ビルの排水設備のメンテナンスや保守点検や排水管の清掃について

定期的メンテナンスや清掃など、ビルの管理は大変です。中でも排水設備はとても重要なものになります。建物にたまった水を排出するには排水設備を整えなければなりません。もし、排水設備に不備が出てくれば悪臭や汚水が逆流します。

トラブルを防ぐためにも、排水設備のメンテナンスや保守点検、排水管の清掃について知識を身につけましょう。これから、ビルの排水設備について詳しく説明していきます。

  1. 排水設備のメンテナンス
  2. 排水設備の保守点検
  3. 排水管の清掃

1.排水設備のメンテナンス

オフィスビルやテナントビルなど、大きい規模のビルほどたくさんの人が出入りしています。周辺環境の衛生を維持するには排水設備のメンテナンスが必要不可欠です。ビルの中で働いている人たちが安心できるように、排水設備のメンテナンスをしていきましょう。

1‐1.排水量が多いビル

ビルの排水設備は一般家庭と異なります。一般家庭の排水設備は、基本的に下水管へと直接つながっているものです。下水設備が整っていない場合は浄化槽などを利用しています。一方、ビルの場合は1度お水槽や排水層に排水がたまってから排水ポンプで下水道本官へと流れる仕組みです。

ビルの排水は一般家庭と比べて非常に多いので直接下水管に流すことができません。よって、ビルの排水設備には必ず「汚水槽」または「排水槽」があります。常に一定の排水がたまっているので非常に汚い状態です。

また、汚水槽や排水槽、排水ポンプは汚れがつまりやすい傾向があります。だからこそ、定期的にメンテナンスをしていかなければなりません。

1‐2.排水設備のメンテナンスを怠ると…

ビルを管理している人は責任を持って排水設備の定期メンテナンスをする必要があります。もし、排水設備のメンテナンスを怠るとさまざまな不具合が起きるでしょう。代表的な例が「悪臭」です。排水には池や沼からきた水が混ざっています。汚水槽や排水槽には常に汚水がたまっているため、悪臭が発生しやすいです。

定期的なメンテナンスによって掃除していかなければ、ビル全体に悪臭が広がるでしょう。ビル内で働いている人の健康にも影響します。また、悪臭と同時に「有毒ガス」が発生する恐れも出てくるでしょう。排水にはさまざまな細菌が混ざっているため、排水管を逆流すれば有毒ガスがビルに行き渡ります。排水設備のメンテナンスは、ビル全体の衛生面にかかわる大切な要素と言っても過言ではありません。

1‐3.法定点検業務の義務化

ビルの排水設備メンテナンスは、法定点検義務によって義務化されています。「どのくらいの頻度でメンテナンスをすればいいの?」とよく疑問にあがっていますが、義務内容に周期がきちんと載っているのでチェックしてみてください。若干、ビルの大きさや点検項目によって頻度のばらつきがあります。ビルの排水設備は「ビル管理法」に当てはまるでしょう。

点検項目を見てみると、排水設備の清掃は頻度が6か月に1回です。雑用水水質検査は2か月に1回、貯水槽の清掃は6か月に1回、遊離残留塩素測定は1週間に1回などそれぞれ頻度が変わります。ビル管理の義務として頻度は必ず守ってください。

排水設備は定期的なメンテナンスをすることが大切なんですね。
はい。建物を気持ち良く使うためにも大切です。

2.排水設備の保守点検

2‐1.毎日使う水だからこそ安心感と清潔感が大切

水設備のメンテナンスには「保守点検」が必ず入っています。保守点検とは、排水設備が正常に動いているか、異常が出ていないかどうか確認するための作業です。毎日大量の排水をする排水設備だからこそ、いつトラブルが起きるかわかりません。水もれや汚水の逆流などトラブル対処や対策のためにも点検は必要です。きちんと排水設備の保守点検をおこなっていけば、見えない汚れをキレイにできます。さらに、汚れや悪臭がつきにくい環境になるでしょう。

詳しい知識を持っている人でないと点検できません。よって、専門家に依頼してください。ビルを専門に排水設備などの点検・メンテナンス・清掃を受けている業者はあります。信頼できるプロに任せておけば安心でしょう。

2‐2.排水設備の保守点検内容

保守点検では汚水槽・排水槽の汚れチェックだけでなく、さまざまな点を確認します。主な点検内容は、排水設備工事設計や排水管の清掃、下水道などポンプ設備の点検・補修、管工事などです。

点検途中で不備な点が見つかればすぐに対処します。できるだけ早めに処置しなければ、衛生面に悪影響が起きるからです。汚水槽・排水槽内の空気チェックや状態はもちろんのこと、排水設備の外観まで幅広く確認します。外観を点検するのは、外部からの異物混入を防ぐためです。

排水設備全体が古くなっていると外部からの異物が侵入しやすくなります。排水がつまる可能性もあるため、外部の点検も大切なのです。また、長年使用してきた排水設備は新しいものに変更しなければならないでしょう。

排水設備は定期的に点検しなければならないんですね。
はい。そうすればメンテナンスが必要な時期がすぐにわかります。

3.排水管の清掃

3‐1.管づまりを防ぐための大事な作業

汚水槽・排水槽にばかり目がいきやすいですが、排水管の清掃も必要不可欠です。排水管は排水するために必要なものなので、つまってしまえば汚水が逆流する恐れがあります。管づまりを防ぐためにも排水管や共有縦管の清掃をしてください。排水管についてノウハウを持っている業者は、管づまりの防止やつまった後の対処法まで把握しています。よりスピーディーに効率的に点検・清掃してくれるでしょう。

また、排水管の清掃は建築物環境衛生管理基準によって定期的な点検を義務づけています。ビルで働いている人から「水が流れなくなった」「嫌な臭いがする」など苦情が出たらすぐに対処してください。排水管はライフパートナーと言えるほど大切な部分です。

3‐2.ビルを利用する人たちへの注意喚起

排水管の清掃や点検はプロの人たちに任せてください。素人では徹底的に清掃・点検はできません。信頼できる業者に依頼して定期的に清掃・点検を心がけていきましょう。そして、排水管や汚水槽・排水槽の清潔を維持するには「ビル利用者への注意喚起」も大切です。水道の使い方が悪いほど、排水の中にさまざまな細菌がたまってしまいます。

特に、油汚れや小さなゴミ、髪の毛、トイレットペーパー以外の利用は絶対にNGです。油汚れをきちんとふかずに流してしまえば汚れがつきやすい排水環境になるでしょう。トイレットペーパー以外の利用は汚れるだけでなく、排水管のつまりを起こしてしまいます。ビルの管理人は、ポスターをはるなど注意をうながしてください。1人1人がきちんと正しく利用すれば、清潔な排水管・汚水槽・排水槽が維持できるはずです。

排水管の清掃はプロに依頼するのがおすすめなんですね。
はい。個人ではすみずみまで掃除することは難しいでしょう。

まとめ

排水設備のメンテナンスや保守点検、排水管の清掃について説明しました。排水量が多いビルだからこそ、6か月に1回の排水設備メンテナンスが必要です。メンテナンスでは汚水槽や排水槽のチェックだけでなく、洗浄や消毒、外観の状態などより細かく確認します。少しでも不備が出ている場合はすぐに対処しなければなりません。定期的メンテナンスと怠ると悪臭、汚水の逆流、有毒ガスと言った不具合が発生することになります。素人では本格的に点検できないので、排水設備に関してはプロに依頼してください。

年中無休の対応、丁寧でスピーディーな対応ができる業者なら安心して依頼できます。法律で決まっている頻度を守って点検・メンテナンスをしていきましょう。