鉄骨は塗装で長持ち? 工事費用や業者利用のポイント・注意点まとめ

鉄骨は、手すり・ガレージ・階段など、身の回りのさまざまな所に使われています。鉄骨は放置しておくとサビによって、だんだんボロボロになっていってしまうのです。ですから、鉄骨は定期的に塗装・メンテナンスをする必要があります。

そこで今回は、鉄骨の塗装について、工事費用や業者利用時のポイントなどをご紹介しましょう。

  1. 鉄骨の基礎知識
  2. 鉄骨の塗装について
  3. 鉄骨塗装の補修とメンテナンスについて
  4. 鉄骨塗装の業者選びのポイント
  5. 鉄骨の塗装についてよくある質問

塗装時の注意点・工事日数や費用の相場などもご紹介します。鉄骨を塗装したい・鉄骨塗装を業者に頼みたいという方は、ぜひ最後までお読みください。

1.鉄骨の基礎知識

まずは、鉄骨の用途や特徴など、基礎知識をご説明します。

1-1.鉄骨は丈夫で強度が高い

鉄骨は、強度のある鋼材のため柱や梁に使用することもできます。また、鉄筋と太くて頑丈な鉄骨でコンクリートを補強するので、しなやかさと強度が増すのです。軽鉄(軽量鉄骨造)というものもあります。こちらも鉄骨の一部ではありますが、耐久性や耐震性は比較的劣るでしょう。

1-2.鉄骨の用途とは?

鉄骨はその丈夫さから、高層階マンションの柱などで使われることが多いでしょう。また、屋外階段・手すりなどに利用されることもあります。

2.鉄骨の塗装について

次に、鉄骨の塗装の目的や必要性などをみていきましょう。

2-1.鉄骨の塗装の目安は5年ごと

鉄骨に施した塗装は、風化や経年劣化によって、塗料が次第にはがれていきます。そのため、5年間隔くらいで塗装をしなおしたほうがよいでしょう。

2-2.鉄骨のサビを放置すると……?

鉄骨の塗装がはがれて、サビた状態が長く続くと、美観が損なわれる以外にも、強度が落ちるといった問題も発生します。鉄骨自体が破損したり穴が開いたりすると、塗装のしなおしでは対応しきれなくなり、鉄骨そのものを交換する必要が出てくるでしょう。鉄骨を丈夫に保つためにも定期的な塗装が必要となります。

3.鉄骨塗装の補修とメンテナンスについて

次に、鉄骨塗装の補修やメンテナンスについてご説明します。

3-1.鉄部の塗装は5年おきに!

鉄骨塗装のための塗料の寿命は3~5年とされています。住宅環境や塗料の種類にもよりますが、少なくとも5年おきに再塗装をしましょう。

3-2.鉄骨の傷み具合でメンテナンス内容が異なる

サビが発生していなければ、鉄骨が健全な状態で塗装をしなおすことができます。この場合、再塗装だけでOKなので作業時間や工賃が節約できるでしょう。得意な方ならDIYで塗装することもできます。サビが発生している場合は下地調整として、ワイヤーブラシやスクレーパーなどでサビを落としてから塗装してください。重度のサビになると、専用の工具が必要になるため業者へ依頼することが必須となってくるでしょう。前述のとおりサビの進行が深刻な場合は、塗装ではなく交換工事となります。

3-3.施工時間は2~3日が目安 場合によっては1週間程度

一般的な鉄骨塗装は2~3日あれば終わることがほとんどです。ポストや戸袋など、範囲がせまく塗装が容易な場合は1日で完了することもあるでしょう。また、足場の設置が必要な場合は+1日くらいみておく必要があります。雨天時は作業できずに延期することもあるでしょう。また、塗装する範囲が広い場合や、重度のサビがある場合は1週間程度かかることもあります。ビル全体といったような大掛かりな工事では1か月ほどかかるでしょう。

3-4.鉄骨塗装の工事費用相場は数千円~10万円+足場台10万円程度

鉄骨塗装の工事費用相場は以下のとおりです。

  • 網戸: 0.2~0.5万円(1枚)
  • 門扉:2万円(両開き2枚分)
  • 鉄階段:8万~30万円
  • 給湯器:1万~3万円
  • ポスト:0.2万~1万円

下地調整・洗浄・サビ落としなどの作業内容や、面積によって金額は前後します。

4.鉄骨塗装の業者選びのポイント

次に、鉄骨塗装の工事業者選びのポイントをご説明します。

4-1.事前に点検してくれるところを選ぶ

工事業者を選ぶ際は、金額だけでなく工事内容もチェックしましょう。事前に現場をみて点検してくれるところ、費用や工事内容の相談にのってくれるところがおすすめです。点検内容は、口頭だけでなく書面でもらいましょう。

4-2.複数の工事業者に見積もりをすれば安心&お得

工事を依頼する業者は、複数比較したほうがよいでしょう。点検や見積もりは基本的には無料で行ってもらえますが、高所作業がある場合は費用がかかることもあります。複数の業者に見積もりを依頼すれば金額を比較することが可能です。また、必要な工事内容についても、より正確な情報を得ることができるでしょう。

4-3.こんな業者は使ってはいけない!

「今すぐ工事しないと危険」とか「今契約すれば安くできる」など、契約をせかすようなところは避けましょう。優良な工事業者ならそのような説得はしません。また、依頼していないのに訪問・営業に来るような業者も避けたほうがよいでしょう。

5.鉄骨の塗装についてよくある質問

鉄骨の塗装に関する質問にお答えします。

Q.自分で鉄骨を塗装するには?
A.鉄骨塗装の主な流れは以下のとおりです。

  1. 下地調整
  2. サビ止め塗料の塗布
  3. 汚れないように養生
  4. ハケやローラーで塗装

Q.塗装に向かない気候や天気は?
A.しっかり乾燥させるため、晴天が2~3日続く日を選びましょう。夏は突然雨が降る可能性もあるので、できれば避けたほうがよいでしょう。また、気温が5℃以下・湿度85%以上・風が強い日も塗装を避けてください。

Q.塗料があまってしまったのですが
A.塗料を処分する際は、自治体のHPなどでペンキの捨て方などを検索してください。基本的には、新聞紙などに塗り広げて一般ごみとして捨てます。大量にあまってしまった場合は残塗料処理剤を使い、塗料と混ぜておから状にしてから可燃ごみで捨てましょう。

Q.塗料の色を決める際の注意点は?
A.業者が色見本を見せてくれることがありますが、できれば使用する箇所で確認しましょう。たとえば、屋外の手すりなら日光の下で色見本を確認したほうが、イメージとの差異を減らせます。

Q.工事の際にありがちなトラブルやポイントとは?
A.塗装工事でのトラブルなどをいくつかご紹介します。このようなトラブルが起こる可能性があるということを事前に知っておくことが大切です。

  • 塗料がすぐにはがれた(下地調整が不十分・塗料の薄めすぎなど)
  • 見積もりが分かりにくい(「塗装一式いくら」など、細かい費目があいまい)
  • アフターフォローが不十分(塗料が半年後にはがれてしまったのに修繕工事が有料になってしまう、など)
  • 費用が当初の料金から跳ね上がった(見積書など料金や作業内容にかかわることは書面でもらう)

まとめ

鉄骨の塗装や業者選びなどについてご説明しました。鉄骨は正しく塗装・メンテナンスすることで、より長くきれいに保つことができます。鉄部のサビが気になってきたという方や、鉄骨を長く丈夫に保ちたいという方は、今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひ塗装を検討してみてください。