新築の掃除は必要? 掃除が必要な箇所・具体的な方法・ポイントは?

新築物件に引っ越したときは、キレイな状態をいつまでも維持し続けていきたいですよね。新しいだけに汚れやキズが目立ってしまうからこそ、早い段階で掃除の見通しを立てて実践していかなければなりません。本記事では、新築掃除の仕方とポイント・キレイに保つコツを解説します。

  1. 新築掃除の基礎知識
  2. 新築の掃除方法
  3. 新築の家をキレイに保つ方法
  4. 新築の掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで、新築の掃除方法とポイントが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.新築掃除の基礎知識

まずは、新築掃除の必要性を知ることが大切です。そして、新築掃除に大切な情報をチェックしておきましょう。

1-1.なぜ掃除が必要なのか?

「キレイな状態だから掃除する必要がないのでは?」と疑問に思う方がいますが、新築物件に引っ越すときこそ掃除は必要な作業となります。入居まで閉め切っていても、少し時間が経過するだけでホコリが溜(た)まり、新居を掃除しないまま荷物を搬入すると、家具などが汚れてしまうからです。また、「業者の不手際による部屋のキズ・汚れ・不具合を確認する」という理由もあります。後々のトラブルを防ぐためにも、引っ越し前の掃除で確認しましょう。

1-2.ハウスクリーニングの仕上がりを確認する

工事が完了した後は、建築資材や機械などで室内がホコリっぽくなっています。工事業者の方も家が完成するまで土足のまま作業をするため、引っ越し前にハウスクリーニングでキレイにするのが一般的です。ハウスクリーニングでしっかりと掃除がされていれば良いですが、業者によっては範囲や仕上がりが大きく異なります。簡単なから拭きしかしてもらえないところもあるため、事前にハウスクリーニングの仕上がりをきちんと確認してください。

1-3.引き渡しから引っ越しまでの期間は?

新築の掃除具合は、引き渡しから引っ越しまでの「時間」が大切なポイントとなります。なぜなら、引き渡しから引っ越し当日までの期間が長くなるほど、ホコリが溜まり汚れやすくなるからです。正式に引き渡しが完了すると、後は引っ越し日を待つだけですが、スケジュールの都合ですぐに引っ越しができないケースがあります。そんなときは、引っ越しの数日前に新居を訪れ簡単な掃除を済ませておきましょう。

1-4.掃除のタイミングは?

ハウスクリーニングの具合や引っ越し当日までのスケジュールを確認した上で、適宜に新居の掃除を心がけることが理想的です。たとえ、引っ越しの数日前にハウスクリーニングが入ったとしても、簡単なチェックをして軽めの掃除をしておけば安心できます。引っ越し当日は荷物の搬入だけでバタバタするため、前日までに掃除機だけでもかけておくと当日の負担が減るでしょう。引っ越し当日までの時間を利用して、新居をキレイにしてください。

2.新築の掃除方法

新居で掃除が必要な箇所やアイテムなど、具体的な方法について解説します。

2-1.掃除が必要な箇所は?

簡単な掃除で構わないので、新居全体を掃除したほうが良いでしょう。特に、目につきやすい床・階段・壁・窓や、キッチン・トイレ・風呂場など水まわりは掃除が必要です。業者によって異なりますが、ハウスクリーニングで掃除してもらえない場所は、入念に掃除しなければなりません。ハウスクリーニングで掃除してくれない可能性が高い箇所は、以下のとおりです。

  • 下駄箱・クローゼット・押し入れの中
  • システムキッチンの戸棚・引き出しの中
  • 床下収納
  • 洗面所の戸棚
  • 作りつけの食器棚など

2-2.掃除に必要なアイテムは?

新居の掃除に必要なアイテムは、場所によって異なります。全体・キッチン・浴室・トイレ別に必要なアイテムを以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

全体

  • から拭き・水拭き用のぞうきん
  • バケツ
  • ホウキ・ちりとり
  • 掃除機
  • はたき
  • 室内用洗剤
  • フローリング用ウェットシート
  • から拭き用ウェットシート
  • 害虫対策グッズ

キッチン

  • 食器用中性洗剤(油汚れ用洗剤)
  • タワシ
  • スポンジ
  • マイクロファイバー

2-3.掃除方法と流れをチェックしよう!

それでは、掃除の流れに沿って、具体的な方法を紹介します。

2-3-1.換気する

新居について最初にしてほしいのが、部屋中の窓を開けて「換気すること」です。できる限り、窓と扉を開け放して空気の通り道を作ってください。新築の場合は、塗料や建築資材などのにおいがこもっている可能性があります。また、これから掃除をするので、室内のホコリを外に逃がすためにも換気が必要です。

2-3-2.天井と壁を拭く

掃除の基本は「上」からです。ホコリは上から下へ落ちていくため、最初は天井と上の壁から固くしぼったそうきんでキレイにしていきましょう。意外と天井が汚れている可能性があります。無理のない程度に、脚立などを使用して天井を拭いてください。

2-3-3.照明器具のホコリを取りのぞく

天井と壁の掃除が終わったら、照明器具にかぶっているホコリを固くしぼったぞうきんまたはから拭きの掃除シートなどで拭き取ってください。もともと、照明器具がついていない部屋は問題ありませんが、ついている場合は照明器具の掃除も忘れずに覚えておきましょう。

2-3-4.キッチン・トイレ・浴室など水まわり

新築物件の場合、キッチン・トイレ・浴室など水まわりで発生しやすい「水垢(みずあか)」の汚れはほとんどありません。しかし、使い始めると汚れが目立ち始めるので、スポンジ・使い古した歯ブラシ・重曹・洗剤など必要なものをそろえておきましょう。洗面台の下などにまとめて収納するのも良いですが、使う場所に分けて置いたほうが「汚れているな」と思ったときに、すぐアイテムを取り出すことができます。ただし、汚くなった歯ブラシなどをいつまでも使用するのは、モチベーションが下がるのでNGです。使用後すぐに捨てられるよう、小さくカットしたスポンジ等を用意してください。

2-3-5.最後の仕上げとして床を拭く

各部屋の掃除が終わった後は、床を拭いて仕上げにかかりましょう。フローリングの場合は、ホウキや掃除機で大まかなホコリを取り、固くしぼったぞうきんで拭き上げます。畳の場合は、水拭きをするとカビの原因になるので要注意です。基本的に、から拭きで畳の目に沿ってホコリを拭き取ってください。

2-3-6.害虫対策

害虫対策をしっかり行うことも、大切な新築掃除の1つです。特に、繁華街近くの家や低層階の部屋は、害虫が発生しやすいので必ず行いましょう。害虫対策としておすすめしたいのが、「くん煙タイプの殺虫剤」です。害虫が嫌いな成分が含まれており、煙で家中のすき間に行きわたらせることができます。

2-4.くん煙タイプの殺虫剤を使用する際の注意点

万が一、煙が外に漏れてしまった場合、近所の人が火事だと勘違いして通報するおそれがあります。基本的に、くん煙タイプの殺虫剤を使用する際は、部屋を閉め切った状態にしなければなりません。窓と扉を閉めた上で使用するほか、近所の人に声をかけておくと安心して使用できます。使用上の注意点を一読してから使ってくださいね。

3.新築の家をキレイに保つ方法

では、新築の家をキレイに保つ方法とポイントを紹介します。

3-1.新鮮な空気を取りこむ

新築の掃除で「換気」は大事なことですが、キレイな状態をキープするためにも必要なことです。できれば、毎朝・毎晩1~10分間だけで良いので換気しましょう。可能な限り、家中の窓と扉を開け、新鮮な空気を取りこみます。そうすることで、湿気対策につながり、クローゼットや押し入れなどのカビ予防にもなるのです。特に、湿気がこもりやすい寝室・浴室は、真夏も真冬も換気を心がけましょう。

3-2.毎日こまめに掃除する

汚れは時間が経過するほど頑固になり、簡単に落とせなくなってしまいます。汚れがひどくなる前に、毎日こまめに掃除することが1番の方法なのです。仕事や育児をしながらの掃除は大変かもしれませんが、「ついで掃除」にすると気楽に掃除できます。たとえば、料理後は飛び散った油汚れを拭いたり、窓を開けるときにガラスの汚れを拭き取ったりなど、何かのついでとして掃除をしてください。汚れに気づいたときにサッと拭き取るのも、大切なポイントです。

3-3.整理整頓を心がける

掃除しやすい環境は、整理整頓が行き届いている状態です。逆に、新居がもので散らかってしまうと、掃除しにくい環境となりどんどん汚れてしまいます。キレイな状態をキープするためにも、整理整頓を心がけましょう。生活している限り、衣類・食器・雑誌などものが増えていきます。定期的に整理整頓し、要らないものを処分してくださいね。

3-4.掃除しにくい場所は定期的に

排水管や窓は手間がかかるので放置しがちですが、そのままにしておくと汚れがどんどん溜まってしまいます。そのため、季節ごと・毎月など掃除予定日を決め、定期的に掃除してください。掃除しにくい場所も定期的にキレイにすることで、汚れが取れずに大変という事態を避けることができます。

3-5.不要なものを増やさない

生活を続ける限り、どんどんものが増えていきますが、ものが増えるほど掃除が大変になります。新築物件をキレイに保ち続けるためには、不要なものを増やさない努力も必要です。セールなどで安易に購入せず、本当に必要なものか考え決めてください。

4.新築の掃除に関してよくある質問

新築の掃除に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.新築住宅の購入契約をする際にチェックしておきたい項目は?
A.ハウスクリーニングの日程・範囲・床の掃除方法です。ハウスクリーニングの日程は、できるだけ入居寸前のほうが良いでしょう。引き渡し日と引っ越し当日の期間が長いほど汚れが溜まりやすくなるので、入居前のほうが負担が少なくなります。また、ハウスクリーニングの範囲もきちんと確認しておけば、入居前に自分がすべき掃除箇所が把握しやすくなるでしょう。さらに、床の掃除方法もから拭きだけか、きちんと水拭きしてもらえるのか細部まで確認してください。

Q.新築の掃除にあったら便利なアイテムは?
A.マスク・ゴム手袋・新聞紙・ナイロンタワシ・使い古した歯ブラシがあれば、さらに掃除が楽になるでしょう。今は、100円均一ショップでも、住宅のいろいろな場所で使える「拭き掃除用洗剤」や「キッチン用の泡スプレー」、サッシ部分も簡単に掃除できる「お掃除棒」などが手に入ります。これらの便利グッズを上手に活用するのも、掃除のコツです。

Q.新居のにおい対策が知りたい
A.引っ越し直後は、建築資材や塗料などの新築独特のにおいが漂っています。このにおいが苦手な方は、小さなストレスを感じることになるでしょう。そんなときは、天気の良い日に窓を開けっぱなしにしたり、空気清浄機や芳香剤・消臭スプレーを使ったりと工夫を凝らしてください。

Q.引っ越し後の注意点は?
A.引っ越し後は、荷物を梱包(こんぽう)していたダンボールを置きっぱなしにしがちです。ダンボールは湿気を吸収しやすく、ゴキブリなど害虫の住みかになりやすいので注意してください。ダンボールは放置せず、すぐに処分することが大切です。ダンボールを速やかに処分するためにも、荷ほどきを早めに済ませましょう。

Q.新居の掃除に役立つ洗剤は?
A.家中の汚れに対応できる「重曹」がおすすめです。重曹はアルカリ性の性質を持っており、油汚れなどの酸性汚れに効果があるといわれています。水100mlに対し小さじ1杯程度の重曹を混ぜると、気軽に使える「重曹水」の出来上がりです。気になった汚れ部分にスプレーして拭き取れば、汚れを簡単に落とすことができますよ。

まとめ

いかがでしたか? 新築物件の明け渡しから引っ越しまでの期間でも、室内にホコリや汚れが溜まります。そのため、引っ越し前に一度、キレイに掃除してください。また、新築のキレイな状態を維持し続ける掃除がポイントとなるでしょう。生活していると、ホコリは自然と出てくるものです。だからこそ、早めの段階からこまめな掃除を続けていかなければなりません。掃除が面倒に感じる方は、「ながら掃除」がおすすめです。料理後にサッと油汚れを拭いたり、テレビを見ながら床掃除をしたりと、何かをしながら掃除をすると楽に感じるでしょう。