マンション外壁のひび割れはどう対処すべき? 修繕方法を徹底解説!

マンションの外壁はコンクリートがほとんどですが、経年劣化によって「ひび割れ(クラック)」が起きやすくなります。外壁のひび割れを見つけた場合は、早めの処置が必要です。表面のコンクリートに走っているひびは、マンションの耐久性を低下させる要因となります。また、放置するほど悪化し、修繕費用も高くなる可能性があるでしょう。適切な処置を行うためには、マンションのひび割れに関する知識を習得することが大切です。そこで、本記事では、マンションのひび割れを修繕する前に知っておきたい内容について解説します。

  1. マンションのひび割れとは
  2. マンションのひび割れチェック
  3. マンションのひび割れ~修繕工事について
  4. マンションのひび割れ~修繕工事の詳細
  5. マンションのひび割れ~修繕の業者選びのコツ
  6. マンションのひび割れに関してよくある質問

この記事を読むことで、マンションの外壁のひび割れ状況が分かり、適切な修繕ができるでしょう。修繕を考えている方は、ぜひチェックしてください。

1.マンションのひび割れとは

まずは、マンションのひび割れがどんな状態なのかチェックしておきましょう。

1-1.ひび割れとは

築年数が長くなると必ず出てくる困りごとが、外壁のひび割れです。外壁のコンクリートに亀裂が入っている状態が、ひび割れとなります。一般的に、マンションは鉄筋コンクリート造です。鉄筋コンクリートが主な建材となりますが、鉄筋のサビや乾燥による収縮などで表面にひび割れが起きてしまいます。特に、広い面積の壁・コンクリートの柱と壁・最上階の壁などは、経年劣化によってひび割れが発生しやすい箇所です。

1-2.マンションの構造・素材について

ほとんどのマンションは鉄筋コンクリート造ですが、素材によって特徴が異なります。鉄筋コンクリート造の素材は、「S造(鉄骨)」「RC造(鉄筋コンクリート)」「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)」です。それぞれの特徴を以下にピックアップしてみました。

  • S造(鉄骨):柱・梁(はり)など骨組みに鉄骨を使用した構造。鋼材の厚みが6mm以上のものを「重量鉄骨構造」、6mm以下のものを「軽量鉄骨造」という
  • RC造(鉄筋コンクリート):柱・梁・床・壁が鉄筋とコンクリートで構成され、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めたもの
  • SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート):鉄骨の柱まわりに鉄筋を組み、コンクリートを打ち込んで施工した物件のこと。大型マンション・ビルなどの大規模な物件に使われる

1-3.ひび割れの原因とは

ほとんどのひび割れは、経年劣化が原因で発生します。髪の毛のように細かいひび割れの「ヘアークラック」は、0.2mm~0.3mm以内の細いひび割れなので、塗装が劣化しているだけのケースが多いでしょう。しかし、0.3mm以上のひび割れで深さが0.5mm以上ある「構造クラック」は、地震・地盤沈下などが原因で発生します。基礎の強度が低下している可能性があるので、早めの処置が必要です。

1-4.放置するとどうなるか

コンクリートのひび割れから雨水が浸入し、内部の鉄筋が錆(さ)びてしまいます。錆びは金属の膨張原因となり、さらにひび割れが悪化してしまうのです。特に、構造クラックの放置は建築物の基礎部分に悪影響をおよぼすため、建物を支える強度が低下します。その結果、台風・地震など自然災害に弱い状態になるでしょう。

2.マンションのひび割れチェック

マンションのひび割れを、自分でチェックする方法について説明します。

2-1.ひび割れの度合いチェック

まずは、ひび割れの幅がどのくらいか確認してください。0.3mm以下であればヘアークラック、0.3mm以上であれば構造クラックと判断できます。そして、幅と同時に深さと、ひび割れの発生箇所を確認しておきましょう。ただし、マンションの場合は自分の目で確認できない場所もあります。無理に確認すると転落事故になるおそれもあるため、無理のない程度でチェックしてください。

2-2.症状について

前述したように、コンクリートの外壁にひび割れが起きている場合、その部分から雨水が浸入するおそれがあります。ひび割れの度合いチェックと同時に、雨漏りが起きていないか確認しましょう。雨漏りが発生している場合は、鉄筋が錆びて膨張し、「爆裂(ばくれつ」という現象が起きている可能性があります。爆裂は深刻な症状なので、すぐに修繕しなければなりません。

2-3.業者のチェックについて

自分の目で確認できないところや、気になるクラックがある場合は、専門業者へ調査を依頼してください。緊急性のある構造クラックの場合も、どの部分までひび割れが起きているのか調査が必要です。業者によるチェックによって、クラックの種類と原因を突き止め、適切な修繕を行うことができます。

3.マンションのひび割れ~修繕工事について

工事が必要な場合・具体例と種類・注意点について解説します。修繕工事を行う前に、ぜひチェックしてください。

3-1.工事が必要な場合とは

外壁にひび割れが起きている場合は、修繕工事が必要です。ひび割れは自然と直るものではないため、きちんと正しい方法で修繕しなければなりません。放置するほど、ひび割れの部分が大きくなり、雨水が浸入しやすくなります。できれば、構造クラックへ悪化する前に工事することが大切です。「まだヘアークラックだから大丈夫」と思わずに、業者へ調査を依頼しましょう。

3-2.工事の具体例と種類について

ひび割れの修繕工事は、「U字カット工法」「外壁クラッシュ補修」「エポキシ樹脂注入」の3つがあります。それぞれの特徴を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

  • U字カット工法:大きなひび割れに行う方法。電動の器具を使用して、U字に切り込みを入れてからシーリング材などを充填する
  • 外壁クラッシュ補修:クラックに添ってU字に側面を10cm程度カットし、シーリング材などを塗って補修する方法。仕上げとして、セメントとモルタルを使い美観を取り戻す
  • エポキシ樹脂注入:細かいひび割れに行う方法。クラックにマーキングテープを貼り目印をつけた後、専用の低圧注射針を使ってエポキシ樹脂を注入する

ほかにも、0.2mm以下のひび割れはセメントを塗りこむだけのケースがあります。爆裂が起きた場合は、押し出されたコンクリートの周囲を削り、露出した鉄筋の防錆(ぼうせい)処理を行わなければなりません。ひび割れの幅・長さによって修繕方法が異なるからこそ、事前のチェックが必要です。

3-3.注意点

マンションのひび割れは、表面が軽微なひび割れであっても、中の鉄筋が傷んでいるケースがあります。鉄筋が錆びているのにもかかわらず、防錆処理をせずに補修を終わらせてしまうと、再びひび割れが起きる可能性があるのです。そのため、きちんと下調べをしてから正しい方法で修繕しなければなりません。

4.マンションのひび割れ~修繕工事の詳細

大規模マンションほど、ひび割れの修繕工事に費用と時間がかかります。では、どのくらいかかるのか、修繕工事の詳細について解説しましょう。

4-1.費用・工事期間について

マンションのひび割れの補修工事費用は、建物の大きさ・ひび割れの場所と状態によって違います。1フロア当たりの面積がマンションによって異なるため的確な数字は出せませんが、5階建てで約400万~600万円、10階建てで800万~1,200万円程度です。部分補修であれば、これよりも安い費用で抑えることができるでしょう。
また、工事期間は5階建てで約1~2週間、10階建てで1か月程度となります。大規模修繕工事を行う場合は、3か月が目安です。

4-2.工事の主体

修繕工事は、オーナー・管理会社が主体となって行います。外壁など共有部分のリフォームは、日常的な修理のほかに、一定期間ごとの計画的な修繕が必要です。オーナー・管理会社がきちんとマンションの点検を行い、周期的に修繕を行います。

4-3.住民の費用負担について

マンションの修繕工事の費用は、住民が費用を負担することになります。通常は、マンションのオーナー・管理組合が、マンションの住人から毎月一定額の修繕積立金を集めて工事に備えるのです。衝立金の額は管理組合で決まります。
しかし、予想以上にマンションの外壁が傷んでいると積立金では足りないケースがあるのです。そんなときは、一時金として住民から追加費用を集めます。
住民が承諾してくれるように、オーナー・管理組合は、何のために修繕を行うのか住民にきちんと説明をして工事を行わなければなりません。そして、修繕費用の負担を住民に求めることになります。大規模な修繕が必要になったときは、事前の話し合いの場を持ち、きちんと説明を行うことが大切です。

5.マンションのひび割れ~修繕の業者選びのコツ

適切な修繕工事を行うためには、安心して依頼できる業者を選択しなければなりません。ここでは、業者選びのコツ・工事費用の節約法などについて解説します。

5-1.業者選びのコツとポイント

どの業者に依頼すべきか悩むときは、以下のポイントに注目してください。最初から、1社だけにしぼらず、複数の業者を比較すると優良業者と悪徳業者を見極めることができます。

  • スタッフの対応が丁寧でスピーディー
  • マンションの修繕工事に長けている
  • 修繕前の調査・現場確認を行っている
  • 無料相談を受けつけている
  • 口コミ・評判がいい
  • 低費用で適切な修繕工事を行うことができる
  • アフターフォローが整っている

5-2.工事費用の節約法

修繕工事前に、作業者の安全を守るために足場を組みます。しかし、この足場を組まないことで費用の節約が可能なのです。業者によっては、足場を組まずに外壁補修工事を行うところがあります。ただし、すべてのケースに足場が不要なわけではなく、構造によっては足場が必要なケースもあるでしょう。足場の有無に関しては、業者に相談することをおすすめします。
また、複数の業者を比較して、低費用で工事が行えるところを選ぶのも方法の1つです。ただし、費用ばかりに注目してしまうと、十分な修繕が行えない可能性があるので注意しましょう。

5-3.無料見積もりについて

マンションの外壁修繕工事は大がかりになるケースが多いため、それなりに費用もかかります。工事を行う前に、無料見積もりで具体的な費用を確認してください。どの工事にいくらぐらいかかるのか、きちんと細部までチェックすることが大切です。また、費用を抑えたい場合は、複数の業者に無料見積もりを依頼して比較するとよいでしょう。

5-4.アフターフォローについて

業者選びの際は、アフターフォローの有無にも注目してください。アフターフォローが整っている業者なら、修繕後にトラブルが起きても無償で対応してくれます。万が一のときのためにも、アフターフォローが整っている業者に依頼しましょう。

5-5.申し込み方法

修繕工事の申し込み方法は、業者のホームページまたは電話で可能です。無料相談を受けつけている業者もあるので、悩んでいる方は1度話を聞いてもらうとよいでしょう。申し込み後に、業者による現地調査を行います。そのときに、気になる箇所を明確に伝えてくださいね。

5-6.注意点

業者の中には、きちんと修繕工事を行わない悪徳業者が存在しています。「工事終了後、すぐにひび割れが発生した」「雨漏りが起きた」など、業者との間でトラブルが続出しているのです。悪徳業者に引っかからないためには、慎重に業者を選ばなければなりません。

6.マンションのひび割れに関してよくある質問

マンションのひび割れに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.Vカット工法とは?
A.ひび割れ部分をV字にカットし、シーリング材・エポキシ樹脂などの補強材を注入する修繕方法です。V字カットを行う場合は、0.1mm以上のひび割れとなります。ひび割れ部分にシーリング材・エポキシ樹脂を塗り埋める「シール工法」よりも、補強度が高い工法です。

Q.オーナー・管理会社が主体で修繕する「共有部分」とは?
A.マンションには「専有部分」と「共有部分」があり、共有部分はマンションの住民が共同で使う場所を指しています。たとえば、駐車場・駐輪場・エレベーター・階段・共用廊下・ポーチ・バルコニーなどです。外壁も共有部分となるため、マンションの管理組合が修繕責任を負います。

Q.注意しておきたいひび割れとは?
A.たとえ、小さなひび割れであっても、限られた範囲内にいくつも発生しているケースは要注意です。1m以内に3つ以上のひび割れが発生している場合は、基礎の構造への影響が疑われるでしょう。そのため、早急に業者による診断を依頼してください。

Q.修繕工事中の注意点とは?
A.すべてを業者に任せず、何度か現場を視察することが大切です。たとえば、修繕工事が計画どおりにすすんでいるか、内容どおりに修繕が行われているかなど、自分の目で確認します。また、騒音・振動などのクレームがあった場合は、業者と相談しながら改善に努力することが大切です。

Q.マンションの外壁の修繕工事を行うベストな時期とは?
A.台風・梅雨の時期は、工事に遅れが出る可能性があります。外壁の塗装が完全に乾燥できないため、工事期間に余裕を見たほうがよいでしょう。できれば、修繕工事がしやすい春・秋がおすすめです。

まとめ

いかがでしたか? ほとんどのマンションの外壁はコンクリートでできています。コンクリートは経年劣化によって収縮を起こし、ひび割れが起きやすくなるのです。外壁にひび割れを見つけたときは、できるだけ早めに修繕を検討したほうがよいでしょう。特に、幅が大きく長さのあるひび割れは、コンクリート内部の鉄筋が傷んでいる可能性があります。そのまま放置すると、建物の耐久性に悪影響をおよぼすので早急の修繕が必要です。ひび割れの状態によって修繕方法も異なるため、まずは業者に相談してくださいね。

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