外壁塗装の種類には何がある? 塗料や工法の選び方を徹底解説します!
「外壁塗装をやり直そうと考えているが、どんな種類があるのだろう」「新築の外壁塗装におすすめの塗料や工法を知りたい」とお考えではありませんか? 外壁塗装は、予算や目的などをきちんと考えて塗料や工法を選ぶことが大切です。しかし、具体的にどんな種類の塗料があり、どんな工法で塗装するのかなど、よく分かりませんよね。
そこで今回は、外壁塗装の種類について詳しく解説します。
この記事を読むことで、外壁塗装の塗料や工法を選ぶときの注意点がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.外壁塗装の重要性
最初に、外壁塗装の主な重要性について見ていきましょう。
1-1.外壁塗装が必要な理由
建物にとって、外壁塗装は重要な意味を持ちます。外壁は、屋外の影響をダイレクトに受けるからです。外壁塗装をすることにより、外壁だけでなく建物全体を風雨や紫外線などの影響から守ることができます。建物にとって、外壁塗装は必要不可欠なものといえるでしょう。
1-2.外壁塗装にはさまざまな役割がある
外壁塗装の主な役割について詳しく解説します。
1-2-1.美観を保つ
外壁塗装の主な役割の一つに、美観を保つことが挙げられます。外壁塗装が美しいだけで、建物全体がきちんとした印象を与えられるのも大きなメリットです。建物自体が古くても外壁塗装が新しくて美しければ、十分に見映えがすることでしょう。
1-2-2.建物の強度を高める
外壁塗装には、建物の強度を高める役割もあります。外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りなど、何度も重ね塗りするのが一般的です。塗料を重ねるほど外壁が強化されるので、建物の強度を高める効果が期待できます。
1-2-3.建物の寿命を延ばす
建物の寿命を延ばすのも外壁塗装の重要な役割です。外壁塗装を行うと、風雨や紫外線などの影響から外壁をガードできます。外壁塗装を行うことで、外壁の素材が長持ちするため、結果的に建物の寿命を延ばすことができるのです。
1-2-4.建物に付加機能を持たせる
外壁塗装は、建物に付加機能を持たせる役割も持っています。たとえば、断熱効果のある塗料を使用することで、冷暖房効率を上げて光熱費を抑えることが可能です。防汚機能がある塗料なら、特別なメンテナンスをしなくてもキレイな状態を保ちやすくなります。
2.外壁塗装の塗料にはどんな種類がある?
外壁塗装の塗料にはどんな種類があるか詳しく見ていきましょう。
2-1.アクリル塗料
アクリル塗料とは、主成分にアクリル樹脂を使用した塗料のことです。軽量でツヤがある、ハッキリした色を表現できる、価格が安いなどが主なメリットになります。数年単位で外壁塗装をやり直すのなら、アクリル塗料も十分候補に入るでしょう。ただし、耐久性が低くて塗膜にヒビが入りやすく、想定より早く塗装し直すことになるケースも見られます。
- 1㎡に付き:1,000~1,200円程度
- 耐用年数:5~7年程度
2-2.ウレタン塗料
ウレタン塗料とは、主成分にウレタン樹脂を使用した塗料になります。価格が比較的リーズナブルな点や、塗膜に柔軟性があり密着性に優れるのがメリットです。そのため、木材の外壁にも対応できます。デメリットは、耐用年数が短めな点や防汚性・防水性に劣る点です。
- 1㎡に付き:1,800~2,100円程度
- 耐用年数:6~10年程度
2-3.シリコン塗料
シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主成分とした塗料です。耐水性・防汚性・耐候性などに優れた塗料で、価格とのバランスがよい点でも人気があります。また、ツヤのある仕上がりを好む人にもおすすめです。一方、シリコン塗料は種類が多く、製品ごとの品質に差が大きいので、塗料選びの際に注意する必要があります。
- 1㎡に付き:2,500~3,500円程度
- 耐用年数:8~15年程度
2-4.フッ素塗料
フッ素塗料の主なメリットは、耐久性の高さです。また、耐候性・耐熱性・防汚性など多くの面で優れた塗料といえます。メンテナンスの手間がかからず、長期間美しい外壁を維持できるのもメリットです。ただし、価格が高価なことや、ツヤが強い仕上がりで好みが分かれるのがデメリットでしょう。
- 1㎡に付き:3,500~4,700円程度
- 耐用年数:15~20年程度
2-5.光触媒塗料
光触媒塗料とは、紫外線に当たることで汚れを分解する成分を配合した塗料です。分解した汚れは雨が降ると自然に流れ落ちるので、メンテナンスの手間がかかりません。外壁塗装に使うと、カビや藻が発生しにくいのもメリットです。ただし、日陰になる部分に塗ると十分に効果が出ない、価格が高いなどのデメリットがあります。
- 1㎡に付き:5,000~5,500円程度
- 耐用年数:15~20年程度
2-6.無機塗料
無機塗料とは、無機物を配合した塗料のことです。ガラスや石などの無機物を配合することで耐久性が高く、防汚性にも優れています。ただし、価格が高いことや、無機質の配合比率が少ない場合は耐用年数が想定より短くなることがあるなどがデメリットです。無機塗料を選ぶときは、無機質の配合比率と耐用年数をきちんと確認しておきましょう。
- 1㎡に付き:5,000~5,500円程度
- 耐用年数:20~25年程度
3.外壁塗装の工法にはどんな種類がある?
外壁塗装の主な工法について詳しく解説しましょう。
3-1.刷毛(はけ)工法
刷毛工法とは、職人が刷毛を使って外壁を塗装していく工法のことです。手作業で塗装していくため、細かな部分までキレイに仕上げることができます。ただし、職人の技術が必要な工法であり、仕上がりに大きな差が出やすいのがデメリットです。また、工期が長くかかるのも理解しておく必要があります。
3-2.ローラー工法
ローラー工法とは、ローラーを使用して塗装していく工法のことです。広い面積でも効率よく塗ることができ、工期を短くすることができます。塗りムラが出にくいので、仕上がりもキレイです。ただし、ローラーでは細かな部分が塗りづらいため、部分的に刷毛工法や吹き付け工法を併用する必要があるでしょう。
3-3.吹き付け工法
吹き付け工法とは、スプレー容器やスプレーガンを使用して外壁に塗料を吹き付ける工法のことです。広範囲の外壁塗装でも効率よく作業が進むので、工期が大幅に短くなります。また、人件費も抑制できて安く済むのがメリットです。ただし、塗料が外壁の周辺に飛散しやすいことから、塗装範囲の周辺を広めに養生することが必要になります。また、塗料を無駄に使いやすい、職人の技術力によって塗りムラが発生しやすいこともデメリットです。
4.外壁塗装の塗料や工法を選ぶポイント
外壁塗装の塗料や工法を選ぶときのポイントを詳しく解説します。
4-1.耐用年数はどれくらいか
外壁塗装の塗料や工法を選ぶときは、耐用年数が大きなカギになります。外壁塗装の寿命は、平均して10年程度です。しかし、耐用年数が長い塗料や工法を選ぶことで外壁の寿命を延ばし、メンテナンスを楽にすることができます。一般的に耐用年数が長い塗料は、初期費用が高く付くことがデメリットです。しかし、メンテナンスの手間がかからず長い間美しい状態を保つことができるので長い目で見ればお得といえるでしょう。
4-2.好みの風合いか
外壁塗装の塗料や工法を選ぶ際、仕上がりの風合いも重要なポイントです。仕上がりの風合いは、塗料の種類と工法のほか、外壁材との兼ね合いで決まります。理想の風合いに近づけるためには、信頼できる業者によく相談して塗装サンプルや施工例を見せてもらい、じっくり検討することが大切です。
4-3.工事費用が予算内か
工事費用が予算内で収まるかどうかも、重要なポイントになります。予算に余裕があれば、ハイグレードな塗料を選ぶことも可能です。また、ハイグレードな塗料は取り扱いが難しく、技術力が高い職人に依頼する必要があるため、人件費が高くなります。予算に制限があると、希望どおりの塗料や工法を選べないことがあるので注意しましょう。
4-4.付加機能の有無はどうか
外壁塗装に付加機能を期待するのなら、欲しい機能に対応した塗料を選ぶ必要があります。たとえば、塗料の種類によって以下のような付加機能を実現することが可能です。
- 防水
- 断熱
- 防汚
- 耐候
- 耐紫外線
より優れた効果を期待するときは、ハイグレードな塗料を選ぶようにしてください。ただし、塗料の価格も高くなるので、予算も考慮して選ぶことが大切です。
5.外壁塗装の種類に関するよくある質問
最後に、外壁塗装の種類に関する質問に回答します。それぞれ役立ててください。
Q.外壁塗装をやり直すタイミングは?
A.以下のタイミングでやり直すとよいでしょう。
- 外壁塗装が寿命を迎えた
- 建物の外観イメージを変えたい
- 汚れやひび割れ・はがれなどが気になる
- カビやコケが生えてきた
- 外壁から雨もりが見られる
- 断熱や防水など建物に付加機能が欲しい
Q.外壁塗装に高価な塗料を使用すれば長持ちする?
A.一般的には、高価な塗料のほうが高品質で長持ちする傾向があるのは事実です。しかし、中には、業者の利益を多く上乗せしているだけで、価格に見合わない品質のものもあります。価格だけで判断せず品質を重視して選ぶようにしましょう。
Q.数年後に解体予定がある建物の外壁塗装はどうすればよい?
A.数年後に建物の解体が決定しているのなら、コストパフォーマンスを重視して塗料を選ぶとよいでしょう。たとえば、アクリル塗料は耐用年数が短いことがデメリットですが、数年後に解体が決まっているケースなら十分に対応できるはずです。
Q.外壁塗装の際、近隣からクレームが出るのを予防するポイントは?
A.まずは、近隣に外壁塗装の日程を早めに伝えておくことが大切です。事前に知らせておけば、洗濯もの屋外に干すのをやめたり車を移動したりしてもらえるでしょう。何も知らせずに外壁塗装を行うと、塗料の飛散や臭いなどでクレームにつながりやすくなります。中でも、高層階や広範囲の外壁塗装で吹き付け工法が採用される場合は、周囲に塗料が大量に飛散することがあるので注意しましょう。
Q.外壁塗装業者を選ぶときのポイントは?
A.以下のポイントを参考に選ぶと間違いありません。
- 外壁塗装で豊富な実績がある
- 高い技術力と高品質な仕上がりで定評がある
- 現地調査および見積もりは無料
- リーズナブルかつ分かりやすい料金システム
- 希望の工期に合わせてくれる
- 顧客からの評判がよい
- 保証やアフターサービスが充実している
まとめ
今回は、外壁塗装の種類について詳しく解説しました。外壁塗装の種類を選ぶときは、塗料や工法の特徴をよく理解することが大切です。塗料の種類によって、仕上がりの風合いや耐用年数・価格・付加機能などが異なります。また、工法ごとにメリット・デメリットがあるので併せて理解しておきましょう。なお、実際に外壁塗装の種類を決めるときは、この記事を参考にして信頼できる業者に相談すると安心です。外壁塗装で理想の仕上がりを手に入れるためにも、どんな種類を選ぶべきかよく相談して決めましょう。