省エネ住宅にするメリットは? 補助金・減税制度なども徹底解説

家の建て直しやリフォームを検討している方は、省エネ住宅への切り替えを考えるケースがあるでしょう。省エネ住宅は環境に優しいだけでなく、光熱費削減につながるため、近年話題を集めているものです。省エネ住宅には補助金や減税などのメリットがあるため、制度の詳細も併せてご覧ください。本記事では、省エネ住宅についてご紹介します。

  1. 省エネ住宅とは?
  2. 省エネ住宅に関する補助金や減税制度について
  3. 省エネ住宅のメリット・デメリット
  4. 省エネ住宅で重要視したい部分
  5. 省エネ住宅の相談ができる業者について
  6. 省エネ住宅でよくある質問

この記事を読むことで、省エネ住宅についてよく分かります。省エネ住宅への建て直しやリフォームを考えている方は必見です。

1.省エネ住宅とは?

まず、省エネ住宅に関する基礎知識からご紹介します。

1-1.消費エネルギーの少ない家が省エネ住宅

省エネ住宅とは、冷暖房・給湯設備・家電製品などで消費するエネルギーが少ない住宅のことです。たとえば、断熱・遮熱などの機能を持つ塗料を使ったり、気密性の高いサッシや扉を使ったりするケースがあります。住宅のすき間をしっかり埋めることで熱効率が上がり、住宅全体の消費エネルギーを抑えることができるのです。

1-2.国が定める省エネ基準に達していること

省エネ住宅は、2013年に施行された改正省エネ基準に照らし合わせ、総合的に判断します。基準は以下の2つです。

  • 住宅の窓や外壁などの外皮性能を評価する基準
  • 設備機能等の一次エネルギー(太陽光・風力・水力などの自然界から得られるエネルギー)を評価する基準

国土交通省・経済産業省・環境省が共同設置する低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議において、全新築住宅が2020年以降は新基準に満たすことを義務化しています。

2.省エネ住宅に関する補助金や減税制度について

省エネ住宅には、補助金や減税制度があります。どのようなものがあるのでしょうか?

2-1.補助金や減税制度の対象となる住宅

補助金や減税制度は、新築住宅に限らず、リフォームや中古住宅の購入でも対象となります。ただし、補助金や減税制度にはそれぞれ一定の基準が設けられているため、基準に該当することが条件です。

2-2.いろいろな補助金がある

省エネ住宅に関する補助金は複数あります。対象となる住宅や補助金の金額が異なるため、しっかり理解しておきましょう。

  • 省エネ改修補助金(リフォームが対象。高機能断熱材や窓の断熱リフォームを行った場合に、最大120万円が交付される。)
  • 地域型グリーン化事業(新築・リフォーム・長期優良住宅・低炭素住宅が対象。省エネ設計の木造住宅を新築する際に、最大100万〜165万円が交付される。)
  • ゼロエネ住宅補助金ネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業(新築・リフォームが対象。消費エネルギーと発電エネルギーがほぼ同じになるゼロ・エネルギー・ハウスを取得もしくはリフォームする場合に70万円程度が交付される補助金)
  • 長期優良リフォーム補助金(中古・リフォーム・長期優良住宅が対象。耐久性・耐震性・省エネ性能が優れ、維持管理がしやすい住宅に、最大300万円交付される)
  • エネファーム設置補助金(家庭用燃料電池システム「エネファーム」の導入時に、最大12万円程度が交付される)
  • 市町村住宅関連補助金(自治体独自の補助金制度。新築・中古・リフォームが対象となる。自治体ごとに基準や交付額が異なるので確認が必要)
  • すまい給付金(新築・中古・長期優良住宅・低炭素住宅が対象。現金で住宅購入をする場合、フラット35Sという省エネ性能と同等の基準を満たすなどの条件が加わる。最大で30万円を交付)

2-3.減税対象となる税金の種類

省エネ住宅に関する減税は、さまざまな税金が対象となります。

  • 所得税
  • 登録免許税
  • 固定資産税
  • 不動産所得税

新築・中古・リフォーム・長期優良住宅・低炭素住宅などの種類により、減税額が異なるため、国土交通省のホームページで確認しておきましょう。

3.省エネ住宅のメリット・デメリット

省エネ住宅は、補助金や減税制度などがある以外に、さまざまなメリットがあります。メリットと併せ、デメリットについても理解しておきましょう。

3-1.光熱費の節約につながる

省エネ住宅は、自然エネルギーを活用する仕組みを導入しているケースが多いため、冷暖房などを使用しなくても快適に過ごせるのがメリットです。光熱費削減に大きく貢献するでしょう。

3-2.遮熱・断熱で快適な住環境になる

遮熱・断熱効果により、室内の寒暖差が少なくなるのがメリットです。年間をとおして、常に一定の温度で過ごすことができます。結露の発生も少ないという利点もあるでしょう。

3-3.税金や補助金など優遇がある

初期費用はかかっても、補助金や減税制度をうまく活用し、コスト削減ができるのがメリットです。ただし、基準を満たす住宅に限られるため、リフォームや中古住宅を購入する際は、補助金の対象となるかどうかを確認してください。届出も忘れずに行いましょう。

3-4.売却時に買い手がつきやすい

2020年以降の新築住宅は、省エネ住宅が義務化されます。そのため、将来住宅を売却することになっても、すでに基準を満たした住宅なら、買い手が現れやすいのです。

3-5.初期投資がかかるのがデメリット

省エネ住宅は、初期投資がかかるのがデメリットです。光熱費削減や各種補助金などがあっても、一般の住宅を購入するより費用がかかってしまいます。

3-6.省エネ住宅に詳しい業者を探す必要がある

省エネ住宅は、断熱材の種類・厚さなどの審査基準があるため、基準を満たす設計ができる業者を探す必要があります。補助金や減税制度にも詳しい業者なら、安心して利用できるでしょう。

4.省エネ住宅で重要視したい部分

省エネ住宅で重要なポイントをご紹介します。

4-1.断熱性が優れていること

断熱は、外壁や屋根だけでなく、窓や床などもしっかり施工していることが重要です。きちんと断熱を施していたら、冷暖房効率も飛躍的に向上するでしょう。断熱性が高い省エネ住宅は、UA値が低いものです。UA値は、外壁や窓からの熱損失を外皮面積で割った数値となっています。

4-2.日射遮蔽(しゃへい)で外部の熱を遮ることができる

日射遮蔽は、日差しによる熱を遮る効果を示すもので、ηA(イータエー)値が低いほど室温が上昇するのを防ぐため、省エネ性能が高いとされています。ηA値は、室内に入る日射量の平均値を外皮全体で算出したものです。植栽やグリーンカーテンなどで日射遮蔽する方法もあります。

4-3.換気を確保しながら気密性も維持されていること

省エネ住宅は、気密性が高いだけでなく、換気量もきちんと確保されていることが大切です。古い住宅では、すき間があるため、外気が入り込むデメリットがありました。省エネ住宅は気密性が高まり、熱移動が少なくなったため、寒暖差が少ないのが特徴です。換気量を維持し、熱移動を減らすことに重点を置いて設計されているかをよく確認しましょう。

4-4.省エネ住宅は3つの要素がきちんとそろっていることが大切

省エネ住宅は、前述した3つの要素がきちんとそろっていることが大切です。設計段階で、性能不足や補強すべき部分はないかをしっかり確認してください。

5.省エネ住宅の相談ができる業者について

省エネ住宅の建築を検討されている方は、業者の選び方や注意点などを覚えておきましょう。

5-1.省エネ住宅の知識や技術を持つ業者を選ぶこと

省エネ住宅の建築を依頼する業者は、知識や確かな技術を持っていることが大切です。気密性が高い・断熱性に優れているというだけでなく、光熱費がどのくらい削減できるのか・断熱や耐震性能はどの程度のレベルにあるのかなどを、きちんと数値で示すことができる業者を選びましょう。外装やインテリアより、住宅の性能に力を入れて設計できる業者なら安心です。

5-2.実現してほしいことは前もって伝えておく

断熱性が優れていると銘打っても、気温などは人によって感じ方が異なります。どの程度の機能を求めているのか・特に重点を置いていることなど、実現してほしいことは前もって伝えておき、快適な住環境を手に入れられるようにしましょう。

5-3.アフターフォローがきちんとしている業者を選ぶこと

住宅建築全般にいえるのは、施工後のトラブルが起こる可能性があることです。納得できない部分があっても、アフターフォローがしっかり整っていたら、無償で対応してもらえます。業者を決める前にきちんと保証について確認しておきましょう。

6.省エネ住宅でよくある質問

省エネ住宅に関する質問を集めました。ご一読ください。

Q.省エネ住宅の建築には、躯体(くたい)の性能が大きく左右するものなのか?
A.躯体の性能が悪い場合、本来省エネ住宅で発揮されるべき性能が実感できません。付加価値ばかりに注目せず、頑丈な躯体を設計する業者に依頼しましょう。

Q.省エネ住宅にするとヒートショックなども起こりにくくなるのか?
A.はい、起こりにくくなります。寒暖差が少なくなるため、高齢者や高血圧などヒートショックにかかるリスクが高い方がいる家庭には、省エネ住宅は特におすすめです。

Q.年間をとおして快適な環境を作るには、断熱と遮熱の両方を取り入れるべきか?
A.はい、どちらも必要です。断熱は冬に熱を逃さないためのもので、遮熱は夏の日差しで室内が高温になるのを防ぎます。両方を実現できるよう、業者に希望をしっかり伝えておきましょう。

Q.省エネ住宅ポイント制度は適用されるのか?
A.省エネ住宅ポイント制度は、2015年3月31日までに着手した住宅に適用されるもので、ポイント発行申請期間もすでに終わっています。今後は適用となりませんので注意してください。

Q.専門用語ばかりで、省エネ住宅の基準を満たしているのか分かりにくい場合はどうすべきか?
A.業者に質問し、きちんと説明を受けましょう。良心的な業者なら、丁寧に対応してくれます。専門用語は一般の人では分かりにくいため、不安に感じることは前もって確認しておくことが大切です。

まとめ

いかがでしたか? 省エネ住宅は環境に優しいだけでなく、光熱費削減や年間をとおして過ごしやすい住環境にできるなど、住む人にとってメリットが大きいものです。2020年以降に新築する住宅は、省エネ基準を満たすことが義務化されるため、住宅の建築やリフォームを検討している方は、きちんと知識を持っておきましょう。初期費用はかかっても、補助金や減税制度もあります。制度をうまく活用し、初期費用のコストダウンに役立ててください。