エアコンの掃除はどこまで自分でできる? 業者に依頼する基準とは?

エアコンは冷房・暖房として1年中活躍する家電です。1年中稼働しっぱなしというお宅も珍しくないでしょう。その一方で、エアコンの汚れが気になるという人も多いと思います。現在は、お掃除機能付きのエアコンも販売されていますが、どのくらいまで掃除ができるのか不安に思っている人もいるでしょう。
そこで、今回はエアコンの掃除方法や業者にクリーニングを頼んだ場合の相場などを解説します。

  1. エアコンのメカニズムと汚れ
  2. エアコンの掃除が必要な理由
  3. エアコンを掃除する方法
  4. エアコンの掃除に関するよくある質問
  5. おわりに

この記事を読めば、エアコンの掃除がどこまで自分で行うことができ、どこから業者に依頼したほうがよいのかも、よく分かるでしょう。興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。

1.エアコンのメカニズムと汚れ

エアコンは、室内の空気を吸い込んで、温めたり冷やしたりして室内に戻します。エアコンは設定された温度になった空気を放出しているように見えますが、実際は室内の空気を吸い込み、室内機・室外機を通すことで適温にしているのです。そのため、空気と一緒に部屋のホコリや油分などを吸い込みます。特に、LDKに設置されているエアコンは、キッチンで使用された油が空気に混じりやすく汚れやすいでしょう。
また、エアコン内で冷やされた空気からは水分が出ます。この一部は排水設備を通ってエアコン外へ排出されますが、排出され切れなかった水分が原因で、カビが生えることもあるでしょう。つまり、空気中の汚れとカビが、エアコン内部の汚れの正体です。

2.エアコンの掃除が必要な理由

前述のように、エアコンは空気を循環させて室内を冷やしたり温めたりしています。ですから、エアコン内部が汚れていれば、放出される空気も汚れるでしょう。エアコンの風がホコリ臭いという場合は、内部にホコリがびっしりとついている可能性があります。また、エアコン内部にカビが生えると空気に混じってカビの胞子が部屋中に飛び散り、アレルギーや肺炎の原因となるでしょう。そのため、エアコンは定期的に内部の掃除が必要です。

3.エアコンを掃除する方法

この項では、エアコンを掃除する方法や、業者に依頼した方がよいケースなどを解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.自分で掃除ができる場所

エアコンには、フィルターといってホコリをキャッチする目の細かい網のような部品があります。これは簡単に着脱できますし、定期的に掃除をするように推奨されているものです。取り外し方は、説明書に書いてあるので参考にしましょう。フィルターは使っているうちにホコリで汚れて目詰まりがしてきます。ですから、2週間に1度程度は掃除をしてください。掃除機でホコリを吸い取ったり、目の細かいブラシでホコリをかき落としたりしましょう。
なお、お掃除機能付きエアコンというのは、このフィルター部分を自動で掃除してくれる機能がついたものです。また、最新機種は内部まで掃除を行えるとうたった製品もありますが、内部の掃除は完璧とまではいえません。どうしてもホコリや汚れが溜まります。

3-2.エアコン内部の掃除について

エアコンの外カバーやフィルターを外すと、フィンというアルミの部品が現れます。ここにもホコリがびっしりとついていることがあるでしょう。フィンの奥には送風ファンがあります。フィンの部分についたホコリや汚れは、歯ブラシやエアコン洗浄スプレーで取ることが可能です。ただし、フィンを掃除する場合は必ず電源を抜き、基盤や電子センサーなどに洗浄スプレーがかからないようにしましょう。エアコンの洗浄スプレーが基盤や電子センサーにかかった場合、故障の原因となります。
また、エアコン洗浄スプレーを使うと、汚水やホコリが出るので、エアコンの下にビニール袋やバケツなどを置いておきましょう。新聞紙を厚めに敷き詰めてもよいですね。
なお、お掃除機能付きのエアコンの場合、フィンの前にお掃除をする部品がついていることがあります。その場合は自力でフィンを掃除すると故障の原因となりますので注意しましょう。

3-3.エアコンはすみずみまで自力で掃除できる?

さて、エアコンのフィンまでの掃除方法を解説しました。フィンの奥には、ファンという風を送りだす部品があります。このファンにもカビやホコリが付着することがあり、主に臭いの原因となっているのです。素人ではファンまできれいにすることはなかなか難しいでしょう。高圧洗浄機でエアコンのすみずみまできれいにする方法を解説した動画やサイトもありますが、水が基盤や電子センサーにかかったら、故障の原因となります。ですから、フィンまで掃除をしても臭いが気になるという場合は、業者に依頼しましょう。

3-4.プロによるエアコン掃除

業者にエアコンのクリーニングを依頼すると、エアコンの内部まで徹底して洗浄してくれます。もちろん、ファンまでピカピカにしてくれるでしょう。エアコンの効きもよくなり、省エネにも効果的です。なお、室外機は元々外に置くように設計されているので、分解して掃除などをする必要はありません。外カバーを拭くくらいで十分です。
1年中エアコンを使っているという場合は、2年に1度のペースでプロに掃除を依頼すれば、エアコンの臭いや汚れが気になることもなくなります。
エアコン掃除料金の相場は、通常のエアコンが5,000~1万円前後、お掃除機能付きのエアコンが15,000円前後です。1台に付き、1~2時間程度で掃除をしてくれるでしょう。エアコンの使用がピークを迎える夏や冬は掃除を依頼する人が増えます。ですから、春や秋のはじめに掃除を依頼すると、すぐにきてくれるでしょう。

4.エアコンの掃除に関するよくある質問

Q.古いエアコンよりも最新機種のエアコンの方が汚れにくいのでしょうか?
A.お掃除機能付きのエアコンは汚れにくいのですが、前述のとおり汚れるのを完全に防ぐことは不可能です。目を見張るような違いはないでしょう。

Q.エアコン内部の汚れを放置していれば、故障の原因となりますか?
A.必ず故障するとは限りませんが、熱がこもって効きが悪くなることは十分にありえるでしょう。

Q.自分でエアコンを掃除した後は、そのまま使用してかまいませんか?
A.はい。できれば2時間ほど運転をして内部の水気を飛ばしましょう。

Q.エアコンの結露を防ぐ方法はありますか?
A.冷房・暖房を切った後、2時間ほど送風運転をすると結露が乾き、カビが生えにくくなるでしょう。

Q.フィンの掃除はどのくらいの頻度で行ったらよいですか?
A.半年に1度くらいの割合がおすすめですが、自信がない場合は業者に依頼しましょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回はエアコンの掃除方法について解説しました。自分でエアコンをすみずみまできれいにする方法は、動画やサイトにたくさん紹介されています。しかし、不用意にエアコン洗浄スプレーや高圧洗浄機を使えば故障の原因となるでしょう。基盤や電子センサーがどのあたりに設置されているのかよく理解できないという場合は、プロに依頼したほうがおすすめです。フィルターだけでもこまめに掃除をすれば、熱効率がだいぶよくなるでしょう。また、プロに掃除を依頼する場合、家じゅうのエアコンを一度に依頼した方が、割引サービスなどを利用できてお得です。さらに、春の中頃や秋の初めはキャンペーンなどを展開している業者も増えます。