持ち家の維持費にかかる金額は? メリットや購入前にやるべきこと

持ち家の購入は人生における大きな買い物です。一生に1度の買い物だからこそ、慎重にマイホームを購入しなければなりません。

そこで、持ち家にかかる維持費用や持ち家のメリット、持ち家の維持費を節約する方法など詳しく説明します。これからお話しするのはマイホームの購入前に知っておきたい内容です。マイホームの購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

1.持ち家にかかる維持費用

自分の家となる持ち家は、大切な資産になります。資産になるからこそ、維持費がかかるのは当たり前です。そこで、持ち家にかかる維持費用について説明しましょう。持ち家を購入する前に維持費を確認してください。

1‐1.資産となる家の「固定資産税」と「都市計画税」

持ち家にかかる主な費用は「固定資産税」と「都市計画税」の2つです。注文住宅・分譲住宅を購入する際、不動産や住宅メーカーに支払う金額だけではありません。家の所有者には税金がかかってきます。

特に、固定資産税と都市計画税は大切な税金です。それぞれの自治体には固定資産課台帳があります。固定資産課台帳には家を持っている人の登録簿、登録者が記載されています。固定資産課台帳に登録している人は必ず支払わなければなりません。

基本的に、固定資産税は国が決めている基準にもとづき都道府県及び各市町村が価格を決定します。およそ建築費用の50%~70%になるでしょう。土地は60%~70%ほどです。そして、もう1つの「都市計画税」は固定資産税評価額に上限0.3%をかけることになります。

1‐2.住宅ローンに関係する「火災保険」や「地震保険」

持ち家を購入する際、住宅ローンを組む人がほとんどです。住宅ローンは20年~30年ほど決まった料金を毎月支払わなければなりません。住宅ローンも持ち家の維持費になるのでしっかり計画を立てることが大切です。

また、住宅ローンに関係する「火災保険」や「地震保険」なども維持費の中に入っています。以上の保険は住宅を維持するために必要不可欠です。いざというときのために保険に加入しておかなければ、費用が大きくなってしまいます。

特に、最近は「地震保険」に加入する家庭が多いです。東日本大震災が起きてからと言うもの、地震保険の注目度があがっています。安心して生活するためにも保険は必要です。

1‐3.経年劣化と上手に付き合う「メンテナンス・修繕費用」

住宅は月日が経つほど劣化するものです。経年劣化は仕方ありません。よって、住宅を維持するには定期的にメンテナンスをすることが大切になるでしょう。定期的なメンテナンスや修繕・修理によって新築のまま状態が維持できます。

実際、住宅の機能は向上していますが、日本の家は30年が寿命と言われているのです。寿命をできるだけ長くのばすためにも、最低1年に1回はメンテナンスが必要になるでしょう。
雨風や台風など外壁の劣化が最初に現れてきます。経年劣化や不具合、異常が起きた場合はできるだけ早めに修理してください。

寿命30年のうちメンテナンスにかかる費用はおよそ400万~700万円です。メンテナンス費用をきちんと把握したうえで持ち家を購入しましょう。

2.持ち家のメリット

2‐1.自己資産の1つになる

賃貸物件は毎月家賃を支払っていかなければなりません。長く支払い続けていると同じ金額で持ち家のローンが組めるようになるでしょう。家庭によって準備できる自己資産は異なりますが、長期的な視野でマイホームの購入を検討しなければなりません。

持ち家を購入する際、ほとんどの人が住宅ローンを組みます。住宅ローンがすべて返済するまでは自分のものにはなりません。しかし、ローンが完済すれば持ち家が自己資産の1つになるのです。

すべて自分のものになる点は魅力の1つになります。ローンがなくなれば経済面でのメリットも生まれるでしょう。賃貸のように月々の家賃を心配する必要もなくなります。持ち家は賃貸よりも安心して生活できるメリットがあるのです。

2‐2.自由にリフォームできる

自分の好きな空間にしたいけれど、賃貸だからできない…とあきらめたことはありませんか?賃貸物件はリフォームなどの制限がかかってしまいます。自分の思いどおりにレイアウトできず、空間づくりもできません。しかし、持ち家であれば自由にリフォームが可能です。自分の理想に合った物件を見つけることができるでしょう。

また、生きているかぎりライフスタイルにも変化が訪れます。年をとるにつれ体も自由に動かすことができなくなるかもしれません。階段や少しの段差が障害になる可能性があります。持ち家であればライフスタイルの変化によって自由にリフォームできるのです。持ち家を購入するときは「将来」を見すえたうえで検討してください。安心・安定した生活を求めている人は持ち家が合っているでしょう。

3.持ち家の維持費を節約する方法

3‐1.マイホーム購入前に資金計画・家計管理を徹底する

持ち家の維持費を節約する方法があります。事前に「資産計画」や「家計管理」を立てることです。マイホーム購入前に、しっかり資産計画を立てておかなければなりません。家庭によって自己資産は異なります。マイホームの大きさや購入方法によって変わりますが、自分たちの資産に見合ったマイホームを購入してください。住宅ローンは何年に設定するのか、毎月支払える金額、夫婦の合計収入など考えることがたくさんあります。

資産計画は結構大変なので、融資してくれる銀行に相談してください。銀行では家計管理のシミュレーションをしてくれます。生活に困らない程度のマイホーム購入計画を立てることができるでしょう。自分たちではできない細かい計算も手伝ってくれるので安心です。マイホーム購入前にしっかり計画することで、持ち家の維持費節約にもつながります。

3‐2.保険の見直しや固定費の節約

持ち家の維持費を節約するには、生活の変化に合った「保険の見直し」が大切です。マイホームを購入する際、ほとんどの人が火災保険に加入するでしょう。火災保険は保険会社によって内容が異なります。自分たちのライフスタイルに合った内容に加入してください。たとえば、子どもが生まれた、独立した、老後生活など時間の経過によってライフスタイルも変わります。ずっと同じ保険に加入していると、余計なお金を支払っているケースもあるのです。

保険の見直しと同じく大切なのが、「固定費の節約」になります。固定費とは光熱費や電気代、電話代など毎月決まって支払っている費用です。固定費を少し節約するだけでも大きな効果が生まれるでしょう。

まとめ

持ち家にかかる維持費用やメリット、維持費を節約する方法について説明しました。持ち家は「固定資産税」などの税金や火災保険・住宅ローン、メンテナンスや修理などさまざまな費用が必要になります。しかし、維持費は安心して生活するための出資だと思ってください。

住宅ローンをすべて返済すれば自己資産の1つになるのです。月々の家賃を支払う必要もなく、安定した生活を送ることができます。持ち家の維持費を保ち続けるためにも、購入前に資産計画や家計管理を徹底してください。事前の計画をしっかり立てるかどうかで持ち家の維持費が確保できるでしょう。