家の向きはどうするのが一番? 新築を建てるときのポイントは?

新築の購入を検討しているけど、家の向きで悩んでいる…。そんな人は多いでしょう。日本では、古くから方角によって運気が左右するといわれています。そのため、家を建てるときに方角を気にする人は多いのです。また、家の向きによっては日当たりの良さが全く異なります。明るく、暖かな空間を作るために日光は非常に大切です。こうした理由から、家を建てるときに方角を気にする人が多いのでしょう。そこで、この記事では家の向きについてのお話をしていきます。これから新築の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてくださいね。

1.家の向きについての豆知識

新築を購入するときに、多くの人が気にする家の向き。中には「家の向きがどう関係しているの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。そこで、ここでは家の向きに関する豆知識をご紹介していきます。

1-1.最も人気のある方角は?

家を建てるときに最も人気のある向きをご存じでしょうか。答えは、南向きです。南は1日をとおして最も日光が当たりやすい方角とされています。そのため、冬場でも温かく過ごしやすく、洗濯物なども干しやすいのです。その上、風水において南向きに玄関を作ると運気がアップすると考えられています。このような理由から、南向きの家は最も人気のあるわけですね。

1-2.人気の南向きにもデメリットが…?

基本的に、家を建てるときに人気とされている方角は南向きですが、必ずしもメリットばかりというわけではありません。南向きの家にも、次のようなデメリットがあるのです。

  • どうしても価格が高めになりがち

南向きの土地は人気が高いため、その分競争率も高くなります。その結果、ほかの方角の土地に比べて価格が高めになっていることが多いのです。

  • 南向きでも周囲の環境によっては日が当たらなくなる

確かに南向きの物件は日当たりが良いとして人気があります。しかし、目の前にビルなどのような、自分の家よりもはるかにでかい建物ができてしまったら、どうなるでしょうか。当然、一気に日当たりが悪い状況に陥ってしまうわけです。そのため、いくら南向きの物件といっても、周囲の環境にも目を配る必要があります。目の前が空き地でビルなどを建てられそうなスペースがあったり、高い建物が多かったりする場合は注意してください。

  • 場所によっては南向きの良さを活(い)かせないことも…

南向きの物件は、オープン外構にしておくことでより日光が当たりやすく、明るい部屋づくりができます。しかし、それは閑静な住宅街だからこそできることです。もし、人通りの多い場所であったり車の行き来が多い道路に面していたりする場合は、目隠しのための塀を設ける必要があります。こうなると、南向きの良さを有効活用できなくなるため、注意が必要です。

1-3.東向き・西向きの家も悪くない?

家を建てるとなると、どうしても南向きが注目されやすく、東向きや西向きの存在が薄くなってしまいます。しかし、東向き・西向きの家はデメリットしかないというわけではありません。南向きの家にはないようなメリットも、あるのです。

  • 東向きのメリット

東向きの家は、特に朝方の生活をしている人にぴったりです。太陽は東から登ってくるため、最も朝日がよく当たり、冬場も部屋を温かくしやすいでしょう。特に東向きにリビングを作るようにするのがおすすめです。こうすれば、朝から温かく明るい部屋で1日を始められます。

  • 西向きのメリット

西向きの家、というと西日が厄介というイメージを持っている人が多いでしょう。西日が厄介である上に、日当たりが悪い…と、嫌がる人は少なくありません。しかし、考え方を変えてみると、夕方にかけて部屋の日当たりが良くなることになるのです。つまり、日中はよく家を留守にするという人の場合は、ちょうど帰ってくる夕方に日が当たるのでぴったりといえるでしょう。

2.方角を決めるときのポイントは?

新築を購入するとき、どの方角にどの部屋を作ろうか…など、試行錯誤することでしょう。失敗しないためにも、方角を決める際のポイントについて把握しておきたいですね。そこで、ここでは部屋を作るときに知っておきたい方角を決めるときのポイントをご紹介します。

2-1.玄関の場合

玄関は、風水においても重要な場所と考えられています。運などを左右する気は、玄関から入ってくるとされているためです。そのため、玄関の方角が良くないと家全体の運気も低迷しやすくなってしまいます。特に、風水において吉とされているのは東・東南・南・西・西北です。この向きに玄関を持ってくると良いでしょう。反対に、北東は鬼門といわれているので、この方角に玄関を持ってくるのはおすすめしません。

2-2.リビングの場合

家の中で家族が集まったり、食事をしたりと最も人が集まりやすいといえるのが、リビングですね。そのため、リビングには日当たりが重視されてきます。家の中でもリビングに最も日当たりが当たるように、配置を考えましょう。おすすめは東南・南・東です。この方角にリビングを置き、明るく暖かい空間を保(たも)てるようにしましょう。

2-3.キッチンの場合

キッチンは料理を作るところですね。つまり、家族のエネルギーを作り出す場所となります。そのため、明るく風通しが良いことが重要となってくるのです。また、台所では火を使うことになるので、どうしても熱がこもりやすくなります。そのため、西日が当たりやすい場所に配置してしまうと、夏場に熱がこもりすぎて食べ物が傷みやすくなるなど、デメリットが大きくなるので注意してください。できれば東・東南・西北で、風通しが良いことを重視しましょう。

2-4.浴室とトイレの場合

特にトイレは、風水において不浄の場所とされており、陰の気がこもりやすいといわれています。そのため、基本的に「この方角なら吉」という場所がないのです。浴室については、不浄の場所ではありませんが、ほかの部屋を優先的に考えていくと、どうしても鬼門に位置しやすくなっています。そのため、運気を下げる気がこもってしまわないように、なるべく風通しの良い方角を選ぶようにすることがポイントです。風通しが良いのは、北・東・西・東南といわれています。ただし、北は冬場になると北風が冷たくなってしまうため、できれば避けてほかの方角を選ぶようにしましょう。

2-5.寝室の場合

寝室は、とにかく西日が当たらない位置にすることをおすすめします。西日が当たりやすい場所にしてしまうと、夏場などに熱気がこもりやすくなり、寝るときに寝苦しくなってしまうのです。また、北向きにするのもおすすめできません。冬場は北風が吹くため、部屋の温度が下がりやすくなってしまうのです。そのため、暖房をつけても部屋が温まりにくくなり、電気代の消費量が高くなるので気をつけましょう。

まとめ

新築を購入するときに気をつけたい家の向き・方角についてお話してきましたが、いかがでしたか? 特に意識していないと、「とりあえず人気な南向きでいいや…」と安易に決めてしまいがちです。しかし、部屋の位置なども意識して、細かく方角を決めていくことでより快適な家造りをすることができます。家族がより快適な空間で暮らしていけるようにするためにも、家の向きや方角についての知識を意識して、新築の購入を検討していきましょう。