水性塗料と油性塗料の違いは？ 特徴やおすすめの塗装場所と共に解説！

1．水性塗料と油性塗料の違いや特徴

水性塗料と油性塗料ではそれぞれどのような特徴があるのでしょうか？ はじめに、特徴やメリット・デメリットを紹介します。

1-1．水性塗料は安くて環境に優しい

水性塗料とは、塗料を構成する顔料・樹脂・硬化剤などを水で溶いたものです。臭いが少なく油性塗料よりも安価、さらに扱いが簡単というメリットがあります。また、1液性といってそのまま塗れるので、手間もかかりません。ですから、同じ色で同じ面積を塗った場合、水性塗料のほうが安く上がります。その一方で、油性塗料に比べると耐性が低く、気温が低すぎると塗料が固まって塗れなくなるというのがデメリットです。

1-2．油性塗料は耐久性が高い

油性塗料とは、有機溶剤で塗料を構成する成分を溶いたものです。かつては油性塗料が外壁塗装の主流でした。密着性や耐久性が高く、水に溶けないので防水性が高いのが大きなメリットです。1液性と2液性のものがあり、2液性のものは主材と硬化剤を混ぜて使います。そのため、水性塗料より扱いが難しいものもあり、塗装業者の腕によってできあがりが左右されることもあるでしょう。また、独特の臭いがあり、化学物質が体質的に合わない人にとっては慣れるまでに時間がかかることがあります。

1-3．油性塗料は進化している

かつて、塗料はほとんどが油性でした。しかし、環境や健康への影響を考慮し、近年は弱溶性という臭いが少ない溶剤で溶いた油性塗料も登場しています。ですから、「できるだけ環境に優しい油性塗料を使いたい」という場合におすすめです。

1-4．塗料の種類でも耐久性が異なる

外壁塗装に使われている塗料には以下のような種類があります。

• アクリル系塗料：耐用年数が5年未満
• ウレタン系塗料：耐用年数が7～8年
• シリコン系塗料：耐用年数が10～13年
• フッ素系塗料：耐用年数が15～20年

耐用年数が高いほど1㎡あたりの値段が高価になっていきます。現在、外壁塗装で使われている塗料の主流はシリコン系塗料です。油性塗料と水性塗料のどちらもあるので、業者と相談して決めましょう。なお、このほかの塗料も水性・油性どちらもあるものがほとんどです。

2．水性か油性かを選ぶ判断基準

では、水性、油性どちらの塗料を選べばいいか迷ったらどうしたらいいでしょうか？ この項では、判断基準の一例を紹介します。

2-1．室内の塗装は水性塗料がおすすめ

室内の塗装は、水性塗料のほうが臭いが少なく乾燥も速いのでおすすめです。ただし、高い耐水性が必要な場所は油性塗料のほうが優れていることもあります。手足がよく触れる場所や水回り、紫外線が降り注ぐ場所は油性塗料がいいでしょう。

2-2．外壁塗装は業者と相談する

外壁塗装は家が建っている環境や構造によっておすすめの塗料が異なります。水性か油性かだけでなく、耐久性や塗料の効果を考えて選びましょう。分からない場合は業者と相談することが大切です。

2-3．屋根は油性塗料がおすすめ

屋根は、風雨と紫外線にさらされる場所です。また、塗り替えも頻繁に行うのは難しいでしょう。さらに、屋根素材によっては水性塗料が使えないこともあります。ですから、屋根は油性塗料のほうがおすすめです。

3．塗料に関するよくある質問

この項では、水性塗料や油性塗料に関するよくある質問を紹介します。

Q．水性塗料のほうがDIYでは使いやすいものですか？
A．はい。DIYならば水性塗料がおすすめです。

Q．油性塗料は保管が大変とききました。なぜですか？
A．油性塗料は有機溶剤で溶いているので揮発性が高く、一度開けたら長期間保管ができません。また、短時間で溶剤が揮発することもあります。

Q．油性塗料はDIYで使うには難しいですか？
A．1液のものならば大丈夫だと思います。

Q．油性塗料の臭いはどのくらいでとれるでしょうか？
A．幅広い面積に塗ると2～3日とれないこともあります。

Q．水性塗料でも耐久性を高める方法はあるでしょうか？
A．水性塗料を塗った上にカバー剤などを塗る方法があります。

まとめ

今回は、油性塗料と水性塗料の特徴や違い、選び方を解説しました。それぞれの特徴とメリットが分かれば、選ぶときの基準にもなります。なお、外壁塗装は家によっておすすめの塗料が異なるので、迷ったら業者に相談しましょう。その家にあった塗料を教えてくれるはずです。