屋内設置型ガス給湯器のメリットや使用方法は? 料金相場も紹介!

「ガス給湯器は屋内設置できるのか?」「屋内設置の場合の注意点を知りたい」という人は多いでしょう。ガス給湯器には屋内設置型と屋外設置型があり、設置する際にはどちらかを選択しなければなりません。住んでいる家が戸建てか集合住宅かはもちろんのこと、地域の特性なども考慮して選ぶ必要があるため、詳しく知っておきましょう。

この記事では、屋内設置型の種類やメリット・デメリット、設置業者の選び方などをまとめてご紹介します。

  1. 屋内設置型ガス給湯器とは?
  2. 屋内設置型ガス給湯器の種類を紹介
  3. 屋内設置型ガス給湯器のメリットとデメリットは?
  4. ガス給湯器の設置業者を選ぶポイント
  5. 屋内設置型ガス給湯器に関するよくある質問

この記事を読むことで、ガス給湯器の設置タイプによる違いや選び方・設置工事にかかる費用などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.屋内設置型ガス給湯器とは?

まずは、屋内設置型ガス給湯器が選ばれるケースや設置基準の重要性などをまとめました。

1-1.屋内型と屋外型の違いは?

ガス給湯器には、大きく分けて屋内設置型と屋外設置型があります。屋内設置型は本体が屋内に設置されるため、排気を屋外に出す必要があるのです。設置スタイル別でいうと壁掛型と浴室据置型に分けられます。一方の屋外設置型は、吸排気を屋外で行うことが可能です。壁掛型と据置型のほか、集合住宅でよく使われるパイプシャフト方式があります。

1-2.屋内型が選ばれる場合

基本的に、戸建てであればガス給湯器を屋外にも屋内にも設置できる場合が多くなっています。ただし、冬場に気温が非常に低くなる地域では、効率的に運転できなくなる可能性があるため、屋内型が選ばれるケースが多いでしょう。また、マンションなどの集合住宅では屋外にスペースがない場合が多いため、屋内型が多く設置されています。

1-3.設置基準を守って安全に使用を

ガス給湯器は屋内型であっても屋外型であっても、設置基準を守って安全に使用することが大切です。基準を無視して設置した場合、不完全燃焼を起こしたり火災が発生したりする可能性があります。機器本体から建物や障害物までの距離・排気吹出口から障害物までの距離・排気吹出口と窓の位置関係などが細かく定められているため、必ず確認してください。

2.屋内設置型ガス給湯器の種類を紹介

屋内設置型ガス給湯器の種類とそれぞれの特徴をまとめました。

2-1.吸排気のタイプ別種類

まず、吸排気のタイプ別に分類すると、密閉式のFF式とBF式・半密閉式のFE式とCF式に分けられます。

  • FF式(強制吸排気式):ファンを利用して強制的に屋外の空気を取り込み、燃焼させる
  • BF式(自然吸排気式):吸排気ダクトなどに接続し、自然に吸排気を行う
  • FE式(強制排気式):ファンを利用して屋内の空気を強制的に利用して燃焼させる
  • CF式(自然排気式):自然通気力によって屋内の空気を利用し、燃焼させる

2-2.設置スタイル別種類

設置スタイル別に分類すると、壁掛型と浴室据置型・壁貫通型の3種類があります。その名のとおり、壁掛型は壁に取り付けるタイプで、浴室据置型は浴槽の隣に設置されるタイプです。浴室給湯器の場合は浴室据置型が採用されますが、基本的には壁掛型が選択されます。また、最近はバランス釜から給湯器本体を壁の中に埋め込むタイプの壁貫通型に交換するケースも増えてきているのが現状です。

3.屋内設置型ガス給湯器のメリットとデメリットは?

屋内設置型ガス給湯器のメリットやデメリット・使用上の注意点をまとめました。

3-1.雨風の影響を受けない

ガス給湯器を屋内に設置する最大のメリットは、雨風の影響を直接受けずに済む点でしょう。特に海沿いや雪が多い地域・冬場氷点下になる地域などに住んでいる場合、屋外に給湯器があると心配な面もあると思います。

3-2.リモコンが故障しにくい

屋外設置型に比べてリモコンが故障しにくいというメリットもあります。リモコンが家の中にある屋内設置型の場合、雨風や湿気の影響を受けにくいため、故障する頻度が少ないといわれているのです。

3-3.初期費用が高い

屋内設置型の場合は排気筒の設置が必要になるため、屋外設置型に比べて初期費用が高くなるというデメリットがあります。排気筒の費用は強制吸排気方式の場合で1万5,000~2万円程度かかるため、余裕を持って予算を組んでおく必要があるでしょう。

3-4.家の中のスペースを取る

もう一つのデメリットは、家の中のスペースが狭くなるという点です。壁掛型であればデッドスペースなどを利用することもできますが、やはり圧迫感は出ます。狭さの観点から屋外に設置したくなる人も多いのではないでしょうか。

3-5.使用中は必ず換気し、通気口をふさがない

屋内設置型ガス給湯器を使用する際は、必ず換気をし、通気口をふさがないよう注意が必要です。換気が不十分だったり通気口がふさがれていたりすると、不完全燃焼や一酸化炭素中毒が発生する原因になります。また、排気筒の腐食などがないか、日ごろから安全確認を忘れないようにすることも大切です。

4.ガス給湯器の設置業者を選ぶポイント

ガス給湯器を設置してもらうにあたって、工事にかかる費用や業者選びのポイントを知っておきましょう。

4-1.家庭に合った給湯器を選ぶ

設置タイプを確認した後は、号数や機能・メーカー・価格などをチェックしてガス給湯器を選びましょう。特に、号数や機能は家族の人数やお湯の使い方によって必要なものが変わってきます。今まで使っていた給湯器では足りない部分がないかを考え、自分の家庭に合ったものを選ぶことが大切です。

4-2.設置工事費用は3~5万円が相場

ガス給湯器を設置する場合、本体価格に加えて設置工事費用が3~5万円前後かかるのが一般的です。ただし、この費用は既存の給湯器と同タイプのものに交換する場合であり、壁掛型から据置型に変更する場合などは別途費用がかかります。また、バランス釜を壁貫通式に交換する場合の費用相場は、本体価格と工事費用を合わせて20万円前後になるでしょう。

4-3.信頼できる業者を選ぶには?

ガス給湯器の設置は専門業者に依頼する必要があります。中には悪徳業者も存在するため、十分注意して業者選びをしてください。信頼できる業者選びのポイントは以下のとおりです。

  • ガス給湯器の設置実績が豊富か
  • 見積書の内容が明確か
  • アフターフォローがしっかりしているか
  • スピーディーに対応してくれるか

5.屋内設置型ガス給湯器に関するよくある質問

「屋内設置型のガス給湯器について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.ガス給湯器の設置には資格が必要ですか?
A.はい。ガス消費機器設置工事監督者の資格を持つ人が立ち会うことが義務づけられています。

Q.今使っている給湯器が壁掛型か据置型か判断できない場合、どこをチェックすればよいですか?
A.本体から出ている配管の位置を確認してください。本体の下から配管が出ている場合は壁掛型、側面から出ている場合は据置型です。

Q.賃貸物件でも給湯器を交換することは可能でしょうか?
A.トラブルの原因になるため、勝手に交換することはできません。大家さんや管理会社に相談しましょう。

Q.  屋内設置型ガス給湯器の寿命はどのくらいですか?
A.一般的には10年前後ですが、雨風や外気温・湿気などの影響を受けにくい分、屋内設置型に比べて寿命が長いといわれています。

Q.悪質な給湯器設置業者の特徴を教えてください。
A.飛び込み営業で強引に契約を迫る業者や、見積書に不明確な項目が多い業者などは利用しないほうがよいでしょう。

まとめ

屋内設置型ガス給湯器の種類やメリット・デメリット、設置業者の選び方などをまとめてご紹介しました。ガス給湯器を安全に使うためには、正しい設置場所についても知っておく必要があります。設置業者に任せっぱなしにせず、基本的なことをしっかり把握しておきましょう。