光触媒塗料を外壁に使用するとどうなるのか? メリットや注意点も!

光触媒塗料を外壁塗装に使用したいとお考えではありませんか?光触媒塗料は、外壁に使用される塗料の中でも高性能な塗料として注目を集めています。しかし、外壁塗装は高額な費用がかかる重要な工事なので、塗料の特徴をしっかり理解した上で選ぶ必要があるでしょう。

今回は、光触媒塗料の特徴や注意点などを詳しくご紹介します。

  1. 光触媒塗料はどんな塗料なのか?
  2. 光触媒塗料を外壁に使用するメリット
  3. 光触媒塗料にはこんなデメリットもある
  4. 光触媒塗料を外壁に使用する際の注意点3つ
  5. 光触媒塗料を使った外壁塗装を依頼する方法
  6. 光触媒塗料に関するよくある質問

この記事を読むことで、光触媒塗料を選ぶ際に知っておきたいことや、業者選びの注意点などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.光触媒塗料はどんな塗料なのか?

まずは、光触媒塗料について詳しくご紹介しましょう。

1-1.酸化チタンを原料にした最新塗料

光触媒塗料は酸化チタンを原料にしています。光触媒塗料はセルフクリーニング機能があるといわれていますが、その理由は酸化チタンに関係しているのです。酸化チタンは紫外線を浴びることで化学変化を起こし、活性酸素を生成します。その際、有機有害物質が二酸化炭素と水に変化して無害化することを「光触媒」と呼ぶのです。

1-2.親水性にも優れている

光触媒塗料のセルフクリーニング効果は、塗料が持つ親水性にも大きく関係しています。親水性とは、雨水がくっつきやすい性質のことです。活性酸素によって分解された汚れの下に水が入り込み、汚れを洗い流します。

2.光触媒塗料を外壁に使用するメリット

外壁塗装に光触媒塗料を使用するメリットをご紹介しましょう。

2-1.見た目の美しさを維持できる

光触媒塗料は防汚性能が非常に高く、汚れても自動的に洗い流してくれます。そのため、建物の見た目を美しいまま維持できるのです。また、汚れがつきにくいということは、カビや藻の発生を防ぐことにもつながります。

2-2.耐用年数が長くメンテナンスが少なくて済む

光触媒塗料は耐用年数が15~20年と長く、ほかの塗料に比べて長持ちするのが特徴です。塗り替えまでの間隔が空くこと・汚れにくいことなどから、メンテナンスの頻度が少なくて済みます。メンテナンスにかかる費用も節約できるため、長い目で見るとお得な塗料でしょう。

2-3.空気清浄効果がある

光触媒の作用の一つに、空気清浄効果があります。活性酸素が発生する際に、空気中の汚染物質も酸化して除去してくれるのです。空気まできれいにしてくれる、環境に配慮された塗料といえるでしょう。

3.光触媒塗料にはこんなデメリットもある

光触媒塗料のデメリットには以下のようなものがあります。

3-1.初期費用が高い

光触媒塗料はほかの塗料に比べてグレードが高く、費用も高額です。費用相場は4,200~5,000円/㎡と、外壁に最も多く使われているシリコン塗料の約2倍となっています。初期費用を抑えたい人にはおすすめできません。

3-2.条件によっては効果が期待できない

家の立地条件や天候などによって、光触媒塗料が十分な効果を発揮できない場合もあります。たとえば、隣家との距離が近くて紫外線が当たりにくい家や、紫外線の量が少ない曇りや雨の日などは、外壁に付着した汚れをしっかり分解できないのです。また、光触媒の親水効果は無機質な汚れには反応しません。サビや泥・鳥のフンなどは自動的に洗い流してくれないため、定期的な掃除が必要になります。

3-3.選べる色が限定されてしまう

光触媒塗料の原料である酸化チタンの色は白です。基本的に、光に反応しやすい色がベースになるため、濃い色を出すのは難しくなっています。そのため、選べる色が少なく、淡い色彩から選ぶことになるでしょう。

4.光触媒塗料を外壁に使用する際の注意点3つ

光触媒塗料を外壁に使用する際、知っておきたい注意点をまとめました。

4-1.実績が少ない

光触媒塗料は登場して間もない最新塗料です。そのため、実際に使用された例はまだ少ないのが現状であり、実績がそろっていません。まだ信頼性が低い塗料といえるでしょう。もちろん、光触媒塗料を扱った経験が浅い業者も多いため、業者選びにも慎重になる必要があります。

4-2.大手メーカーは取り扱っていない

光触媒塗料は、日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研といった大手塗料メーカーから販売されていません。TOTOや日本特殊塗料・ピアレックスなどのでは取り扱いがあるため、注意して選ぶとよいでしょう。

4-3.屋根用の塗料はない

光触媒塗料の屋根タイプはまだ販売されていません。そのため、屋根と外壁を光触媒塗料で合わせることができないのです。屋根と外壁とで異なるグレードの塗料を使用するとメンテナンスのタイミングがずれてしまい、面倒なことになってしまいます。1回で済ませるより費用も高額になってしまうでしょう。

5.光触媒塗料を使った外壁塗装を依頼する方法

光触媒塗料を使った外壁塗装を依頼するにあたって、ポイントや業者の選び方などをまとめました。

5-1.光触媒塗料に詳しい業者を選ぶ

前述したように、光触媒塗料は新しい塗料なので取り扱った経験が少ない業者も多いでしょう。しかし、塗料の効果を十分に発揮するためには、正しい知識と高い塗装技術を持つ職人に依頼する必要があります。

5-2.複数の業者を比較する

最初から1社に絞るのではなく、複数の業者に無料見積もりを依頼して内容を比較しましょう。大まかな相場を把握しておけば、業者に提示された金額が高いのか安いのか判断できるはずです。

5-3.訪問販売の業者には注意

突然訪問してきた業者に光触媒塗料を使った外壁塗装を提案された場合、注意が必要です。訪問販売で光触媒塗料のような高額な塗料を提案してくる業者は、悪徳業者である可能性が高いでしょう。実績のない光触媒塗料を使って高額な費用を請求されることも考えられます。

6.光触媒塗料に関するよくある質問

「光触媒塗料について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.酸化チタンは人体に影響を及ぼさないのでしょうか?
A.化粧品などにも含まれる物質で人体に害はありません。

Q.屋根以外にも光触媒塗料を使用できない箇所はありますか?
A.木・石でできた部分や漆喰(しっくい)・樹脂には使用できません。

Q.足場の設置代はどのくらいかかるのでしょうか?
A.1㎡当たり800~1,000円前後が相場といわれています。

Q.外壁塗装業者を選ぶ際、実績以外に何をチェックすべきですか?
A.見積書の内容は明確か・料金は相場の範囲内か・保証やアフターフォローは充実しているかなどをチェックするとよいでしょう。

Q.  悪質な外壁塗装業者に多い特徴を教えてください。
A.大幅な値引きを提案してくる・工事費用の全額前払いを要求してくるなどの業者は要注意です。

まとめ

光触媒塗料のメリットやデメリット・外壁に使う際の注意点などを詳しくご紹介しました。光触媒塗料は防汚性能に優れた塗料として注目を集めています。しかし、デメリットや注意点もあるため、しっかり把握した上で選ぶことが大切です。ぜひこの記事を参考に、外壁塗装を成功させてください。