石材調塗料で塗り替える方法は? 主なメリット・デメリットを解説
「外壁を石材調塗料で塗り替えたいけど、どんな注意点があるのだろう」「石材調塗料で塗り替えるメリットやデメリットを知りたい」とお考えではありませんか? 石材調塗料という言葉は知っていても、実際にどんな特徴があるのかよく分からないことでしょう。それに、塗り替えで失敗を防ぐためのポイントや注意点なども知りたいですよね。
そこで今回は、石材調塗料の塗り替えについて詳しく解説します。
この記事を読むことで、石材調塗料で塗り替えるときのポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.石材調塗料とは?
最初に、石材調塗料の主な特徴などを見ていきましょう。
1-1.石材のような色や風合いを表現できる
石材調塗料を使用して塗る替えると、天然の石材のような色や風合いを表現できます。そのため、建物に重厚感や高級感を与えることが可能です。たとえば、高級ホテルや企業の本社ビルの外壁塗装などによく使われています。また、天然の石材を使用するよりコストがかからず手軽なため、一般住宅用のニーズも増加中です。
1-2.石材調塗料の主な種類
石材調塗料には、以下のような種類があります。塗料に混ぜるものの種類により、大きく3つの系統に分けることが可能です。
- セラミック系:陶磁器(セラミック)を細かく砕き、塗料に混ぜたもの
- 無機質系:けい砂などの無機物を塗料に混ぜたもの
- 天然素材系:天然石を砕いたものや貝殻などを塗料に混ぜたもの
2.石材調塗料のメリット
石材調塗料にはどんなメリットがあるか詳しく見ていきましょう。
2-1.高級感がある
石材調塗料は、高級感があるのが大きなメリットです。天然の石材を切り出したようなイメージに仕上げることができます。美しい光沢や風合いのある外壁に仕上がることから、ハイグレードな建築物にも多く採用されているのが特徴です。建物の印象をアップしたい、高級感のあるイメージにしたいという場合にもおすすめします。
2-2.汚れが目立ちにくい
石材調塗料は、一般的な塗料と比較して汚れが目立ちにくいのもメリットです。石材調塗料は、複数の色がブランドされた仕上がりになります。そのため、汚れが付着してもカモフラージュされて目立ちにくいのが特徴です。また、親水性が高い塗料であり、雨が降ると汚れとなじんで自然に洗い流されやすく、汚れにくいのもポイントといえます。
2-3.仕上げの自由度が高い
仕上がりの自由度が高いのも、石材調塗料のメリットです。基本的には吹き付け工法で塗装しますが、仕上げにハケなどを使用して塗ることで独自の風合いを出すこともできます。天然の石材のような風合いに仕上げることもできるので、和風建築の外壁塗装にもなじみやすいのが特徴です。また、外壁塗装の仕上がりにこだわりたい人や、周囲と差を付けたい人も満足できるでしょう。
3.石材調塗料のデメリット
石材調塗料にはどんなデメリットがあるか詳しく見ていきましょう。
3-1.価格が高い
石材調塗料のデメリットの一つに、価格の高さがあります。石材調塗料の価格は、一般的な塗料と比較すると1,5倍程度です。そのため、塗り替えで初期費用を抑えたい場合には向きません。特に、数年程度で次の塗り替えを予定していたり建物を取り壊したりする場合などは、初期費用の高さがネックになるでしょう。中には、石材調塗料のさまざまなメリットを十分に活用できないこともあります。
3-2.塗装の難易度が高い
塗装の難易度が高いにも、石材調塗料のデメリットになります。石材調塗料は、一般的な塗料と比較して伸びづらく、塗装ムラが出やすいからです。そのため、塗装技術が低いスタッフが塗装すると、低品質な仕上がりになることがあるので気を付けましょう。石材調塗料による塗り替えを依頼するのなら、技術力の高い業者を選ぶのが必要不可欠です。
3-3.弾性塗料の上塗りには向かないことがある
石材調塗料は、弾性塗料の上塗りには向かないことがあります。弾性塗料は柔軟性があることが特徴で、塗膜が硬い石材調塗料とは相性が悪いからです。現在弾性塗料を使用している場所を塗り替えるには、弾性塗料を除去する必要があるため、手間と費用がかかります。コストダウンのために弾性塗料を除去せずに石材調塗料で上塗りすると、塗膜がひび割れてしまって結局やり直すことになるので注意してください。
3-4.コケやカビが生えやすい
石材調塗料のデメリットとして、コケやカビが生えやすいことも理解しておく必要があります。石材系塗料で塗り替えると、塗装表面がざらざらとした仕上がりになるのが特徴です。そのため、塗装表面に水分が入り込んで長時間とどまりやすくなり、コケやカビの温床となります。特に、雨が多い時期や近隣に池や川がある立地などでは、湿気がたまりやすいため手入れが大変でしょう。
4.石材調塗料を塗り替えるときの注意点
石材調塗料を塗り替えるときの注意点を詳しく解説します。
4-1.グレードの高い塗料を使用する
石材調塗料では、グレードの高い塗料を使用するようにしましょう。グレードの低い石材調塗料は仕上がりの風合いや性能で劣るものが多く、満足できないことがあるからです。信頼できる業者では、リーズナブルな価格でグレードの高い石材調塗料を使用していますが、念のためどんなグレードのもの使用する予定か確認してみることをおすすめします。
4-2.なるべく実例を見て塗料の色や仕上げ方法を決める
石材調塗料で塗り替えるときは、なるべく実例を見て塗料の色や仕上げ方法を決めることがおすすめです。小さな塗装サンプルだけでは、実際の仕上がりと大きなギャップが出ることがあります。同じ塗料を使用しても、工法や仕上げ方法・塗り替え場所の条件によって、仕上がりの印象が異なるものです。親切な業者なら施行事例を見せながら詳しくアドバイスしてくれるので、よく相談して決めるとよいでしょう。
4-3.耐久性を過信し過ぎないこと
石材調塗料の種類によっては、数十年程度の耐久性をうたっているものもあります。石材調塗料は一般的な塗料より耐久性が高いとされるものの、過信はいけません。しかし、塗装場所の条件などにより、想定より早く寿命を迎えることもあります。業者によっては、石材調塗料の耐久性を過剰にアピールしてくることもあるので注意してください。
5.石材調塗料の塗り替えを業者に依頼するには?
石材調塗料の塗り替えは、信頼できる業者に依頼することが大切です。
5-1.信頼できる業者の選び方
石材調塗料による塗り替えは、以下のポイントを満たす業者に依頼するとよいでしょう。
- 石材調塗料の塗り替えで豊富な実績がある
- 高い技術力と丁寧な作業・高品質な仕上げで定評がある
- 現場視察および見積もりは無料
- リーズナブルかつ分かりやすい料金システム
- 希望の工期を考慮してもらえる
- スタッフの対応が親切で丁寧
- 顧客からの評判がよい
- 保証やアフターフォローが充実している
5-2.石材調塗料の塗り替えを業者に依頼する流れ
石材調塗料の塗り替えを業者に依頼する場合、以下のような流れで進みます。
- 信頼できる業者を選ぶ
- 業者に石材調塗料による塗り替えを相談した後、現地視察と見積もりを依頼する
- 業者からの見積もりに問題がなければ正式に依頼する
- 指定日時に業者がやってきて石材調塗料による塗り替えを行う
- 作業がすべて終わったら、業者と依頼者で確認して完了
5-3.悪質業者の見分け方
悪質業者と契約してしまうと、法外に高い費用を請求される、仕上がりが悪くて不満が残るなどの原因になります。思わぬトラブルを避けるためにも、以下のようなポイントが当てはまる業者とは契約しないようにしましょう。
- 飛び込み営業や電話勧誘が主な営業手段
- 現地視察や見積もりだけでも有料
- 料金システムが不透明
- 強い言葉や態度で契約を強調する
- キッパリ断っても居座り続ける
- 勝手に家の敷地内に入って視察しようとする
- 「今すぐ外壁を塗り替えないと大変だ」などと必要以上に不安をあおる
- 「今だけ通常料金の半額キャンペーン中」などと根拠のないお得感をアピールする
- 身分証や社員証の提示を求めても応じない
- 言葉遣いや態度が悪い
- 顧客からの評判が悪い
6.石材調塗料の塗り替えに関するよくある質問
最後に、石材調塗料の塗り替えに関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。
Q.石材調塗料で塗り替える場合の工期はどれぐらい?
A.工法にもよりますが、10日~2週間程度を目安にしてください。なお、雨が降ると作業が中止になるため、余裕を持って工期を設定しておくことをおすすめします。
Q.一番高い石材調塗料を選べば安心できる?
A.確かに、高価な石材調塗料はグレードも高いものが多いことは事実です。しかし、価格設定が業者ごとに異なることから、単に高価なだけで選ぶと失敗することがあるので注意してください。
Q.石材調塗料は何年ごとに塗り替えるべきか?
A.特に決まりはありません。塗料が劣化したり建物の外観イメージを変えたくなったりしたタイミングで塗り替えるとよいでしょう。
Q.石材調塗料が寿命を迎えるとどんな症状が出る?
A.以下を参考にしてください。
- 塗膜のひび割れが目立つ
- 表面を指でなぞると白っぽい粉が出る
- 清掃してもすぐに汚れやカビ・コケが付く
Q.石材調塗料の色合いがイメージと違っていた場合はやり直してもらえる?
A.やり直し自体は可能ですが、業者による色指定ミス以外は依頼者都合となるため、有料での対応になります。
まとめ
今回は、石材調塗料の塗り替えについて詳しく解説しました。石材調塗料で塗り変えると、高級感や風合いのある仕上がりになります。より満足度の高い仕上がりを手に入れるためには、石材調塗料のメリット・デメリットをきちんと理解しておくことが大切です。なお、石材調塗料は取り扱いが難しいため、塗り替えを依頼するには、塗装実績が豊富で高い技術力を持つ業者を選ぶようにしてください。