フローリングの滑り止め対策を紹介! 床が滑る原因や問題点は?

「フローリングが滑るのを何とかしたい」「なぜ滑るのか原因が分からない」など、フローリングの滑りやすさで悩んでいる方は多いでしょう。床が滑りやすいと転倒してケガをする危険性が高くなります。安心して生活するためには、滑り止めをきちんと施しておかなければなりません。

本記事では、フローリングの滑り止め対策を解説します。

  1. フローリングが滑ることによる問題点
  2. フローリングの床が滑る原因は?
  3. フローリングの滑り止め対策を紹介!
  4. フローリングの滑り止めに関してよくある質問

この記事を読むことで、滑りにくいフローリングにするコツが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.フローリングが滑ることによる問題点

まずは、フローリングが滑ることによる問題点をチェックしておきましょう。

1-1.転倒しケガをしやすくなる

フローリングが滑りやすい状態はとても危険です。足を滑らせてしまい転倒してケガをする危険性が高くなります。思わぬところで転倒してしまうと角に頭をぶつけたり、骨折など想像以上に重たいケガをしたりすることもあるのです。実際に、フローリングに足を滑らせて頭を打ち障害が残ってしまった……というケースも起きています。特に、高齢者にとっては致命的なケガをする恐れがあるので注意が必要です。

1-2.ペットの膝に負担がかかる

滑りやすいフローリングは、ペットの膝に大きな負担がかかります。足元が不安定になるため、滑り止めが効いているフローリングよりも膝に力がかかってしまうのです。ツルツルと肉球を滑らせながら歩いていると、年老いたときに歩行ができなくなってしまう恐れもあります。愛するペットに負担がかかるのはできるだけ避けたいはずです。また、ペットだけでなく、足腰が弱くなっている高齢者や成長過程の幼い子どもにも負担がかかってしまいます。

1-3.日常生活に支障をきたしかねない

滑りやすいフローリングは足元が不安定なので、日常生活にさまざまな支障をきたすデメリットがあります。たとえば、滑りやすい足元に気をつけながら家事をしなければならないため、効率が悪く疲れやすくなるのです。特に、調理をするキッチンのフローリングが滑りやすくなっていると、火を扱っているときに横転してしまい火事など大きな事故につながる恐れもあります。フローリングの滑り止めをしっかり施しておけば、家事効率を高めることができるのは間違いありません。大きな事故を防ぐためにも大切なことなのです。

2.フローリングの床が滑る原因は?

では、なぜフローリングの床が滑ってしまうのでしょうか。滑り止め対策を知る前に、原因をしっかり把握することが大切です。

2-1.フローリングワックスが剝がれてしまっている

フローリングが滑る原因で1番多いのは、ワックスが剝がれてしまっていることです。ワックスがけをするとフローリングがピカピカになるだけでなく、滑りやすくなると思っている方が多いでしょう。しかし、本当のところはその逆で、ワックスは滑り止めのためにかけられるものなのです。ワックスは1度かけると永久的に効果が発揮するものではないため、定期的にワックスがけを行う必要があります。また、食べこぼしや落書きなどの汚れが付着したときに掃除しますが、そのたびに表面の塗装が薄くなり滑る原因となるのです。

2-2.調理中に飛び散った油

キッチン周辺のフローリングが特に滑りやすくで困っている……と悩んでいる方が多いはずです。フローリングの床が滑る原因には、調理中に飛び散った油が関係しています。天ぷらや揚げ物を調理するときは床へ油が飛び散ってしまいがちです。さらに、飛び散った油をスリッパで踏んでしまうと、キッチンまわりの床だけでなくリビングなどの一面に油を広げてしまいます。キッチンだけでなく、焼き肉やオイルフォンデュをダイニングテーブルで楽しむ際にも、周辺に油が飛び散り滑りやすくなるでしょう。

2-3.シリコンスプレーも滑る原因に

雨戸やドア・窓の開け閉めをスムーズにするために、シリコンスプレーを使うことがあるでしょう。実は、シリコンスプレーがフローリングの床を滑りやすくする原因になっているのです。シリコンスプレーは広範囲にかかってしまうものなので、周辺の床にもスプレーがかかってしまいます。すぐに拭き取らずそのままにしてしまうとスリッパや靴下についてしまい、あちこちの床に広げてしまうこともあるのです。フローリングのツヤを出そうとしてシリコンスプレーを吹きかける方法もありますが、滑りをよくすることが目的なので滑りやすくなります。シリコンスプレーの使い方を間違えないように十分注意してください。

2-4.湿度が高いときは滑りやすくなるので要注意

室内の湿度が高くなっているときは、フローリングが滑りやすくなっているので注意が必要です。フローリングに結露が発生していると床がぬれているため、ツルツルと滑って転んでしまうこともあります。特に、梅雨の時期は部屋の温度差が激しくなり湿度が上がるでしょう。湿度が高くなるほど床が湿っぽくなってしまうので、滑りやすくなる時期ほど対策が必要です。

2-5.スリッパが滑りやすくなっている

フローリングが滑りやすくなっているかと思いきや、履いているスリッパが滑りやすくなっていることがあります。滑らないように履いているスリッパ自体が滑りやすくなっているのは意味がありませんよね。単純に滑りやすい素材だったり、シリコン被膜がついてしまったり、洗面所で飛び跳ねた石けんや洗濯洗剤がついたりとさまざまな原因があります。スリッパの裏は直接肌に触れることがないため、気づきにくいのもデメリットです。ワックスがけをしたのに滑りやすいと感じる場合は、スリッパに原因があるかもしれません。

3.フローリングの滑り止め対策を紹介!

それでは、フローリングの滑り止め対策をいくつか紹介します。

3-1.ワックスを正しくかける

「ワックスが剝がれてきたかも」と感じたときは、正しい方法でワックスをかけ直してください。ワックスがけは正しく行わないと逆効果になる恐れがあるので要注意です。何度もワックスがけをしている場合は、最初にワックス剝離剤で古いワックスを剝がしてください。そして、表面に残っているゴミやホコリなどをキレイに取り除き、新しいワックスを塗ります。手順をきちんと守ればキレイにワックスをかけることができるでしょう。ポイントは、新しいワックスをかける前にキレイに整えることです。汚れがついたままワックスをかけてしまうと、膜に汚れが入り込んでしまい滑り止めの効果がなくなってしまいます。

3-2.ジョイントマットを利用する

1番手軽な対策方法としては、ジョイントマットを利用する方法があります。ジョイントマットとは、合成樹脂素材をある程度の大きさへと正方形にカットしたマットのことです。クッション性が高くなるため、赤ちゃんやペットの足にかかる負荷を減らすメリットがあります。もちろん、ジョイントマットには床を滑りにくくするのはもちろん、足音が響きにくいというメリットもあるので賃貸物件の方にもおすすめです。

3-3.油などの汚れをすぐに拭き取る

調理中に油が飛び散ったり、食べこぼしが床に落ちたりしたときは、すぐに拭き取るようにしてください。そのまま放置すると頑固な汚れになってしまい、フローリングが滑る原因になるので注意が必要です。時間が経過するほど汚れが落ちにくくなります。すぐに拭き取るのはもちろん、落ちにくくなっている汚れは湿ったものを使ってしっかりと油汚れを拭き取ってください。どうしても落ちないときは、住宅用中性洗剤をみずに薄めたもので拭き取り、水拭き→から拭きをするといいでしょう。

3-4.フロアコーティングを利用する

フローリングの滑り止め対策として、フロアコーティングを利用する方法があります。ワックスがお手入れの役割を果たしてくれるなら、フロアコーティングは塗装・施工のようなイメージに近いです。さまざまな溶剤を用いて床を塗膜でおおい、フローリングの表面をあらゆる汚れや摩擦から保護する効果が期待できます。滑り止め効果が非常に高いので、1度施工したら約20年は寿命が持つのも大きなメリットです。お手入れも楽になります。自分で施工することもできますが、専門業者に依頼したほうがスピーディーかつ正しい方法で効果が高まるでしょう。

3-5.滑りにくい床材に変更する

数十年以上のフローリングは傷んでいるので、滑り止め対策と併せて滑りにくい床材に変更するのも方法の1つです。さまざまな種類の床材がありますが、中には滑りにくいタイプがあります。たとえば、フロアタイル・クッションフロア・タイルカーペットなどです。また、滑りにくい床材はメンテナンスが楽になる・衝撃を吸収できる・耐久性が高いというメリットもあります。小さい子どもやペットがいる家庭におすすめの床材と言えるでしょう。それぞれの種類によって特徴や価格が異なるため、施工業者と相談しながら決めてください。

4.フローリングの滑り止めに関してよくある質問

フローリングの滑り止めに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.上手にワックスをかけるコツは?
A.部屋の入り口より遠いところからワックスがけを始めることです。ワックスをかけた後、完全に乾燥する前にその上を歩いてしまうと足跡がついてしまいます。基本的に、ワックスは一度塗りなので塗り終わった後にすぐ部屋から出られるよう、奥から塗り始めて出口に向かうのがポイントです。ただし、初めてワックスをかける場合は、乾燥後に重ね塗りをしたほうがいいでしょう。また、ワックスがけはできるだけ天気が良い日にしてください。しっかり乾かすことがキレイに仕上げるコツなので、湿度が高い日は避けることをおすすめします。

Q.どんなスリッパが滑りにくいの?
A.滑り止めがついているスリッパを選ぶといいでしょう。スリッパの靴底に滑り止めがついているタイプは、ワックスが剝がれてきているころも滑りを防ぐことができます。スリッパはいつも全体重がかかっているので意外と消耗しやすいものです。裏の素材もぺちゃんこになってグリップ力を失っている可能性があります。定期的にスリッパは新しいものに替えるようにしましょう。

Q.床材を交換する際にかかる費用は?
A.どんな床材に交換するのか、どの範囲を交換するのかなどによって大きく費用が異なります。たとえば、カーペット・クッションフロアからフローリングに張り替える場合は、6畳で約10万円~になるでしょう。フローリングから同じフローリングに張り替える場合は、6畳で約10~12万円です。業者に依頼する前に、費用がいくらかかるのか見積書を細部まで確認してください。

Q.タイルカーペットの特徴は?
A.表面がポリプロピレンやナイロンの起毛でおおわれているので、滑りにくい床材の中でも耐久性が高い素材と言えるでしょう。長期間安心して使えるのはもちろんのこと、汚れた箇所だけを洗うことができるのも大きな特徴です。一般的なカーペットとは違って、一定の長さでカットされた四角形のカーペットを組み合わせています。そのため、一部分だけを剝がし、汚れている部分だけを洗うことができるのです。

Q.フロアコーティングを業者に依頼する際の費用は?
A.さまざまな種類があるので、どの種類を使うのか、どの範囲までコーティングするのかによって費用が変わります。たとえば、UVコーティングを使用する場合は、70㎡で20万~35万円程度です。シリコンコーティングはUVコーティングよりも汚れや傷がついてしまったときに目立ちやすくなるデメリットがあるので、70㎡で約15万~22万円になるでしょう。ウレタンコーティングもシリコンコーティングと同じくらいの費用です。

まとめ

フローリングが滑る原因は、ワックスが落ちている・湿度が高くなっているなどです。原因をしっかりと把握しておけば、適切な対策を立てることができます。主な対策としては、ワックスを正しくかけることでしょう。ワックスはフローリングを美しくする効果だけでなく、滑り止めとしての役割も果たしてくれます。また、ジョイントマットを敷いたり、油汚れをしっかり拭き取ったりするなどの対策も効果的です。