外壁の落書きの消し方は? 専門業者に頼む? 知っておきたいポイントまとめ
スプレーなどで外壁へ落書きをされてしまった際、何をどうしたらいいのか分からず途方に暮れてしまう方も多いでしょう。外壁の落書き落としは、ポイントを知らずに行うと落書きがうまく落とせなかったり塗装がはがれたりする原因にもなってしまいます。そこで今回は、外壁の落書きを発見したときの対策・落書きの消し方・専門業者を利用する際のポイントなどをご説明しましょう。
警察や保険会社への相談など、外壁の落書き消しについて知っておいたほうがよい情報をまとめました。自分で落書きを消そうと思っている方や、業者に依頼しようと思っている方は、実際に行動する前に一度この記事を最後まで読んでみてください。
1.外壁の落書きを自分で消すには?
外壁の落書きを自分で消す方法についてご説明します。
1-1.落書き落としには落書き落とし専用の溶剤を
外壁の落書きを落とす際は、以下のものを用意しましょう。
- スポンジ・ブラシ
- 市販の落書き落としスプレーなどの溶剤
- 手袋・マスク・メガネ
- バケツと水
※塗料の種類によっては、塗装がはがれてしまうことがあります。一度目立たない場所でテストしたほうがよいでしょう。
1-2.スプレーによる落書き落とし溶剤の選び方
外壁の落書きは、大半がスプレーによるものでしょう。スプレーによる落書きを消すには以下のような強力タイプのものがおすすめです。
- 強力落書き落とし(アサヒペン)
- らくがき落としクリーナー(カンペハピオ)
- 落書き消しスプレー(アトムハウスペイント)
1-3.外壁の落書きを消す手順
外壁の落書きを消す手順について、ご説明します。
- 必要な道具をすべて用意しておく
- 手袋・マスク・メガネを装着する
- 落書き部分に、落書き落としスプレーをたっぷり塗布する
- 数秒放置する
- 浮いた落書き汚れをスポンジ類でこする
- 水で洗い流す
- 汚れが目立たなくなるまで繰り返す
1-4.落書き落としの注意点
外壁の落書きを落とす際の注意点についていくつかご説明します。
1-4-1.溶剤は有害物質が多い
落書き落としスプレーには、有害物質が入っています。直接吸い込まないように、マスクなどをしっかり装着しましょう。また風向きを意識し、風下で作業しないよう注意してください。
1-4-2.通行人や車に注意
外壁の落書きを消すときは、通行人や車にぶつかったり溶剤が付着したりしないように注意しましょう。できれば二人以上で作業すると点検ができて安心です。
1-4-3.塗装はがれに注意
前述のとおり、落書き落としスプレーと外壁塗料の種類によっては、塗装がはがれてしまうことがあります。初めて作業する際は、目立たない場所でテストしたほうが安心でしょう。
2.外壁の落書き落としを業者に依頼するには?
次に、外壁の落書き落としを専門業者に依頼する方法についてご説明します。
2-1.こんなときは専門業者に依頼を
外壁の落書きは、自分で落とせないことも多いでしょう。落書き消しの専門業者に依頼したほうがいいパターンをいくつかご紹介します。
- 落書きの範囲が広い・大きい
- 落書き落としスプレーが効かない
- 自分で作業する時間がない
- できるだけきれいに外壁を戻したい
- 塗装のし直し・予防コート材塗布などもしてほしい
2-2.専門業者ならではの掃除方法
専門業者による外壁の落書き消しには、以下のような特徴があります。
- 最適な落書き落とし溶剤の選定・使用
- 高圧洗浄機による洗浄
- 落書きを落とした上から再塗装
いずれも、一般の方にはできない技法で外壁の落書きを消してくれるでしょう。
2-3.落書き落としの費用は1㎡あたり5,000円程度
専門業者に落書き落としを依頼した場合、1㎡あたり5,000円くらいが相場です。落書きの面積・塗装の有無・出張費用の有無などによって、全体の料金は前後します。業者によっては、事前に写真などから見積もりを依頼できるところもありますので、一度相談してもてもよいでしょう。
2-4.落書き落とし業者の選び方
落書き落とし業者を選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 事前にしっかり相談にのってくれるか
- 料金明細が分かりやすいか
- ノウハウ・実績が豊富か
- 再塗装や予防コートを行ってくれるか(希望する場合)
まずは、事前相談や問い合わせを行うのがおすすめです。
3.外壁の落書きを予防するには?
せっかく落書きを落としても、またすぐに落書きされてしまってはたまったものではありません。落書きを予防する方法などをご説明します。
3-1.落書きは予防できる
落書きを予防するコツをいくつかご紹介します。
3-1-1.監視カメラ・ライトの設置
落書きには最も効果的な方法です。カメラは、ダミーでもよいでしょう。人感センサーのライトも有効です。防犯用品としてホームセンターや通販などで簡単に購入できます。
3-1-2.パトロール
警察に相談したり、自警団に依頼することでパトロールを強化してもらえます。現行犯で捕まえることは難しくても、警戒態勢を見せることで予防策にはなるでしょう。
3-1-3.周囲の環境をきれいにする
落書きされる箇所の周りをきれいにしておくのも有効です。放置ゴミなどは撤去しましょう。環境が荒れていると「落書きしやすい場所」と認識されてしまいます。
3-1-4.アート・絵画を入れる
ペインティングのプロに依頼して、外壁に事前にイラストを入れておくことで、落書きを予防できます。うまい絵の上には落書きしにくい抵抗感を利用する方法です。
3-2.落書きされても落としやすくする
落書きを予防するとともに、万が一落書きされてしまっても落としやすくする方法もあります。落書き予防スプレーを散布したり、落書き防止塗料を塗布してもらったりすることで、スプレーによる落書きが格段に落としやすくなるのです。
4.外壁の落書きについてよくある質問
Q.外壁の落書きは保険で補償されますか?
A.火災保険では、契約内容によって補償してもらえることがあるでしょう。スプレーによる落書きが「飛来物による偶然の事故」と認められるためです。また、破損・汚損による被害としても取り扱われることがあります。
Q.外壁の落書きは通報してもいいの?
A.警察に通報したり被害届を出すことは有効です。1回の通報で犯人を直接捕まえることは難しくても、別の地域でも被害があった場合は調査がしやすくなったり、余罪があれば徹底的に調べてもらえます。また、警察が現場検証したりパトロールしているところを見ることで、犯人の行動を制限できるでしょう。
Q.外壁に落書きされてしまったら?
A.外壁に落書きされてしまった際に取るべき主な行動は以下のとおりです。
- 通報する
- 現場検証(警察が撮影した写真はもらえないため、念のため自分でも写真を撮っておく)
- 火災保険会社に連絡し指示を仰ぐ(落書きを消していいか・必要書類など)
- 落書き落とし業者に依頼する
- 自分で落とす場合は、溶剤や道具類の領収書を保管しておく
- 見積もり・請求書を保管しておく(保険会社へ提出/犯人が捕まったら請求するため)
- 予防策を行う
Q.外壁の落書きにはどのような種類がありますか?
A.アート風のもの・名前などのシンボル・殴り描きなどさまざまですが、種類や目的がどうあれ、他人の家や所有物への落書きはれっきとした犯罪です。
Q.外壁への落書きは、どのような罪になりますか?
A.建築物損壊罪・器物損壊罪にあたり、前者の場合5年以下の懲役、後者の場合3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるでしょう。
まとめ
外壁の落書きについて、消し方や専門業者の選び方・予防法などをご紹介しました。落書きを放置しておくと、「ここは落書きをしてもいい家」と思われてしまい次なる落書き犯を呼んでしまいます。落書きされてしまった場合は、警察などに相談の上、なるべく早めに対策しましょう。