家を建て替える際の仮住まいはどう探すのか？ 費用や注意点も紹介！

1．建て替えの仮住まいについて

建て替えの際に必要な仮住まいの準備についてご紹介します。

1-1．どういうことか？

家の建て替えをすると、工事が完了するまでの間は家に住めなくなってしまいます。部分的なリフォームであればそのまま住み続けることができますが、建て替えとなるとそうはいかないでしょう。建て替え工事が始まる前に、仮住まいを確保して準備を整えておく必要があります。仮住まいは工事が終わるまで必要になるため、いつまで工事が続くのかを業者に確認しておきましょう。

1-2．悩みごと

仮住まいに関してはさまざまな悩みごとがあります。たとえば、以下のような問題があるでしょう。

• 短期間のみ住める場所を探すのが難しい
• 条件に合う場所で探す必要がある
• 荷物が多いため移り住むのが大変
• ペットを飼っているため、ペット可の物件を探さなければならない
• コストがかかる

1-3．希望条件について

仮住まいを探すにあたって、考えなければならない条件がいくつかあるでしょう。子供がいる場合は、学区内で仮住まいを探さなければ大変なことになってしまいます。一時的に転校するというわけにもいかないため、学校から遠いと送り迎えが必要になってしまうでしょう。また、車を所有している場合は駐車場も必要です。設備などについても、ある程度整っているところを選ぶ必要があるでしょう。家の建て替えには半年ほどかかる場合もあるため、その間不便なく過ごせる場所を選んでください。

2．建て替えの仮住まい、どう探すのか？

仮住まいの探し方についてまとめました。

2-1．どんなところがあるのか？

仮住まいができる場所には、マンスリーマンションやホテル・賃貸物件などがあります。

2-1-1．マンスリーマンション

月単位で契約ができるマンスリーマンションを仮住まい先として選ぶ人も多いでしょう。テレビや冷蔵庫・洗濯機・寝具などもそろっているため、持っていく荷物も少なくて済みます。普通の賃貸物件よりも手軽に入退去できるというメリットもあるでしょう。ただし、マンスリーマンションは単身を対象としている物件が多いため、家族で移り住むには適さない場合もあります。条件に合った場所で家族全員が住めるマンスリーマンションを探すのは難しい可能性があるでしょう。

2-1-2．ホテル

ホテルであれば生活に必要なものはある程度そろっています。掃除をする必要もないため、楽に過ごすことができるでしょう。ただし、家族の人数が多いほど宿泊費用が高くなります。また、建て替えの間一時的に保管しておきたい家具などを持ち込むのも難しいでしょう。

2-1-3．賃貸物件

賃貸物件であれば、家族構成や荷物の量に応じて適切な広さや間取りを選ぶことができます。また、マンスリーマンションに比べると月々の家賃が安いところが多いでしょう。ただし、仲介手数料や敷金・礼金・火災保険料などの契約金が必要になるため、割高になる場合もあります。

2-2．探すタイミング

条件に合った仮住まいを見つけるには、ある程度時間がかかります。建て替え工事が始まる2か月ほど前から探し始めるとよいでしょう。マンスリーマンションやホテルは、時期によっては空きが少ないこともあるため、早めに予約を入れておく必要があります。賃貸物件の場合も、短期間のみの入居だと断られるケースも少なくないでしょう。直前になって「なかなか見つからない」と慌てることにならないよう、余裕を持って準備しておいてください。

2-3．探し方、探し方のポイント

仮住まいの探し方としては、自分で探す方法と建て替え工事を依頼した建築業者に探してもらう方法があります。

2-3-1．自分で探す場合

自分で探す場合は、近所の不動産会社などをまわるか、不動産賃貸のポータルサイトなどを見て探すことになるでしょう。建築業者によっては提携の不動産会社を紹介してくれるところもあります。自分で仮住まいを探す際には、以下のポイントを必ずチェックしてください。

• 短期間の入居でも問題はないか
• 初期費用はどのくらいかかるか
• 家族全員が住むのに十分な広さがあるか
• 条件に合った立地であるか

2-3-2．建築業者に探してもらう

建築業者によっては、工事費用に仮住まいの費用が含まれており、物件を紹介してもらえる場合もあります。敷金・礼金・仲介手数料不要などの特典があることも多いため、ぜひ確認してみてください。ただし、業者の保有物件の中に条件に合うものがあるとは限りません。

2-4．流れ

仮住まいに住むまでの流れは、一般的に以下のようになっています。

• 不動産会社や建築業者に物件を紹介してもらう
• 物件の内覧
• 入居の申し込み
• 入居審査
• 契約
• 荷造りや電話の移転など入居前の準備
• 引越し

2-5．注意点

建て替え工事中の仮住まいとして、自宅の敷地内にプレハブの仮設住宅を建築する方法もあります。しかし、この方法を実践するためには建設基準法に基づく申請が必要です。こういった申請を行わずに仮設住宅を建築する業者もいるため、注意してください。最悪の場合、途中で工事を中止しなければならないことになります。

3．建て替えの仮住まいに関するポイント

建て替え工事中の仮住まいについて、知っておくべきポイントをいくつかご紹介します。

3-1．荷物について

家の建て替え工事中は、家具や家電などの荷物を一時的にどこかへ保管しなければなりません。仮住まいにすべての荷物を持ち込むのは難しい場合も多いでしょう。そんなときは、引越し業者による荷物の一時保管サービスを利用するのがおすすめです。建て替え以外にも、退去と入居のタイミングがずれた場合などのために、このようなサービスを提供している引越し業者も珍しくありません。ただし、業者によって保管できる荷物の量や保管期間に違いがあるため、じっくり比較してから選ぶようにしましょう。

3-2．工期が延びた場合はどうするのか？

建て替え工事がスケジュールどおりに進まず、工期が延びてしまう可能性も考えられるでしょう。そんなときは、仮住まいで暮らす期間を延ばさなければなりません。延びた分の仮住まい費用は自己負担になるのか、建築業者の負担になるのか、必ず事前に確認しておいてください。トラブルを避けるためにも、明確にしておかなければなりません。

3-3．注意点

仮住まいに移り住む場合、2回の引越しをすることになります。仮住まいに入居するときと、仮住まいから自宅に戻るときです。仮住まいに大量の荷物を運んでしまうと、2回の引越しで高額な費用がかかってしまうことが予想されるでしょう。できるだけ、仮住まいに持っていく荷物は必要最低限のものだけにしてください。普段の生活に必要のないものは、引越し業者の一時保管サービスか、トランクルームを利用して保管しておくことをおすすめします。

4．建て替えの仮住まいにかかる費用について

では、仮住まいにかかる費用についてご紹介します。

4-1．費用について

仮住まいには、具体的に以下のような費用がかかります。

4-1-1．一般的な賃貸物件の場合

• 家賃
• 敷金・礼金
• 仲介手数料
• 諸費用
• 引越し代
• 駐車場代

4-1-2．マンスリーマンションの場合

• 賃料
• 契約手数料
• 共益費
• 引越し代

4-1-3．ホテルの場合

• 宿泊費（家族の人数×宿泊日数）

4-2．節約のポイント

仮住まいの費用を節約するポイントは、以下のとおりです。

• 引越し代を安くするため、荷物の量を減らす
• 引越し業者を比較して選ぶ
• 初期費用が安い仮住まい先を選ぶ

4-3．注意点

引越し業者には必ず訪問見積もりを依頼しましょう。できれば複数の業者に見積もりを依頼し、比較してみてください。訪問見積もりだと、荷物の量を見て正確な見積もりを出してもらえます。業者の雰囲気やスタッフの対応もチェックできるため、信頼できる業者か見極めることもできるでしょう。

5．家を建て替える業者選び

家の建て替えを依頼する業者選びについてご紹介します。

5-1．業者選びのポイント

業者を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。

• 豊富な実績があるか
• 料金体系が明確であるか
• 営業スタッフの対応が丁寧で親切であるか
• 保証やアフターフォローの内容は充実しているか

5-2．ハウスメーカー・工務店・建築家の違いとメリット・デメリット

家の建て替えを依頼できる先には、ハウスメーカーや工務店・建築家などがあります。それぞれの違いやメリット・デメリットをご紹介しましょう。

5-2-1．ハウスメーカー

ハウスメーカーが建てる家は展示場やモデルハウスなどで実物を見ることができるため、できあがりをイメージしやすいというメリットがあるでしょう。工場で大量生産された建材を使用するため、工期の短縮が可能です。ただし、規格化された製品を使用することが多いため、設計の自由度が低いというデメリットもあります。また、実際の工事は下請け業者が行う場合がほとんどです。

5-2-2．工務店

工務店の場合、規模はさまざまです。設計から施工まで自社で行う会社もあれば、外部の建築士と提携して行う会社もあります。ハウスメーカーのように仕様やプランに制限がないため、比較的自由に設計が可能です。また、広告宣伝費がない分、費用を安く抑えられるというメリットもあります。その反面、規模が小さい会社は経営状況の心配もあるという点がデメリットです。

5-2-3．建築家

建築家に依頼するメリットは、家づくりを一から楽しめるという点です。家全体のイメージをトータルで考えてもらえるため、こだわりのある人にはおすすめの方法となっています。ただし、実際のイメージがわきにくいこと、時間がかかることなどがデメリットといえるでしょう。

5-3．相談方法

ホームページのフォームから無料相談を受け付けている業者もたくさんあります。まずはそういったものを利用し、建て替えに関する相談をしてみてはいかがでしょうか。専門家のアドバイスを聞くことができます。

5-4．諸費用・手数料について

諸費用や手数料については、業者ごとに料金が異なります。金額によっては建て替え工事にかかる費用に組み込む必要があるため、事前に確認しておきましょう。

5-5．注意点

悪質な業者を選ぶとトラブルに巻き込まれる可能性があるため、注意が必要です。以下のような業者は選ばないようにしましょう。

• 契約を急ぐ
• 下請け業者に工事を丸投げする
• 営業スタッフの態度が悪い
• 質問に対してきちんと説明できない
• 施工例を見せてくれない
• 見積書の内容が不明確である

6．建て替えの仮住まいに関するよくある質問

「家を建て替える際の仮住まいについて知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q．ペット可の仮住まいが見つからないのですが、どうしたらよいでしょうか？
A．古くて借り手が見つからない物件などでは、交渉しだいでペット可になることもあります。探しても見つからない場合は、最終的にはペットホテルを利用することも検討してください。

Q．短期入居ということを隠して賃貸物件を借りることもできますか？
A．実際にそのような方法で賃貸物件に仮住まいをしている人もいるでしょう。しかし、規定より早く退去すると違約金が発生するため、できれば短期入居可能な物件を探すべきです。

Q．仮住まいを建築業者に紹介してもらうメリットにはどのようなものがありますか？
A．仮住まい探しにかかる手間を省くことができるというのが最大のメリットでしょう。何かと準備することがたくさんあるため、少しでも自分の負担を軽減することは重要です。

Q．仮住まいに移り住む場合は住民票の移動が必要でしょうか？
A．基本的には建て替え工事のための「長期滞在」であるため、住民票の移動は必要ありません。ただし、郵便物に関しては転居届の提出が必要です。

Q．仮住まいに引越したときは近所への挨拶が必要でしょうか？
A．通常の引越しと同じように、ご近所への挨拶はしておくべきです。仮住まいの期間が短くなる場合は、あわただしくなることを伝えておくことをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか？ 家を建て替える際の仮住まいについて、探し方や選ぶポイントなどをまとめてご紹介しました。条件に合った仮住まいを見つけるのは簡単なことではないでしょう。ペットや荷物のことなど、問題はたくさんあると思います。家族が快適に過ごすことができる仮住まいを見つけ、スムーズに移り替えができるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。