ラッカー塗料はどんな種類の塗料なのか? 特徴や注意点も紹介!
「ラッカー塗料はほかの種類の塗料とどう違うのか?」「どんな場所の塗装に向いているのか知りたい」という人は多いでしょう。塗料にはいくつか種類があり、それぞれ特徴が異なります。ラッカー塗料は、どのような場所の塗装に適しているのでしょうか。この記事では、ラッカー塗料の特徴や使用する際の注意点などを詳しくご紹介します。
この記事を読むことで、ラッカー塗料の長所や短所・ほかの塗料との違いなどが分かるはずです。
1.ラッカー塗料の特徴を紹介
まずは、ラッカー塗料の特徴やほかの塗料との違いについて解説しましょう。
1-1.ニトロセルロースや樹脂を揮発性の高い溶剤で溶かしたもの
ラッカー塗料とは、ニトロセルロースやアクリル樹脂などを揮発性の高い溶剤で溶かしたもののことです。日本では古くから「漆(うるし)」もラッカー塗料の一種として知られているなど、比較的なじみのある塗料となっています。
1-2.扱いやすいのがメリット
ラッカー塗料は乾燥するのが速いため、作業性にすぐれた塗料として知られています。シンナー特有の臭いはありますが、臭いの持続時間は短いため、さまざまな場所の塗装に使用できるでしょう。また、塗るとツヤが出て発色がよいのもメリットです。
1-3.耐久性はほかの塗料に劣る
ラッカー塗料の塗膜は薄いため、耐久性が低いというデメリットがあります。時間の経過とともに塗装面が白く濁る「白化現象」が起こることも珍しくありません。塗料の種類には「水性塗料」や「油性塗料」などがありますが、こうした塗料に比べても耐久性が劣ります。
2.ラッカー塗料による塗装が向いている場所は?
ラッカー塗料による塗装が向いているのは、以下のような場所です。
2-1.家具
ラッカー塗料は家具の塗装に適しています。塗膜が非常に薄いため、重ね塗りすることで耐水性・耐油性があり、傷がつきにくい塗面に仕上げることが可能です。また、傷がついてしまったとしても市販のアルコールを使って塗装をはがし、簡単に補修できます。
2-2.プラモデル
プラモデルの塗装にラッカー塗料を使用する人も多いでしょう。発色がよく光沢感があるため、作品をきれいに仕上げることができます。また、乾燥すると塗膜が固くなって劣化しにくいため、いつまでも美しい見た目を維持できるのもメリットです。
2-3.鉄製品
ラッカー塗料は、門扉やロッカー・シャッターなど鉄製品の塗装にも適しています。金属との相性がよいため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
3.ラッカー塗料を使用する際の注意点
ラッカー塗料を使用する際に知っておきたい注意点をまとめました。
3-1.重ね塗りは下地の塗料を確認してから行う
ラッカー塗料で重ね塗りする際、下地に使用している塗料の種類によっては塗膜を溶かしてしまう可能性があります。下地に水性アクリルラッカーやウレタン塗料などを使用している場合は、ラッカー塗料で重ね塗りしないようにしましょう。
3-2.スプレー缶を使用する際は十分に換気する
スプレー缶に入ったラッカー塗料は、十分に換気できる環境で使用してください。換気できない室内で使用すると具合が悪くなってしまいます。できれば、風のない日に屋外で使用するのがおすすめです。また、使用済みのスプレー缶は屋外でガス抜きを行い、自治体のルールに従って分別して処分しましょう。
4.ラッカー塗料に関するよくある質問
「ラッカー塗料について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。
Q.溶剤にはどのような役割があるのでしょうか?
A.塗料を液体の状態にするのが溶剤の役割です。
Q.ラッカー塗料の種類を教えてください。
A.溶剤に樹脂だけを溶かしたクリアーラッカー・顔料を加えて着色したラッカーエナメルなどがあります。
Q.下地に使っている塗料が何なのか分からないのですが、ラッカー塗料を重ね塗りしても大丈夫でしょうか?
A.分からないときはいったん下地の塗装をはがしてから重ね塗りするのがおすすめです。
Q.ラッカー塗料が手についてしまったときは、どうやって洗えばよいでしょうか?
A.水で洗っても落ちないため、うすめ液を使って落としてください。
Q.ラッカー塗料の乾燥時間はどのくらいですか?
A.30分~数時間程度といわれています。スプレー缶に乾燥時間の目安が記載されているため、参考にするとよいでしょう。
まとめ
ラッカー塗料の特徴や塗装に向いている場所などをまとめてご紹介しました。ラッカー塗料は乾燥時間が早く、扱いやすいというメリットがあります。ぜひこの記事を参考に、注意点を守って安全に使用してください。