一酸化炭素中毒とは? 原因・症状・普段からできる予防策などを紹介

一酸化炭素は、強い毒性があるため、吸い込むと体調不良などを起こす恐れがあります。重度の一酸化炭素中毒になった場合、死に至るケースもあるでしょう。一酸化炭素中毒を予防するためには、ガスやストーブなどの取り扱いに注意してください。どのようなきっかけで一酸化炭素中毒になるのか、症状や予防策などを見ていきましょう。

  1. 一酸化炭素中毒とは?
  2. 家庭内での一酸化炭素中毒の危険性について
  3. 給湯器の不完全燃焼を防ぐポイント
  4. 給湯器・湯沸かし器のトラブルや設置に関する相談先
  5. 一酸化炭素中毒や給湯器でよくある質問

給湯器やストーブなどの使い方やトラブルが原因で、一酸化炭素中毒になるケースは多いものです。安全に使い続けるためにも、給湯器の状態や使用時の注意点なども併せて覚えておきましょう。

1.一酸化炭素中毒とは?

まず、一酸化炭素中毒の症状や原因などを考えていきます。

1-1.初期症状は頭痛やめまい

一酸化炭素中毒の症状は、吸い込んだ一酸化炭素の濃度や吸入時間などによって異なります。濃度別の症状は以下のとおりです。

  • 0,02%:2〜3時間程度吸い込むと、頭痛を感じ始める
  • 0.08%:45分ほどで吐き気・めまい・頭痛を発症し、2時間ほど吸い続けると気を失う
  • 0.16%:20分ほどで吐き気・めまい・頭痛を発症。2時間が経過する前に失神する
  • 0.32%:5〜10分程度でめまいや頭痛を感じ、30分経過で致死
  • 1.28%:1〜3分ほどで死亡する

1-2.ガス漏(も)れに気づかず、一酸化炭素中毒になることが多い

一酸化炭素は無色無臭であるため、誤って吸い込んでも気づきにくい特性があります。一般に流通しているガスは臭いを添加しており、ガス漏れが起きても気づくようになっているのです。しかし、給湯器や暖房器具の不完全燃焼や換気不足などが原因で、一酸化炭素中毒になってしまう事例は後を絶ちません。

1-3.治療しないと後遺症の不安がつきまとう

一酸化炭素中毒は、治療しないと後遺症などに苦しめられる可能性があります。代表的な後遺症は、高次脳機能障害・手足のしびれ・知能障害・神経症状などです。治療をきちんと行えば後遺症なども起こりにくく、一定レベルの日常生活を取り戻すことができます。しかし、治療せずに放置した場合、脳の一部が壊死(えし)してしまい、寝たきりや昏睡(こんすい)状態になるなど、重度の後遺症となるケースもあるのです。

1-4.死に至る可能性がある

一酸化炭素は、人体に強い悪影響を及ぼすだけでなく、意識不明から死に至るなどの危険性があります。また、もともと臭いがないため、濃度が高くても気づきにくく、その場で意識を失い、あっという間に死亡するケースもあるのです。

2.家庭内での一酸化炭素中毒の危険性について

一酸化炭素中毒が起こりやすいシチュエーションについて、具体的な事例を交えてご紹介します。

2-1.給湯器やガスコンロの不完全燃焼には注意

給湯器やガスコンロの不完全燃焼は、一酸化炭素中毒を引き起こす原因です。炎がきちんと青色にならず、一酸化炭素だけが室内に送られてしまいます。不完全燃焼が起こるのは、酸素が供給されていないことや、器具の不具合などが関連しているためです。器具が耐用年数を迎えている・トラブルが多いなどの場合、放置せずに点検を受けるか、買い替えを検討するようにしましょう。

2-2.ストーブの連続使用やガス管の劣化

ストーブを長時間使用していると、室内が換気されず、汚れた空気で充満してしまいます。ガス管の劣化などを見逃したままにすると、ガス漏れなどが起きる場合もあるでしょう。こまめに点検を受け、ガス管やストーブの状態をチェックするようにしてください。

2-3.車のマフラーが詰まっていると危険

車のマフラーは、一酸化炭素など有害な物質を車外へ送り出すためにあります。しかし、詰まりが生じると、車内に有害物質が逆流し、一酸化炭素中毒を招く事故が起きるのです。豪雪地帯などでは、雪がマフラーを塞いでしまうことがあります。除雪やゴミの除去を意識し、事故を未然に防ぐことが大切です。

2-4.七輪や練炭などを調理で使う場合も注意が必要

屋内で、七輪や練炭を使った調理をする場合は注意してください。七輪や練炭は、大量の一酸化炭素を誘発します。通気のいい場所で使用しましょう。

3.給湯器の不完全燃焼を防ぐポイント

給湯器の不完全燃焼は、使用中の異変にいち早く気づくことで回避できます。チェックポイントや注意点などを覚えておきましょう。

3-1.給湯器の正しい使い方を再確認する

給湯器を使用するときは、必ず換気扇を回すなど、正しい使い方が求められます。正しい使い方を理解しないままため使用し、トラブルや不具合が起こる事例も少なくありません。特に、調理中は、給湯器とガスコンロの両方を使うことになるため、換気扇を回すことを忘れないでください。

3-2.換気扇を使用するだけでなく、室内の換気も忘れずに行う

換気扇を使用するだけでは、室内は酸素不足に陥ります。1日に2回は窓を開放し、屋外の新鮮な空気を取り込み、室内の汚れた空気を放出するようにしましょう。換気不足による一酸化炭素中毒も多くなっています。日ごろから換気を心がけていれば、室内での一酸化炭素中毒を防ぐことにもつながるでしょう。

3-3.わずかな異常でも感じたら点検を依頼する

給湯器のトラブルや異常を少しでも感じたら、すぐに点検を受けましょう。給湯器内部の劣化が進んでいる場合もあり、一般の人では判断できないことが多いからです。早期に異常を発見できれば、一酸化炭素中毒や故障などが起きる前に、交換や修理などで改善することができます。

3-4.不完全燃焼が起きる前兆となるサインを見逃さない

不完全燃焼が起きる前は、さまざまな不具合を示すサインが現れます。以下のような症状があるかどうか、チェックしてみてください。

  • 給湯器を使用中に火が消えてしまう
  • 安全装置が正常に作動していない
  • 給湯器本体の塗装が黒ずんでいる
  • 黒煙の発生
  • 異臭や異音
  • 給湯器本体が高温になっている

3-5.設置から経過している年数を確認

給湯器には耐用年数があります。不具合の有無にかかわらず、10年くらいを目安に交換するのが望ましいでしょう。 設置から経過している年数を確認し、交換時期などを考えてみてください。古いものを無理に使い続けると、不完全燃焼や爆発事故などを誘発する恐れもあります。一酸化炭素中毒の発症リスクも上がるでしょう。

3-6.安全装置に故障がないか

安全装置に故障や不具合があると、不完全燃焼を見逃してしまう場合が多いものです。事故を未然に防ぐため、点検を受けて故障や不具合がないことを確認してもらいましょう。不具合の有無にかかわらず、給湯器を安全に使うためにも、定期的に点検を受けるように心がけてください。

4.給湯器・湯沸かし器のトラブルや設置に関する相談先

給湯器や湯沸かし器にトラブルがあった場合、どこへ相談すればいいのでしょうか? 業者選びのポイントなども併せてご紹介します。

4-1.給湯器や湯沸かし器に今までと違うところを感じたら、すぐに業者へ相談すること

給湯器や湯沸かし器は、本体が屋外に設置されているのに加え、内部の構造が複雑になっています。リモコンにエラー表示が出ても、リセットで改善する簡単な不具合もあるでしょう。しかし、リセット後も症状が変わらない・ガス臭い・炎の色に変化があるなどの場合は、内部に何らかの異常が起きている証拠です。すぐに業者へ相談してください。

4-2.給湯器を専門に扱う業者へ依頼することが大切

給湯器には、さまざまな種類があります。交換や修理などに長(た)けている専門業者へ依頼することが大切です。ガス漏れの原因究明やトラブルへの対処など、専門業者なら迅速に対応してくれます。業者を選ぶ際は、事前にクチコミや実績などをリサーチし、信頼できる業者をピックアップしておくと安心です。

4-3.アフターフォローが充実で、良心的な業者がおすすめ

業者のサービスはさまざまで、アフターフォローがない業者もあります。アフターフォローは修理や交換作業後、保証期間内であれば一定範囲のトラブルに無償対応してくれるものです。点検・設置・修理・交換だけでなく、アフターフォローでしっかりサポートしてくれる業者なら、不安を感じることも無くなります。

5.一酸化炭素中毒や給湯器でよくある質問

一酸化炭素中毒や給湯器に関する質問を集めました。

Q.安全装置は、どの給湯器にもついているのか?
A.2008年4月以降に製造されていれば、すべての給湯器に安全装置はついています。古い機種には搭載されていない場合が多いため、不完全燃焼や不具合などの異常がないか日ごろから観察をしっかり行い、一酸化炭素中毒を起こさないように注意しなければなりません。

Q.煙突がついた湯沸かし器の場合、煙突に穴が開いたり結合箇所にずれが起きたりすると、一酸化炭素中毒になりやすいというのは本当か?
A.はい、本当です。煙突に不具合があると、うまく排気がなされず、室内に一酸化炭素などの有害物質が逆流してしまいます。煙突は、鳥が巣を作り、穴を塞いでしまう場合もあるため、こまめに点検しましょう。

Q.一酸化炭素中毒の症状は、初期だと気づきにくいもの?
A.初期症状は、頭痛・めまい・吐き気など風邪と見間違うものがほとんどです。対処が遅れ、症状が悪化してしまうケースもあります。

Q.ストーブを使用する際は、どのくらいの間隔で換気を行うことで、一酸化炭素中毒を予防できるのか?
A.1時間に1〜2回程度は窓を開放し、外気を取り込むようにしてください。空気の入れ替えをするだけでなく、ストーブの燃焼に必要な酸素を取り込む目的もあります。

Q.一酸化炭素中毒になると、顔の血色がよくなる傾向があるのか?
A.はい、顔がピンクに色づきます。一酸化炭素は、血中のヘモグロビンと結合するため、中毒症状が進むほど血色がよくなる傾向があるからです。ただし、顔色がよくても、身体には重大な影響を及ぼしています。迅速に医療機関を受診しましょう。

まとめ

一酸化炭素は、無色無臭なのが特徴です。しかし、強い毒性があり、一定時間吸い込むと中毒症状を引き起こします。軽度の一酸化炭素中毒は風邪に似た症状になりますが、重度になると脳機能障害などの後遺症が起きたり死に至るケースもあるのです。一酸化炭素中毒は、給湯器やストーブの使い方・使用環境などを見直すだけで予防できます。換気を心がけるとともに、普段から給湯器などに異常が起こらないよう、定期的に点検を受けるようにしましょう。