外壁の張り替えが必要なケースは? 費用相場や業者選びのポイントも

「外壁の張り替え工事を依頼すべきか迷っている」「どのくらい費用がかかるのか知りたい」とお考えではありませんか? 外壁の劣化が気になってくると、塗装や張り替えなどのリフォームを検討する必要が出てきます。外壁の劣化状況や予算なども考えた上で、どのようなリフォームをすべきかしっかり考えなければなりません。

この記事では、外壁の張り替え工事が必要になるケースや費用相場などを詳しくご紹介しましょう。

  1. 外壁の張り替え工事が必要なケース3つ
  2. 外壁を張り替える前に確認すべきこと
  3. 張り替え工事の費用相場を紹介
  4. 工事にかかる期間は?
  5. 外壁の張り替え工事はどのような手順で行うのか?
  6. 業者に依頼する場合
  7. 外壁の張り替え工事に関するよくある質問

この記事を読むことで、張り替え工事の必要性を判断する基準や、張り替え工事を業者に依頼する際の注意点などが分かるはずです。

1.外壁の張り替え工事が必要なケース3つ

外壁の張り替え工事が必要になるのは、以下のようなケースです。

1-1.幅1mm以上のひび割れが発生している

まず、外壁に幅1mm以上のひび割れが発生している場合です。幅1mm以下のひび割れであれば塗装で補修可能ですが、1mm以上の場合は表面だけでなく内部にまで影響が及んでいる可能性が高いでしょう。張り替え工事をしなければ雨水が浸入し、雨漏りや外壁材の腐敗を招いてしまいます。

1-2.反(そ)りやゆがみなどの変形がある

外壁に反りやゆがみが生じている場合も、張り替え工事を検討すべきです。変形している部分にできたすき間から雨水が浸入し、建物内部にも悪影響を及ぼしてしまいます。

1-3.外壁材がはがれてきている

塗装表面だけでなく、外壁材がはがれてきている場合も同様です。放置すればほかの部分もはがれてくる可能性が高いため、早めに業者へ相談することをおすすめします。

2.外壁を張り替える前に確認すべきこと

外壁の張り替え工事を行う前に、いくつか確認すべきことがあります。

2-1.全体的な張り替えが必要か

外壁の劣化が一部分だけの場合は、部分的な張り替えで済むこともあります。広範囲にわたって劣化が進んでいれば全体的な張り替えが必要になるため、確認してみましょう。ただし、同じ外壁材が手に入らず、部分的に補修した部分が目立ってしまうこともあります。その場合は全体的な張り替えをすすめられることもあるでしょう。

2-2.重ね張りとの違いは何か

張り替えと似た工事の一つに、重ね張りという工法があります。重ね張りはカバー工法とも呼ばれ、既存の外壁材をそのまま残し、上から新しい外壁材を張りつける方法です。張り替えに比べて工期が短く費用も安く済みますが、外壁の劣化が進んでいる場合は重ね張りでは対応できません。そのため、事前にしっかり外壁の状態を点検してもらう必要があります。

2-3.費用はどのくらいかかるか

工事にかかる費用は業者によって異なるため、複数の業者に無料見積もりを依頼し、内容を比較してみるとよいでしょう。そうすることで、大まかな費用相場を把握できるはずです。

3.張り替え工事の費用相場を紹介

外壁の張り替え工事にかかる費用について詳しくご紹介します。

3-1.総額費用の相場は170万~250万円

30坪程度の住宅の場合、費用相場は170万~250万円前後といわれています。もちろん、外壁の劣化状況や住宅の構造によって費用は変わってくるでしょう。また、外壁材の素材によっては解体費用が高額になるものもあるため、事前の確認が必要になります。

3-2.費用の内訳は?

張り替え工事の費用内訳は、一般的に以下のようになります。

  • 新しい外壁材:サイディングの場合 6,650~9,000円/㎡
  • 足場:600~1,500円/㎡
  • 養生:100~460円/㎡
  • コーキング打ち替え:700~1,200円/㎡
  • 諸経費:総工事費の3~10%前後

3-3.リフォーム補助金を受けられるケースも

外壁の張り替え工事がリフォーム補助金の対象になる場合もあります。対象となる工事や補助金の金額などは自治体によって異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。補助金制度に詳しいリフォーム業者を選ぶことでスムーズに申請ができるはずです。

4.工事にかかる期間は?

外壁の張り替え工事にかかる期間について詳しくご紹介しましょう。

4-1.2週間前後が目安

張り替え工事にかかる期間の目安は、2週間前後といわれています。既存の外壁を解体・撤去するために2~3日要するため、重ね張り工法の場合と比べて長めの工期になるでしょう。足場を設置するなど大がかりな工事になるため、近隣住民に迷惑がかかることもあります。事前にしっかり工期を確認し、挨拶回りをしておくとトラブル防止につながるでしょう。

4-2.こんなときは工期が延びる可能性も

工事中、長期間雨が続くと工期が延びる可能性があります。特に、サイディング外壁の工事は雨の影響を受けやすいため、天候によっては1か月以上かかる場合もあるでしょう。また、外壁内部の劣化が激しい場合は、補修工事が必要になるため、工期が長くなります。余裕を持ってスケジュールを組んでおくのがおすすめです。

5.外壁の張り替え工事はどのような手順で行うのか?

外壁の張り替え工事を行う際の手順をご紹介します。

5-1.足場を設置し、養生する

高所の張り替えには足場が必要になるため、まずは足場を設置するところから始まります。その後、周囲をビニールやネットなどで覆って養生する作業を合わせると、1~2日ほどかかることになるでしょう。

5-2.既存の外壁を撤去する

次に、既存の外壁材を解体・撤去します。継ぎ目のコーキング材を撤去してから、工具を使って外壁材を1枚1枚解体していくのが一般的な手順です。このとき、既存の防水シートも一緒に撤去します。

5-3.下地の補修を行う

下地にひび割れやカビなどが発生している場合は、補修作業が必要です。補修が不十分だと雨水が内部にまで浸入してしまうため、しっかり補修をして新しい防水シートを張ります。

5-4.新しい外壁・金物類を取りつける

防水シートの上から新しい外壁材を取りつけ、専用金具で固定していきます。固定した跡を目立たなくする工法もあるため、業者に確認してみるとよいでしょう。

5-5.足場を解体する

作業が完了したら足場を解体・撤去し、清掃を行います。最後に施工不良がないか点検して完了です。

6.業者に依頼する場合

業者選びのポイントや依頼方法などをご紹介しましょう。

6-1.信頼できる業者選びが大切

安心して工事を依頼できる業者を選ぶために、以下のポイントを参考にするとよいでしょう。

  • 豊富な施工実績があるか
  • 無料見積もりを受け付けているか
  • 外壁の状態をしっかりチェックしてくれるか
  • 保証やアフターフォローは充実しているか

6-2.まずは無料見積もりを

工事を依頼する際は、まず業者に無料見積もりを依頼しましょう。できれば複数の業者に依頼し、内容を比較するのがおすすめです。そうすることで、大まかな費用相場を把握できるでしょう。無料見積もりの内容に納得できたら現地調査を依頼し、正式な見積もりを出してもらうというのが一般的な流れです。

7.外壁の張り替え工事に関するよくある質問

「外壁の張り替え工事について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q.工事前の近隣への挨拶は、自分でいくべきでしょうか?
A.業者が挨拶にいってくれる場合がほとんどですが、依頼主である住民も挨拶をしておくことをおすすめします。騒音などで迷惑をかけることになるため、トラブルを避けるためにもきちんと挨拶をしておきましょう。

Q.何年ごとに外壁の張り替えを行うべきですか?
A.サイディングは20~40年・モルタルは30年というように、外壁材ごとに耐用年数があります。張り替え時期の目安にするとよいでしょう。しかし、耐用年数より外壁の劣化状態で張り替えのタイミングを決めるのがおすすめです。

Q.張り替えのメリットを教えてください。
A.外壁のデザインを一新できる・外壁の耐久度がアップする・下地もメンテナンスできるなどのメリットがあります。

Q.外壁の張り替え工事に火災保険が適用されることはあるのでしょうか?
A.台風などの自然災害が原因で外壁が破損し、張り替え工事が必要になった場合は、火災保険が適用される可能性があります。

Q.悪質な施工業者に多い特徴を教えてください。
A.突然訪問してきて強引に工事を勧める・見積書の内容が不明確・質問に対して適切に答えてくれないなどの特徴があります。

まとめ

外壁の張り替え工事が必要なケースや工事にかかる費用の相場などを詳しくご紹介しました。外壁の張り替え工事が必要になった場合は、工事の流れや工期・費用などを事前にしっかり確認しておくことが大切です。ぜひこの記事を参考に、信頼できる優良な業者に工事を依頼してください。