外壁から漏水する原因は何？ 主な症状や補修方法を詳しく解説します！

1．外壁からの漏水とは？

最初に、外壁からの漏水とはどんなものか見ていきましょう。

1-1．外壁からの漏水は想像以上に多い

外壁からの漏水は、想像以上に多いものです。一般的に、雨もりが見られる場合は、第一に屋根に原因があると考えることでしょう。しかし、中には、外壁の劣化などによる雨もりも多く含まれています。大雨が降ったとき、天井ではなく内壁に大きなシミが出る場合などは、外壁からの漏水によるものであることが多いでしょう。

1-2．放置すると悪化する一方

外壁からの漏水は、放置すると悪化する一方なので注意してください、何らかの理由により外壁から漏水すると、水分が外壁材の深くまで届いてしまい、周囲の素材を腐食させてしまうからです。また、カビの発生や白アリの繁殖などの被害が出ることもあります。外壁材の劣化が進めば、外壁の強度が極端に落ち、震度5弱程度の地震でも大きな被害が出る可能性があるので、漏水が見られたらすぐに対応することが大切です。

1-3．新築の家でも油断は禁物

新築の家でも外壁から漏水することがあるため、油断は禁物です。ただし、新築で外壁からの漏水が見られる場合は、施工不良の可能性が高いでしょう。もしも、外壁から漏水していると感じたら、すぐに業者へ連絡して現場視察を依頼してください。施工不良による漏水と判明した場合は、業者負担によりやり直し工事をしてもらえます。なお、念のため漏水が見られる場所を撮影しておくと証拠になるほか、業者との話し合いもスムーズにすすむでしょう。

2．外壁から漏水する原因

外壁から漏水する原因について、具体的に見ていきましょう。

2-1．外壁塗装の劣化

外壁塗装が劣化すると、外壁から漏水する原因になります。外壁塗装にひび割れやはがれが発生することで、雨水が外壁内部に入り込んでしまうからです。前回の外壁塗装から10年程度経過している場合は、外壁塗装が劣化している可能性があるため、塗り替えのタイミングと考えましょう。

2-2．外壁材のひび割れ

外壁からの漏水が見られる場合、外壁材のひび割れを疑いましょう。経年などの理由で素材が劣化したり地震などの影響で強い力が加わったりすると、外壁材にひび割れが発生することがあります。ひび割れが深いほど、ひどい漏水につながるので注意してください。外壁材のひび割れは、外壁の強度に大きく影響するため、すぐに補修することが必要です。

2-3．シーリング材の劣化

シーリング材の劣化により、外壁からの漏水が起こることがあります。シーリング材の寿命は外壁材よりも短く、5～10年程度です。シーリング材が経年などによって劣化し、ひび割れや脱落が発生すると、漏水の原因になることがあります。手で触れてみて弾力性がない、ひび割れ部分にカビやコケが発生しているなどの症状が見られたら、漏水している可能性が高いでしょう。

2-4．窓枠周辺にすき間がある

窓枠周辺にすき間があることも、外壁から漏水する原因です。窓枠の素材が経年などにより劣化したり、何らかの理由で窓枠の周辺にすき間ができたりすると、雨水が屋内に入り込んできてしまいます。雨が降ったときだけ窓枠周辺から大量に雨もりする、窓枠の周囲を中心にシミが広がっているといった場合は、窓枠周辺にすき間が発生していると考えてください。

2-5．給排水管の劣化

給排水管の劣化が原因で、外壁から漏水することもあります。給排水管が劣化してひび割れたり破損したりすることで、漏水してしまうのです。給水管から漏水している場合は、水道代が高騰することもあるので注意しましょう。排水管から漏水している場合は、汚水が外壁に漏れてしまうため、大変不衛生です。いずれにしても、早急に補修すべき症状といえます。

3．外壁からの漏水をチェックする方法

外壁からの漏水をチェックする方法にはどんなものがあるか、詳しく見ていきましょう。

3-1．雨が降った後の内壁を調べる

外壁からの漏水をチェックする方法として、雨が降った後の内壁を調べることが挙げられます。内壁に以下のような症状が見られるときは、外壁からの漏水を疑いましょう。

• シミが現れる
• カビが広がる
• 雨もりが見られる
• 異臭がする

3-2．外壁の劣化を目視で調べる

外壁の劣化を目視で調べることも、外壁からの漏水をチェックする方法の一つです。具体的には、以下のような症状が見られると外壁から漏水している可能性があると判断できます。

• ひび割れが脱落がある
• ひび割れや脱落の周辺にコケや藻（も）が繁殖している

なお、目視チェックだけでは原因を特定しきれないことがあるので、そのほかの方法と併せてチェックする必要があります。

3-3．業者に漏水チェックを依頼する

一番確実なのは、信頼できる業者に漏水チェックを依頼する方法です。プロならではの専門知識と経験によって、外壁からの漏水がないかきちんとチェックしてもらえます。ただし、業者の中には、わざと外壁からの漏水があるかのように指摘し、補修工事をすすめてくることがあるので注意しましょう。思わぬ被害に遭わないためにも、漏水チェックは信頼できると判断した業者に依頼することが大切です。

4．外壁からの漏水を補修する方法

外壁からの漏水を補修する方法について、詳しく見ていきいましょう。

4-1．室内でできる応急処置

外壁からの漏水を発見した場合、室内でできる応急処置として以下の方法を試してみてください。

• 漏水している防水テープや防水シートで覆う
• 漏水している場所の下に古新聞紙や古布を置いて吸水させる

なお、上記はあくまでも応急処置になります。そのままにすると悪化し、応急処置では対処できない状態になるため、早めにきちんと補修することが大切です。

4-2．外壁からの漏水補修はDIYでは難しい

外壁からの漏水がある場合、DIYでの補修は難しいでしょう。すでに漏水が発生している場合、想像以上に劣化が広がっていることが考えられるからです。また、内壁でシミなどが発生している場所と、外壁で漏水の原因となっている場所が必ずしも近いとは限りません。そのため、DIYで補修するのは困難を極めます。

4-3．信頼できる業者に補修を依頼する

外壁からの漏水は、以下のポイントを満たす業者へ早めに依頼して補修するようにしましょう。

• 外壁補修工事で豊富な実績がある
• 丁寧な作業と高品質な仕上がりで定評がある
• 見積もりは無料
• 分かりやすくてリーズナブルな料金システム
• 希望の工期を考慮してもらえる
• スタッフの対応が親切で感じがよい
• 顧客からの評判がよい
• 充実した保証やアフターフォローがある

4-4．業者に依頼した場合の補修方法

外壁からの漏水補修を業者に依頼した場合、状況に応じて以下のような方法で行うことになります。

• 外壁のひび割れや脱落の補修
• 外壁の防水塗装
• 外壁の下地補修
• 外壁材の交換
• 防水シートの設置などによる防水工事
• 屋内の雨もり補修

多くの場合、上記の方法をいくつか組み合わせて行うことになるでしょう。実際にどんな方法で補修するかについては、業者に確認してください。

4-4．業者に漏水補修を依頼するときの注意点

業者に外壁からの漏水補修を依頼する場合、やってほしいこととやらなくてよいことをきちんと伝えることが大切です。外壁からの漏水を補修する場合、この記事の「4-4．業者に依頼した場合の補修方法」でご紹介したとおり、いくつかの方法があります。もちろん、業者からのアドバイスによく耳を傾けることは大切です。しかし、予算の都合も併せて業者とよく相談し、納得できる方法を選ぶようにしてください。

5．外壁からの漏水を予防する方法

外壁からの漏水を予防する方法について、詳しく見ていきましょう。

5-1．外壁のメンテナンスを定期的に行う

外壁からの漏水を予防するには、外壁のメンテナンスを定期的に行うことが基本です。定期的なメンテナンスにより早めに対処すれば、漏水のリスクを大幅に減らすことができます。特に問題がないように見えても、外壁塗装や外壁材が劣化していることがあるので、しっかりチェックすることがポイントです。

5-2．外壁に防水塗装を施す

外壁に防水塗装を施すことで、外壁からの漏水を予防する効果が期待できます。防水塗装を行うことで雨水をはじくようになり、外壁からの漏水予防になるのです。ただし、経年などの理由で塗膜が劣化すると、大雨のときなどに漏水することがあるので注意しましょう。なお、防水塗装にも寿命があるため、10年程度で塗り替えが必要になります。

5-3．外壁の防水工事を行う

外壁からの漏水をより確実に予防するには、外壁の防水工事を行うことも検討してみてください。たとえば、外壁内部に透湿防水シートを入れるのも一つの方法です。透湿防水シートを入れることで、外壁からの漏水を予防しつつ、室内の湿気を屋外へ逃がす効果が期待できます。ただし、大がかりな工事になり費用や工期がかかることもあるため、業者とよく相談して進めるとよいでしょう。

6．外壁からの漏水に関するよくある質問

最後に、外壁からの漏水に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q．内壁にカビが繁殖するのは外壁からの漏水が原因？
A．一概にはいえません。たとえば、部屋の換気が悪くて湿気がこもってしまうと、カビが繁殖することがあります。

Q．賃貸住宅で外壁からの漏水がある場合はどうする？
A．まずは、貸し主に相談して現場を確認してもらいましょう。貸し主が必要と判断した場合は、補修工事を手配してもらうことができます。なお、賃貸住宅は貸し主の所有物なので、借り主が勝手に補修工事をしてはいけません。万が一、勝手に補修工事をした場合は、契約違反と見なされて退去を求められることもあるので注意してください。

Q．外壁からの漏水を補修する場合、保険を使うことはできる？
A．台風や地震などの影響で外壁がダメージを受けた場合は、保険を使うことができることもあるでしょう。しかし、経年などの理由で外壁が劣化して漏水に至った場合は、保険適用外となります。

Q．漏水の補修工事中は在宅すべきか？
A．なるべく在宅しているのが望ましいでしょう。外壁からの漏水を補修する場合、主に屋外での作業となりますが、一部屋内での作業もあります。また、突発的な確認事項が発生することもあるため、在宅しているほうが何かと都合がよいのです。ただし、買いものなどで一時的に家を離れることは可能なので、業者に相談してみてください。

Q．外壁からの漏水を補修したのにすぐ再発したのですが？
A．まずは、業者に連絡し、至急現場視察を依頼してください。信頼できる業者なら、すぐに対応してくれるはずです。なお、中には、新たな原因により漏水が発生しているケースもあるので、業者と相談して補修を進めてください。

まとめ

今回は、外壁からの漏水について詳しく解説しました。外壁材の劣化など何らかの理由により漏水している場合は、速やかに補修してください。そのまま放置すると、外壁材が腐食して建物の強度が落ち、大変危険です。なお、外壁からの漏水補修は信頼できる業者に依頼しましょう。この記事を参考にして信頼できる業者によく相談し、補修を依頼してください。