
社内清掃は社員でする? 業者に委託したほうがいい? やり方とコツを解説
社内清掃を社員でするか、外部に委託したほうがいいのか、悩んでいる方は多いでしょう。社内清掃を社員で行う・外部に委託する方法それぞれに、メリットとデメリットがあります。また、自分たちで清掃する際は、やり方やポイントをしっかりと把握することが大切です。
本記事では、社内清掃のやり方などについて解説します。
この記事を読むことで、社内清掃を自分たちでする方法や業者に委託するコツなどが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.社内清掃を社員でするメリット・デメリット
社内清掃を社員で行うメリットとデメリットを解説します。
1-1.社員のモチベーションが上がる
社内清掃を自分たちで行うことで、社員のモチベーションが上がるといわれています。掃除は時間の無駄と思う方が多いのですが、仕事と違って成果が出やすいという利点があるのです。自分で掃除を行うことでデスクまわりや社内がきれいになり、やりがいや面白さを感じる若手社員もいます。入社してすぐに成果を出すのは至難の業ですが、掃除は気軽にできることなので仕事に対するモチベーションも上がるのです。仕事で使っている道具だけでなく、会社そのものに愛着が自然と湧き出てくるでしょう。
1-2.チームワーク・連帯感が向上する
社内清掃を社員たちで行うメリットとしては、チームワークや連体感が向上する点があります。前述したとおり、掃除という作業は目に見えて成果が分かるものです。充実感はもちろんのこと、みんなでやり遂げたという達成感が得やすくなります。社員同士で連携して行う作業が多いため、社員間のチームワーク向上にもつながるでしょう。普段は関わることのない部署の人とも仲良くなったり、話す機会がなかった人と話したりする機会にもなります。社員同士のチームワークが向上するほど、売り上げにも貢献できるはずです。
1-3.掃除に時間が取られる
掃除に時間を取られてしまうことが、社内清掃を社員で行う大きなデメリットになるでしょう。社内の人間で掃除を行うことになると、就業時間内の何分間かを掃除に充てなければなりません。掃除をしているときは仕事ができなくなるため、忙しい時期は掃除が疎(おろそ)かになる可能性があります。忙しさを理由にして社内の掃除を疎かにしてしまい、不衛生に環境になってしまうでしょう。また、掃除に時間が奪われるだけでなく、誰がどこを掃除するのかマニュアル化もしなければなりません。
2.社内清掃を外部に委託するメリット・デメリット
では、社内清掃を外部に委託するメリット・デメリットを解説します。
2-1.本来の業務に集中できる
社内清掃を外部に委託する大きなメリットは、本来の業務に集中できることです。前述したように、社員たちで清掃を行うと、就業時間から掃除に充てる時間を作らなければなりません。掃除に時間がかかるほど、本来の業務ができなくなり支障をきたしてしまう恐れがあります。忙しい時期は残業をすることもあると思いますが、掃除を自分たちで行うと負担が大きくなってしまいがちです。社員の負担を減らしたい・本来の業務に集中したいという希望が大きい方は、外部に委託したほうが安心でしょう。
2-2.計画的な清掃ができる
どのように掃除を進めるべきか、計画的な掃除ができるのも外部に委託する大きなメリットとなります。汚れ具合や利用頻度などによって清掃内容を調節しなければなりませんが、本来の業務が清掃でない社員によっては把握しづらいところがあるでしょう。しかし、プロの清掃業者は知識や技術を持っているので、計画的に清掃を進めることができます。また、素人では目が届かない箇所まできれいにしてくれるでしょう。
2-3.清掃業者によってはきちんときれいにしてくれない
清掃業者の中には、きちんと掃除をしてくれない悪徳業者が存在しています。どこからどこまで清掃してくれるのか、信頼できる業者を選ぶことが大切です。悪徳業者とのトラブルが増えていることもあり、清掃業者選びで失敗しやすい点がデメリットといえるでしょう。組織の対応方針が教育されているか・丁寧でスピーディーな作業をしてくれるか・人員の管理体制がしっかりしているかなどの確認が必要です。清掃業者に依頼するポイントなどについては、後ほど【4.社内清掃を業者に依頼するには?】で詳しく説明するので、ぜひチェックしてください。
3.社内清掃のやり方とポイント
ここでは、社内清掃を自分たちで行う際のやり方とポイントを解説します。
3-1.掃除担当を曜日ごとに振り分ける
社内清掃のやり方として、曜日ごとに掃除担当を振り分ける方法があります。たとえば、「月曜日は〇〇さん、火曜日は〇〇くん」など、掃除担当を決めるのです。共有スペースや給湯室・トイレなど、社員全員が使う場所を曜日ごとに掃除担当を決めていけば、全員が協力し合って社内をきれいにすることができるでしょう。毎朝全員で掃除するのも方法の1つですが、担当を決めることで時間を有効活用できます。また、毎日こまめに掃除することで年末の大掃除も楽になるでしょう。
3-2.デスクは自分たちで清掃・整理整頓する
曜日ごとに掃除担当を振り分けるのは共有スペースを主にして、個々のスペースとなるデスクまわりはそれぞれ自分たちで清掃・整理整頓を心がけましょう。デスクは意外とホコリなどの汚れがついているので、定期的にぞうきんがけを行います。毎日する必要はありませんが、汚れが気になるときにいつもサッと拭けるよう、近くに掃除グッズを用意しておくと便利です。また、デスクの上に置くものは必要最低限にしましょう。たくさんのものを置くほどホコリがたまりやすくなってしまうので要らないものは処分してください。
3-3.朝の時間を使って窓・壁・棚を掃除する
朝の時間を使って、窓・壁・棚の掃除をすることも大切なポイントです。窓と壁は毎日する必要はありませんが、定期的に行うことできれいな社内を維持し続けることができるでしょう。特に、白の壁紙は汚れが目立ちます。窓と壁を掃除する際は、水拭き→から拭きで仕上げるのが基本です。また、書類やカタログなどを収納している棚の整理も忘れないでください。いつの間にか乱雑に並んでいることがあるため、五十音に並べ直したり、要らないものを処分したりと整理・処分を心がけましょう。
3-4.大掃除では天井とエアコンの清掃も
年末年始に行う大掃除では、天井・エアコンなど普段できない箇所も自分たちで掃除する必要があります。大掃除のタイミングは企業によって異なりますが、12月上旬から少しずつ時間をかけて行うところもあれば、時間を決めて一気に大掃除を行うところもあるようです。12月下旬になるとバタバタしてしまうので、12月上旬から少しずつ始めることをおすすめします。天井はほうきやモップでホコリを払い、エアコンはフィルターの清掃などを行いましょう。自分たちでできないときは、困難な箇所だけ清掃業者に依頼する方法もあります。
4.社内清掃を業者に依頼するには?
それでは、社内清掃を業者に依頼する方法とコツを紹介しましょう。
4-1.サービス内容・スタッフの対応をチェックする
社内清掃を業者に依頼する際の大きなポイントは、業者選びです。清掃業者によってどこからどこまで掃除をしてくれるのか・どのような作業をするのかサービス内容が大きく異なります。作業範囲・清掃方法、そしてスタッフの対応を必ずチェックしてください。スタッフの対応が丁寧でスピーディーな業者は、サービス内容も充実しています。複数の業者を比較してみると、どの業者の対応が良いか分かりやすくなるでしょう。サービス内容は必ず確認してから、求めている作業を行ってくれるかチェックしなければなりません。
4-2.作業範囲によって異なる費用
業者に清掃業務を委託する場合、作業範囲によって異なる費用に注意が必要です。一般的に、多くの清掃業者はオフィス清掃として「定期巡回清掃」を請け負っています。定期巡回清掃とは、週に1回や月に2回程度の定期的な日常清掃のことです。主な内容は、フロア清掃・トイレ清掃となります。定期巡回清掃以外に、天井・壁など手が届かない場所の掃除を依頼したい場合は、別途費用がかかることになるでしょう。定期清掃の大まかな費用は約90円/㎡です。あくまで目安となるため、具体的な費用に関しては業者に問い合わせて確認してください。
4-3.オフィス清掃業者は専門業者を選ぶ
清掃業者の委託先を選ぶ際は、専門業者を選ぶのが大切なポイントです。清掃業者といってもさまざまな種類がありますが、できるだけオフィス清掃等の巡回清掃に特化した業者を選びましょう。専門知識はどの程度あるのか・顧客数はどのくらいなのかも確認してください。専門業者に依頼することで、「自分でやったほうがむしろきれいになった」という残念な例にはなりません。また、金額で選ばないのも大切なポイントです。費用を最小限に抑えるために安い金額の業者を選びがちですが、サービス内容やスタッフの対応などほかのポイントもチェックしてください。
5.社内清掃に関してよくある質問
社内清掃に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.毎日掃除しておきたい場所は?
A.オフィスエントランス・会議室・待合室など来客時に使う場所は毎日掃除しておきたい場所です。特に、オフィスエントランスは会社の顔となる部分でもあります。外部の方がオフィスを訪れたときに必ず立ち寄る場所となるため、必ず当番制にして念入りにきれいにすることを心がけましょう。会議室や待合室などもホコリがたまっていないか・書類が乱雑に置かれていないかなど毎朝チェックする必要があります。
Q.整理整頓・清掃を維持し続けるコツは?
A.社員全員で協力し合い、清掃で整理整頓を習慣化させることです。習慣づけることで必要なときにすぐ作業できる状態を維持し続けることができます。たとえば、作業が終わったらそのまま掃除したり、使った後は元の場所に戻したりするなどです。毎日のちょっとした心がけが、整理整頓できたオフィスを維持できるでしょう。作業を優先して清掃を後まわしにしてしまうと、職場はどんどん散らかっていくので注意してください。
Q.会社の大掃除チェックリストは?
A.以下のチェックリストを参考にしてください。
- オフィスの外(植栽への水やり、ゴミ拾いなど)
- 玄関まわり(ポーチのモップがけ、玄関ガラス拭きなど)
- ゴミの回収
- 受付台
- 床
- パーティション
- 共有廊下
- 椅子やテーブル
- カーペットフロア
- 照明備品
- 洗面台
- トイレ(パーティション・金属部・鏡などの拭き掃除、タイルのモップがけなど)
- 通路や階段(掃き掃除やモップがけ、手すり拭きなど)
特に、大掃除では不用品がたくさん出てくると思います。不用品をそのままオフィスに置いてしまうとホコリをかぶり不衛生な環境になってしまうので素早く処分しましょう。
Q.清掃業者に委託する際の注意点は?
A.委託する際は、以下のポイントに注意してください。
- どのような方法で清掃するのか
- どのようなスタッフが清掃するのか
- 現場スタッフの研修や教育制度が整っているか
- クレームや要望に対する姿勢や受け止め方はどうか
- 定期的に満足度調査やアンケート調査などを行っているか
- サービスに満足いかない場合、即座に契約の解約ができるのか
Q.比較サイトだけで選ぶのは危険?
A.業者選びのときに比較サイトを利用する方が多いですが、比較サイトだけで選ぶのは危険です。比較サイトに登録している業者は、ほんのひとにぎりの業者にすぎません。また、比較サイトに登録すると、そこから仕事を受注する場合、比較サイトの運営者に紹介料を支払う必要があります。そのため、直接依頼するよりも比較サイトから依頼したほうが見積もり金額が高くなる恐れがあるのです。
まとめ
社内清掃を自分たちで行う場合、業者に委託する場合、それぞれでメリット・デメリットが異なります。本来の業務に支障をきたさないまま清掃を行うことが理想なので、どちらのほうがメリットが大きいのかしっかり確認してください。また、清掃業務を委託する場合は、業者選びが大切なポイントとなります。スタッフの対応・サービス内容・費用など、複数の業者を比較し安心して依頼できる業者を選びましょう。