【徹底解説】基礎パッキン工法とは? メリットや家づくりのコツを詳しく知ろう!

家を建てたい人で、「基礎パッキン工法」という言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。基礎パッキン工法は、家の基礎(土台)と建物の間に樹脂製の基礎パッキンをはさんで防湿対策をするものです。しかし、実際にどんなもので、どんなメリットやデメリットがあるのか、よく分からないことも多いでしょう。

そこで今回は、基礎パッキン工法について詳しく解説します。

  1. 基礎パッキン工法とは?
  2. 基礎パッキン工法のメリット
  3. 基礎パッキン工法の家づくりについて
  4. 基礎パッキン工法に関するよくある質問

この記事を読むことで、基礎パッキン工法が詳しく分かります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

1.基礎パッキン工法とは?

最初に、基礎パッキン工法について詳しく解説します。

1-1.基礎パッキン工法とはどんなもの?

基礎パッキン工法とは、基礎パッキンを土台と住宅の間に設置する工法のことを言います。基礎パッキンは、樹脂製の通気部品です。コンクリートで土台を作り、基礎パッキンを設置して住宅を建築していきます。基礎パッキン工法を採用することで、床下換気口を作る必要がないため、見た目がスマートで、デザイン性が高い家づくりが可能です。

1-2.基礎パッキン工法の特徴

基礎パッキン工法では、従来では難しかった建物の隅にも通気性を確保することができます。家の隅に発生しがちなカビや結露を防ぐことで、快適で健康な暮らしを実現でいるのが特徴です。木造住宅などでは、基礎部分の全面に通気性を確保することによって建物の寿命を延ばすことができます。

1-3.基礎パッキン工法に関する最近の傾向

基礎パッキン工法の技術も、進化しています。最近では、ロングタイプの部品を使用することでより強度を高めることが可能です。また、基礎パッキン工法を行う工務店が増えており、新築物件の多くに見られるようになりました。家の寿命を延ばし、快適に暮らすためには、強度を高めるだけでなく、防湿や防虫が必要だとの認識が広まっています。今後も、基礎パッキン工法の技術進化が期待できるでしょう。

基礎パッキン工法を使うことで、より通気性が良い家を作ることができるんですね。
はい。湿度が高い地域に家を建てる場合などに適しています。

2.基礎パッキン工法のメリット

基礎パッキン工法と従来の工法との違い・主なメリットや向いているケースを解説します。デメリットも理解しておきましょう。

2-1.従来の工法との違いは?

従来の工法では、床下の換気を確保するために床下換気口を作ります。床下換気口は、建物の角に設置することができないため、部分的に通気性が劣ることが問題です。また、床床下換気口周辺から亀裂が入りやすいため、建物の強度が落ちるのもデメリットと言えます。基礎パッキン工法は、場所によって通気性が劣ることなく湿気(しっけ)にくいことが特徴です。さらに、床下換気口がないため、害虫や小動物の侵入も避けることができ、より衛生的な環境を実現しています。

2-2.主なメリット

基礎パッキン工法の主なメリットは、以下のとおりです。

  • 床下の換気効率が高いので湿気(しっけ)にくい
  • 床下換気扇を設置する必要がない
  • 基礎に雨水が侵入しにくい
  • 樹脂製であるため腐食しにくい
  • 害虫や小動物の被害を防止できる

2-3.基礎パッキン工法が向いているケース

以下のようなケースは、基礎パッキン工法が向いています。

  • 雨量が多く、温暖な気候
  • 山林や池・川などが近く、害虫やネズミの被害に遭いやすい
  • 従来の工法に不満がある

2-4.基礎パッキン工法のデメリット

基礎パッキン工法にも、デメリットがあります。家づくりの際は、デメリットも十分に理解しておきましょう。

  • 樹脂部材の耐久性に不安が残る
  • 施行品質が業者の技術力の有無に左右されやすい
基礎パッキン工法を用いれば、通気性が良くなるだけでなく害虫や害獣の浸入を防ぐこともできるんですね。
はい。ただし、工事を依頼する業者をよく選ぶ必要があります。

3.基礎パッキン工法の家づくりについて

基礎パッキン工法の家づくりについて詳しく解説します。工務店の選び方や工事の流れ・料金目安など、参考にしてください。

3-1.信頼できる工務店の選び方

基礎パッキン工法で家を建てたいときは、以下の条件を満たす工務店に依頼しましょう。

  • 基礎パッキン工法を積極的に採用している
  • 職人の腕がいいことで評判が高い
  • 工事費用がリーズナブル
  • 見積もりが無料
  • スタッフが親切で丁寧な対応をしている
  • 希望の工期に極力合わせてくれる
  • 手厚い保証やアフターサービスがある

3-2.基礎パッキン工法の工事について

基礎パッキン工法の工事は、以下のように進みます。

  • 住宅の土台を完成させる
  • 床下となる部分の全面に防湿フィルムを敷く
  • 土台の上に基礎パッキンを設置する
  • 基礎パッキンの上に住宅を建築していく

3-3.基礎パッキン工法の料金

基礎パッキン工法は、家を建てるときに必要な工程です。一般的には、建築工事費用に含まれています。まずは、業者に見積もりをもらって確認してみてください。料金目安は、10~20万円程度と考えておきましょう。

3-4.基礎パッキン工法の家づくりに関するそのほかのこと

基礎パッキン工法は、まだ新しい技術です。そのため、工務店によっては採用していないこともあるので事前に確認しておきましょう。また、新しい技術のため、工務店により実績や技術力に大きな差が出ます。安心して依頼するためにも、業者を選ぶときは、基礎パッキン工法の実績と実例を参考にするといいでしょう。

信頼できる業者を選ぶことが大切なんですね。
はい。費用だけでなく実績をよく見て選びましょう。

4.基礎パッキン工法に関するよくある質問

最後に、基礎パッキン工法に関するよくある質問に回答します。それぞれ役に立つので参考にしてください。

Q.基礎パッキン工法はメンテナンスフリーですか?
A.メンテナンスフリーではありません。定期的に点検し、問題があれば交換が必要です。基礎パッキンは樹脂製であるため、腐食や耐久性に優れているものの、経年などの理由で徐々に素材が劣化します。従来工法よりは長持ちすると言われていますが、過信は禁物です。

Q.基礎パッキンの耐用年数は?
A.約20年以上です。ただし、基礎パッキン工法自体が普及後30年程度と新しい記述であるため、実際にどの程度長持ちするのかは確証できません。耐用年数が長くても、何らかの理由により劣化や破損をする可能性があります。信頼できる業者に依頼し、定期的にチェックしてください。

Q.基礎パッキン工法にすればアレルギーが減りますか?
A.湿気(しっけ)によるカビや、害虫・ネズミなどでアレルギーが発生している場合は、症状が軽減する可能性があるでしょう。ただし、そのほかの原因(ハウスダストなど)であるときは、関係ありません。どんなものにアレルギー反応を起こしているのか調べ、それぞれに対策してください。

Q.基礎パッキン工法ではシロアリやネズミの心配をしなくていい?
A.基礎パッキン工法は、従来と比較して通気孔が小さいことなどから、ネズミによる被害を受けにくいものです。シロアリに関しても、従来の工法よりは優れています。ただし、シロアリは小さなすきまがあれば、侵入してしまうものです。完全に防ぐことは不可能だと考えてください。

Q.基礎パッキン工法にしたのに湿気(しっけ)がひどい原因は?
A.基礎パッキン工法は、床下の通気性がいいことが特徴ですが、大雨による浸水後などは、湿気(しっけ)やすくなります。まずは、何らかの原因で床下に浸水していないか調べてください。床下以外から湿気(しっけ)が入り込んでいる可能性も含め、業者にチェックしてもらいましょう。

まとめ

今回は、基礎パッキン工法について詳しく解説しました。従来の工法と比較すると、湿気(しっけ)にくく腐食しにくい・シロアリなどの害虫やネズミの侵入を防止できるなど。多くのメリットがあります。従来の工法に不満があったり、温暖で湿度の高い気候や土地に家を建てたりするときは、基礎パッキン工法がおすすめです。ただし、基礎パッキン工法を取り扱う工務店は、まだ多くありません。まずは、基礎パッキン工法の実績が豊富にあり、技術力に定評があることなどを確認しておきましょう。実際に依頼するときには、この記事を参考に信頼できると判断した工務店を選ぶと確実です。