外壁が劣化したときの症状5つ! 補修を依頼すべき場合や費用相場は?

「外壁が劣化するとどのような症状が現れるのか知りたい」「補修を依頼すべきか迷っている」とお困りではありませんか? 外壁が劣化すると見た目が悪くなるだけでなく、建物の寿命を縮めることにもつながります。補修が必要かどうかを正しく判断し、必要であれば早めに対処しましょう。

この記事では、外壁が劣化する原因や劣化を放置する影響・業者に補修を依頼した場合の費用相場などを詳しくご紹介します。

  1. 外壁が劣化する原因3つ
  2. 外壁が劣化したときの症状は?
  3. 外壁の劣化を放置する影響
  4. 外壁の補修は自分でできるのか?
  5. プロに依頼すべき症状
  6. 補修費用の目安を紹介
  7. 外壁の補修業者を選ぶポイント
  8. 外壁の補修に関するよくある質問

この記事を読むことで、外壁の劣化を補修する必要性や、補修内容ごとの費用相場が分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.外壁が劣化する原因3つ

まずは、外壁が劣化する原因について解説します。

1-1.雨風によるもの

外壁が劣化する原因の一つに、雨風があります。酸性雨が外壁の劣化をすすめるだけでなく、風によって運ばれてくるホコリや汚れも、外壁にダメージを与える原因になるのです。外壁の防水性が弱いとカビやコケが生えることもあり、さらに劣化がすすむことになるでしょう。

1-2.紫外線によるもの

外壁は常に紫外線にさらされています。紫外線が人間の皮膚に悪影響を与えるのと同様に、外壁にも大きな影響を与えるのです。特に南側の外壁は紫外線の影響を受けやすく、劣化しやすいといわれています。

1-3.経年劣化によるもの

もちろん、経年劣化も原因の一つです。時間とともに外壁に使用されている塗料が劣化し、防水性が低下するなど、本来の役割を果たすことができなくなります。そうなると、チョーキング現象やひび割れが起こりやすくなるのです。

2.外壁が劣化したときの症状は?

外壁が劣化したときに起こる症状についてまとめました。

2-1.変色や色あせ

外壁が劣化してくると変色や色あせが現れます。塗膜を保護する樹脂が劣化し、ツヤが失われるのが主な原因です。変色や色あせは建物を古く見せるだけでなく、放置すると外壁のひび割れやはがれなどを引き起こしやすくなります。

2-2.チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁を触ったとき、手に白い粉が付着することをいいます。塗料の顔料が劣化することで起こる現象で、塗料の保護機能や防水機能が低下しているサインです。チョーキング現象が起こるようになったら、再塗装を検討すべきでしょう。

2-3.ひび割れ

ひび割れも外壁が劣化しているサインの一つです。外壁のひび割れにはいくつか種類があり、幅0.3mm以下の場合は塗膜表面のひび割れなので早期に対処する必要はありません。幅0.3mm以上のひび割れが生じている場合は、外壁の下地素材にも影響が及んでいる可能性があるため、早めに補修すべきです。

2-4.塗膜の膨れやはがれ

塗膜の膨れやはがれが発生している場合は、早めに対処が必要です。放置すると雨水が内部に浸入し、雨漏りの原因になる場合もあります。膨れやはがれは経年劣化によって起こるケースがほとんどですが、塗装後3年以内に症状が現れた場合は、施工不良が原因の可能性が高いでしょう。

2-5.藻やカビの発生

外壁に緑色や黒色の汚れが付着している場合は、藻やカビが発生しています。水をはじく力が低下してしまうため、放置すると藻やカビはどんどん繁殖していくことになるでしょう。外壁材の交換が必要になってしまう前に、対処することをおすすめします。

3.外壁の劣化を放置する影響

外壁の劣化を放置すると、どうなるのでしょうか。

3-1.建物の寿命が短くなる

外壁は建物を保護する役割を持っています。劣化を放置すると本来の役割を果たすことができなくなり、結果的に建物の寿命を縮めてしまうことになるのです。ひび割れやはがれの部分から雨水が浸入し、建物内部を腐敗させてしまうことも考えられるでしょう。

3-2.見た目が悪くなる

外壁が劣化していると建物の見た目が悪くなります。外壁は面積が大きく、住宅の見た目を大きく左右する部分です。カビやコケなどの汚れ・ひび割れ・はがれなどが目立つようになると、建物全体のイメージダウンにつながるでしょう。当然、建物としての資産価値も低下してしまいます。

3-3.補修に高額な費用がかかるようになる

外壁の劣化を放置すればするほど、大がかりな補修工事が必要になり、高額な費用がかかってしまいます。劣化の程度が軽いうちにこまめな補修をしていれば、外壁の寿命を長持ちさせることができるのです。長い目で見てコストダウンにつながるでしょう。

4.外壁の補修は自分でできるのか?

自分で外壁の補修ができる範囲について解説しましょう。

4-1.幅0.3mm以下のひび割れ補修

幅0.3mm以下の小さなひび割れであれば、自分で補修できる場合もあります。ホームセンターなどで購入できる補修材を使い、ひび割れを埋めることが可能です。ただし、自分で補修できるのは、手が届く範囲にひび割れがある場合だけにしておきましょう。高所にできたひび割れを自分で補修しようとすると、転落してケガをする危険があります。

4-2.カビや藻の除去

程度によっては、カビや藻の除去を自分で行うことも可能です。市販の漂白剤を使ってブラシでこすり落とす方法や、高圧洗浄機を使う方法があります。ホースが長い高圧洗浄機があれば、高所のカビや藻も落とすことができるでしょう。

4-3.コーキング部分の簡単な補修

コーキング部分も、簡単な補修であれば市販のコーキング材を使って自分で行うことができます。カッターで既存のコーキングをはがし、補修部分を掃除してからコーキング材を充填していくのが一般的な方法です。ただし、高度な技術が必要になるため、自信がない人は業者に依頼したほうがよいでしょう。

5.プロに依頼すべき症状

以下のような症状があるときは、プロに補修を依頼すべきです。

5-1.幅0.3mm以上のひび割れがある

外壁にできたひび割れが幅0.3mm以上ある場合は、業者に補修を依頼しましょう。内部にまでひび割れが貫通しており、雨水が浸入している可能性があります。外壁内部への影響を調査してもらう必要があるため、ひび割れを見つけたらすぐ業者に相談してください。

5-2.色あせが目立つ

外壁の色あせが目立ってきたら、できるだけ早く塗装を依頼しましょう。塗料の「外壁を保護する」という働きが低下しています。塗装は広範囲に及ぶため、自分で行うのはまず不可能と考えたほうがよいでしょう。

5-3.塗膜がはがれてきている

塗膜がはがれてきている場合は、雨水が内部に浸入しやすくなります。自分で塗装し直してもまたすぐにはがれてきてしまう可能性が高いため、業者に補修を依頼するのがおすすめです。

6.補修費用の目安を紹介

外壁の劣化を補修する場合の費用についてご紹介しましょう。

6-1.部分的に補修する場合

小さなひび割れやコーキングのはがれなど、部分的な補修を行う場合、費用は比較的安く済みます。ひび割れの補修は1㎡あたり2,000~3,000円、コーキングの打ち替えは1㎡あたり700~1,200円前後が目安です。

6-2.塗装する場合

部分的な補修だけでなく塗装を行う必要がある場合は、塗装する面積や塗料の種類によって費用が変わってきます。目安としては、一般的な一戸建て住宅の場合で80万~150万円前後になるでしょう。

6-3.外壁材の重ね張り・張り替えが必要な場合

劣化が外壁材にまで及んでいる場合は、重ね張りや張り替えといった大がかりな補修工事が必要になります。重ね張りの場合は150万円~、張り替えの場合は200万円~が相場です。どちらの方法で補修するかは、業者と相談して決めましょう。

7.外壁の補修業者を選ぶポイント

外壁の補修を依頼する業者は、以下のポイントを参考にして選ぶとよいでしょう。

7-1.外壁診断をしてくれるか

外壁の補修工事を正しく行うためには、外壁の状態をしっかり確認する必要があります。実際に現場に来てしっかりと外壁の様子をチェックし、結果を書面で報告してくれる業者を選びましょう。簡単な点検だけして結果を口頭で伝えてくるような業者には要注意です。

7-2.見積書の内容は明確か

見積書の内容もしっかりチェックしましょう。費用の内訳が記載されているか、塗装する場合は塗料名も書かれているかなど、細かく確認してください。「工事一式」と書かれていて詳細の記載がない見積書には注意が必要です。

7-3.保証やアフターフォローは充実しているか

保証やアフターフォローについても事前に確認しておきましょう。補修工事後にトラブルが起きた場合はどのように対処してもらえるのか、点検制度はあるかなど、しっかりチェックしておいてください。

8.外壁の補修に関するよくある質問

「外壁の劣化を補修したい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q.外壁に付着したホコリや排気ガスの汚れは、水洗いで落とすことができますか?
A.付着してすぐの汚れであれば、水洗いでも落とすことが可能でしょう。しかし、長年蓄積された汚れは簡単に落とすことはできません。

Q.外壁塗装後、すぐに塗料がはがれてきました。原因は何ですか?
A.塗装後すぐであれば、「下塗りを行わなかった」「塗装前の高圧洗浄が不十分だった」など、施工不良が原因である可能性が高いでしょう。

Q.できるだけ長持ちさせるためには、どんな塗料を使用するべきですか?
A.耐用年数が長いシリコン系塗料やラジカル系塗料・フッ素系塗料などをおすすめします。

Q.外壁にカビが生えにくくするための対策を教えてください。
A.カビを見つけたらすぐ洗い流す・外壁の近くに木などを植えず、風とおしをよくするなどの方法があります。

Q.悪質な外壁補修業者に多い特徴を教えてください。
A.突然訪問してきて不安をあおり、強引に契約しようとするのが、悪徳業者に多い手口です。また、大幅な値引きをする業者や見積書を提出しない業者にも注意しましょう。

まとめ

外壁が劣化する原因や放置する影響・プロに依頼すべき症状などをまとめてご紹介しました。外壁が劣化する原因にはさまざまなものがあります。症状によって対処すべき方法も変わってくるため、自分で判断できない場合はすぐに業者へ相談しましょう。ぜひこの記事を参考に、外壁の劣化に対する悩みを解決してください。