密性の高さから、湿気が抜けないまま腐食してしまう可能性がある

以上が、ツーバイフォー工法のデメリットとなります。

まとめ

ツーバイフォー工法の基礎知識についてご紹介してきましたが、いかがでしたか? それでは、今回ご紹介したことをまとめてみましょう。

  • ツーバイフォー工法は地震に強いのか?
  • ツーバイフォー工法が地震に強い理由
  • ツーバイフォー工法のメリット・デメリット

耐震性を持たせるためにツーバイフォー工法を考えている人は、以上のことを知った上で建造するかどうかを考えていくことをおすすめします。メリットやデメリットを照らしあわせて、自分や家族が納得できるかどうか考えながら検討していくと良いでしょう。