知らないと損するかも? 外壁塗装の季節・時期について学ぼう!
外壁塗装は雨や太陽光などから家を守る鎧(よろい)です。塗装の状態が悪くなれば、家がダメージを受けてしまいます。ですから、塗装が劣化してきたらなるべく早く塗り替えることが大切です。しかし、外壁塗装は時期・季節によって仕上がりが変わってきます。タイミングを間違えれば工期が長引いたり仕上がりが悪くなったりしてしまうのです。
そこで今回は、外壁塗装と季節・時期の関係性を中心にお話します。
この記事を読むことで外壁塗装と季節・時期の関係性に関する情報を得ることができます。塗装業者の選び方などについても触れていますので、塗り替えを検討している方はぜひご一読ください。
1.外壁塗装と季節・気候の関係性について
1-1.影響する気候条件について
実は、塗料が湿度や気温に影響されるため、外壁塗装を行う時期・季節によって仕上がりに差が出ます。そのため、外壁塗装を行う際には季節・時期を見極めることが重要です。
1-2.各季節のメリット・デメリット
1-2-1.春
春は天候が安定していて湿度が低く、気温も比較的高いので塗料が乾きやすいというメリットがあります。当然、年度末の繁忙期になると、工事を依頼できないことがあるのが難点です。
1-2-2.夏
夏場は気温が高いため、塗料が乾きやすく工事が円滑に進むことが一番のメリットです。しかし、気温が高すぎると塗料の乾く速度が早すぎてむらができてしまう恐れがあります。また、夕立などが頻発するなど、天候が安定しない点もデメリットの一つです。また、お盆は作業が中断されることが多いというデメリットもあります。
1-2-3.秋
湿度が非常に低いため、塗料が乾きやすいのがメリットです。ただし、秋の工事は台風や秋雨前線と重なることも多いので、運が悪いと工事が大幅に遅れてしまいます。
1-2-4.冬
気温が5℃以下の環境では乾きが悪くなるので避けるべきとされていますので、あまり冬はおすすめできません。その代わり、冬は顧客獲得のために業者側がキャンペーンなどを行うことが多いというメリットがあります。
1-3.最適な季節とは
前述したように、どの季節も一長一短があります。自分がどの点について重視しているかで時期を変えるとよいでしょう。おすすめは10~11月ごろです。
1-4.おすすめしない気候条件と季節
湿度が85%以上になると塗装には向かないとされていますので、一番避けたいのは雨の天候です。ですから、梅雨の季節や台風の季節などは避けたほうがよいでしょう。
2.外壁塗装の塗り替えについて
2-1.すぐに塗り替えるべき症状
2-1-1.クラック
クラックとはひび割れのことをいいます。塗装にひび割れが起きている状態は、完全に塗料としての効力を失っていることの証明です。早めに対処しないと雨漏りなどの浸食被害が懸念されるので、すぐにでも塗り替えるべきでしょう。
2-1-2.チョーキング
チョーキングは別名「白亜化」とも呼ばれている現象です。塗装を触ると手に白い粉のようなものが付着するようであれば、間違いなくチョーキングを起こしています。チョーキングを起こしている塗料はほぼその効力を失っているので、塗り替えが必要です。
2-2.塗装の種類と選び方のポイント
2-2-1.機能から選ぶ
最近の外壁塗料は外壁の保護だけでなく、さまざまな機能を持ったものが増えてきています。代表的なのが断熱・遮熱塗料です。夏場や冬場に大きな効力を発揮します。また、光触媒塗料は汚れを太陽光で浮かし雨水で流す自浄作用や空気清浄効果を持った塗料です。
2-2-2.価格から選ぶ
外壁塗料は種類によって値段が大幅に変わるでしょう。現時点で1番安いウレタン塗料と一番高い光触媒塗料とでは2~3倍近い値段差があります。クラックやチョーキングが発生しており、早急に塗り直さなければいけない際などにはつなぎとして安い塗料を選ぶのも一つの手です。
2-2-3.寿命から選ぶ
塗料は種類によって全く寿命が変わります。基本的には値段が高いほど寿命は長くなるでしょう。たとえば、ウレタン塗料は平方メートルあたり2,000円程度ですが、寿命は7~10年程度しかありません。しかし、光触媒塗料やラジカル塗料などは平方メートルあたり4,000円程度する代わりに、15年から20年の耐用年数をほこります。
2-3.塗料の種類について
- アクリル塗料:価格が安い代わりに寿命が5~6年と短い。現在はめったに使われない
- ウレタン塗料:価格は安いが寿命が7~10年とそれなりに長い
- ラジカル塗料:ウレタンと同価格帯でありながらシリコン塗料並みの長寿命
- シリコン塗料:高耐久・防汚・防カビ・防藻が特徴。現在の主流塗料
- フッ素塗料:価格が高い代わりに寿命が長い。ビルや橋によく使用される
- 遮熱・断熱塗料:価格が高いが長寿命。さらに、太陽熱から家を守る
- 光触媒塗料:価格は高いが寿命は長い。太陽光で汚れを浮かして雨で洗い流したり空気をキレイにしたりする機能を持つ
2-4.注意点
軽視されがちですが、塗装は家にとってとても重要なものです。クラックやチョーキングを放置していると浸食等によって家に大きなダメージが発生してしまい、家自体の寿命を下げる原因ともなりかねません。塗装が劣化してきたら必ず塗り直しましょう。
3.外壁塗装の工事について
3-1.工事の流れ
塗装工事の流れは、以下のような形が一般的です。
- 足場を組み立てる
- 洗浄機で外壁を洗浄
- 壁の下地を補修
- 軒裏や天井の塗装
- 下塗り
- 中塗り
- 仕上げ塗り
- お客様による仕上がりの確認
- 直し作業
- 足場の撤去
- 清掃
- 終了
これはあくまで一例です。業者によって流れは違うでしょう。たとえば、最近は無足場工法といって、足場を組み立てずに行う方法もあります。
3-2.工期
家の大きさや天候・季節などにもよりますが、一般的には1週間程度でしょう。
3-3.塗料費用
- アクリル系塗料:1,000~1,200円
- ウレタン系塗料:1,800~2,000円
- ラジカル塗料:1,500~2,000円
- シリコン系塗料:2,500~3,500円
- フッ素系塗料:3,500~4,500円
- 遮熱・断熱塗料:5,000~5,500円
- 光触媒・無機塗料:5,000~5,500円
3-4.価格を抑えるには?
短期的な価格を抑えるか長期的な価格を抑えるかで変わってきます。短期的な価格を抑えるのであれば、とにかく安い塗料を使うのが一番の方法です。しかし、安い塗料は寿命が短く、頻繁に塗り直しが必要となります。そのため、15年、20年と時が流れるにつて長寿命の塗料のほうが安くなるでしょう。しかも、高い塗料は寿命が長いだけでなくさまざまな機能も兼ね備えていますので、そのような意味でもお得です。
3-5.注意点
塗装工事を行うと塗装の臭いで近隣住民に迷惑をかけますし、窓などを開けると室内にまで臭いが充満してしまいます。近隣住民へのフォローをしっかり行ってくれる業者を選び、なるべく窓なども開けないように気をつけましょう。
4.外壁塗装の業者選びのポイント
4-1.業者選びのコツ・ポイント
4-1-1.実績や施工例を確認する
塗装作業や修繕作業は技術がものをいいます。ですから、業者の実績は1番重視しなければいけません。業者ホームページで実績や施工例を確認しておきましょう。
4-1-2.アフターフォローが充実しているか
アフターフォローがしっかりしていない業者を選んでしまうと、後で仕上がりに不満があっても満足に対応してくれないことがあります。見積もりを取る際などに、アフターフォローについて確認しておきましょう。
4-1-3.外壁や屋根の無料診断を行っている
外壁自体にひび割れなどの不具合がある状態で塗装をすると、不具合のある場所だけ塗装が剝がれたりひび割れたりします。これではせっかくの塗装が無駄ですよね。そのため、優良業者は必ず工事前に外壁の診断を行います。外壁の診断をせずに塗り始めようとする業者は不良業者の可能性が高いので注意してください。
4-2.悪徳業者に注意しよう
時々、塗料を必要以上に薄めて使用したり、内緒で安い塗料に変えたりする悪質な業者がいます。とはいえ、なかなか素人目には判断が難しいですよね。依頼したら信じて任せることしかできません。だからこそ、業者選びには力を入れることが大切です。
4-3.まとめて見積もりを依頼
外壁塗装には、多額の費用がかかります。そのため、業者選びには慎重になるでしょう。優良な業者を選ぶために欠かせないのが、見積もりの作成依頼です。その一方で、「見積もりの依頼だけで手間がかかりすぎて疲れてしまった」というケースもあります。
そこで、おすすめしたいのが外壁塗装の案内所です。外壁塗装の案内所では、24時間無料で外壁塗装の見積もりを複数の業者に一括依頼できます。外壁塗装の案内所に登録している業者は、独自の審査をパスした優良業者です。
また、利用者からのアンケート調査によって定期的に審査されており、悪い評価がついた場合は除名処分もありえます。ですから、安心して見積もりを依頼できるでしょう。一括見積をすれば、各業者の特徴もよく見えてくるはずです。自分が住んでいる住宅の外壁の塗り替えに適した業者も見つかりやすくなるでしょう。
5.外壁塗装に関するQ&A
Q.自分で塗装することはできますか?
A.可能です。ただし、塗料の中にはシンナー等の有毒な溶剤を使用するものもありますので、DIYの経験が浅いうちはおすすめしません。また、高所の塗装は危険です。複数階建ての家の場合は避けたほうが無難でしょう。
Q.一般住宅以外のでも、塗装工事を引き受けてもらえますか?
A.もちろん可能です。ただし、ビルやマンションなどの大規模塗装工事の場合、業者規模によっては断られる可能性があります。
Q.養生とはなんですか?
A.塗装箇所以外に塗料がついたり傷がついたりしないように、テープなどを貼り付けて防ぐ行為を養生といいます。
Q.雨の日でも塗装は可能ですか?
A.基本的に雨の日の塗装はできません。そのため、塗装途中に雨が降った場合は工事が中断されます。通常、順延であれば追加費用などは発生しませんが、業者によって違うので詳しくは業者側に確認を取りましょう。
Q.悪徳業者の被害に遭ったらどうすればいいですか?
A.住宅リフォームに関する紛争解決・相談窓口としてはリフォネットや住まいるダイヤルなどが挙げられるでしょう。また、住宅専門ではないものの、国民生活センターという行政の相談窓口もあります。
まとめ
いかがでしたか? 今回は外壁塗装にまつわる情報をご紹介しました。家は私たちにとって一番の財産です。外壁塗装に発生したクラックやチョーキングなどの劣化現象を放置していると、せっかくの家の価値が落ちてしまいますし、家の寿命も短くなってしまいます。そうさせないためにも、今回の記事を参考にして、塗り替えを検討してくださいね。