給湯器交換に関する注意点や費用を解説! 交換や故障の前兆をご紹介

古くなった給湯器は、トラブルが起こりやすくなります。安全に使い続けるためには、交換すべき症状や交換時期の目安を覚えておくことが大切です。また、新しい給湯器を導入する際は、信頼できる業者選びのポイントや注意点などもよく理解しておきましょう。本記事では、給湯器の交換について解説します。

  1. 給湯器の交換はいつ行う?
  2. 給湯器交換の注意点
  3. 給湯器の交換・選び方の注意点
  4. 給湯器の交換・業者選びの注意点
  5. 給湯器の交換でよくある質問

この記事を読むことで、給湯器の交換についてよく分かります。業者によって費用やサービス内容が異なるため、注意点も含めてしっかり理解し、業者選びに役立ててください。

1. 給湯器の交換はいつ行う?

給湯器の交換を検討している方は、交換時期の目安を覚えておくと安心です。交換か修理かで迷うことがなくなります。寿命が近づく前兆なども併せて理解しておきましょう。

1-1.給湯器の交換目安は?

給湯器の寿命は、10〜15年が目安です。使用頻度が高い場合、劣化が早まることがあるでしょう。給湯器は、耐用年数を迎える10年をすぎると、さまざまな不具合が起こり始めます。故障の内容によっては、修理が難しい場合もあるでしょう。特に、爆発などの引き金になる不完全燃焼の兆候がある場合は、速やかな交換が求められます。異常を察知したら、なるべく早めに業者へ相談し、交換を考えるようにしましょう。

1-2.交換か修理かの判断は?

メーカーでの修理部品保有期間は、生産終了から10年です。そのため、10年をすぎてトラブルが頻発する場合、修理ができなくなってしまいます。部品保有期間がすぎた給湯器は、新しいものに交換したほうがいいでしょう。一方、購入から日が浅く、保証期間内である場合は、無償で修理が受けられるので利用してください。保証書を確認し、修理の依頼をしましょう。

1-3.交換や故障の前兆

10年をすぎると給湯器のトラブルが多くなるのは、基盤や熱交換器など消耗品の劣化によるものです。以下のような故障が起きた場合は注意してください。

  • 湯温が安定しない
  • お湯が出ない
  • 異音・異臭がする
  • 黒煙が出る
  • 追い焚き機能が作動しない

上記のトラブルで最も危険なのは、黒煙の発生です。不完全燃焼の可能性が高く、爆発事故が起こるリスクがあります。また、不完全燃焼は一酸化炭素中毒を引き起こすこともあるので、放置せずに急いで業者へ連絡してください。

2. 給湯器交換の注意点

給湯器の交換を行う前に、症状をチェックしてみてください。また、交換時にやってはいけない行為も併せて覚えておきましょう。

2-1.症状のチェック

不具合の種類によっては、給湯器本体のリセットで改善される場合もあります。症状別に見ていきましょう。

2-1-1.湯温が安定しない・お湯が出ない

お湯の供給に関する問題は、給湯器のセンサーにエラーが起きている証拠です。取り扱い説明書にあるとおりに、給湯器のリセットを行ってください。ただし、センサーに摩耗や劣化がある場合、リセットしても改善しないケースがあります。何度も同じエラーが出てしまう場合は、修理や交換が必要です。

2-1-2.異音・異臭がする

異音は、給湯器の内部部品が劣化すると起こります。特に注意すべきなのは、異臭です。ガス臭さを感じるようなら、ガス漏れの疑いがあるでしょう。ガスの元栓は必ず閉めて、業者に点検してもらってください。排気口や吸気口付近にホコリが溜(た)まり、焦げ臭さを感じる場合もあります。ホコリを取り除いても改善しない場合は、給湯器の内部に異常があると考えていいでしょう。

2-1-3.追い焚き機能が作動しない

追い焚き機能が作動しない場合も、センサーにエラーが出ている可能性が高いでしょう。多くの場合、リセットで問題が解決します。ただし、2-1-1と同様に、何度もリセットしても改善しない場合は、修理や交換を考えてください。

2-1-4.黒煙が出る

黒煙の発生は、不完全燃焼を示すものです。事故や火災を未然に防ぐため、迅速な交換が求められます。給湯器の使用を直ちに停止し、ガスの元栓を閉めて、すぐに業者へ連絡しましょう。

2-2.給湯器の種類・メーカー・型番のチェック

業者に連絡する前に、給湯器の種類・メーカー・型番を確認しましょう。大まかな情報があるだけで、業者で使用年数などが判断できます。製造年が分かれば、修理可能かどうかの基準にもなるのです。また、新しく給湯器を導入する際も、既存の給湯器に関する情報があれば、今までと同等の性能を持つ給湯器を選ぶのに役立ちます。

2-3.賃貸物件・マンションの場合の注意点

給湯器は、住宅の付帯設備です。賃貸物件の場合、貸し主が負担して給湯器の交換を行います。ただし、故意に借り主が壊した場合は、自己負担での交換となる可能性が高いので、必ず故障した経緯や状況を貸し主か管理会社へ申し出るようにしてください。マンションの場合、管理組合で給湯器に関する規約を設けている場合があります。号数や設置場所を確認し、規約に反しないよう注意しましょう。

3.給湯器の交換・選び方の注意点

給湯器の設置場所や家族構成により、選ぶ給湯器の種類が変わってきます。給湯器の選び方や注意点を覚えておきましょう。

3-1.置き場所

マンションの場合、給湯器の設置場所は主にベランダや玄関通路です。ベランダに多いのは屋外壁掛け型で、玄関通路に置くのはPS設置型と呼ばれています。既存の給湯器がどこに設置されているのかで選ぶ給湯器が変わるため、事前に設置場所の確認が必要です。

3-2.号数

号数には、16号・20号・24号といった種類があります。号数が大きいほど、お湯の供給量が多くなると考えておきましょう。家族の人数が多い場合は、号数が大きいものを選んでください。以下は、号数と家族の人数を比較したものです。

  • 16号(1〜2人の家庭向き)
  • 20号(2〜3人の家庭向き。シャワーとキッチンの同時利用が可能)
  • 24号(4〜5人の家庭向き。シャワー・キッチン・追い焚きの同時利用が可能)

3-3.種類による違いにも注意

給湯器には、戸建てタイプとマンションタイプがあります。 マンションの場合、前述したベランダや玄関通路への設置がほとんどです。しかし、戸建てタイプの場合、浴室の近くで地面に据え置きするタイプが主流となっています。住宅の違いで給湯器の設置方法が異なるため、給湯器選びの際は注意してください。

3-4.環境に配慮した給湯器がおすすめ

近年は、二酸化炭素やガスの排気量が削減できるタイプや、熱効率がいいタイプの給湯器が登場しています。環境保護に貢献でき、以前より省エネ設計になっているのが特徴です。「エコジョーズ」「エコフィール」「エコキュート」などがあります。導入時の価格は多少高くなっても、環境に優しく、ランニングコストも削減できるのがメリットです。

4.給湯器の交換・業者選びの注意点

給湯器の交換を依頼する業者についてご紹介します。費用相場や内訳なども覚えておきましょう。

4-1.どんな業者があるのか?

給湯器の販売だけを行う業者もあれば、販売と設置まで行う業者もあります。給湯器の交換は急ぐ場合もあるので、後者のほうが利便性が高いでしょう。

4-2.業者選びの注意点やポイント

給湯器は、設置したら10年程度は使う製品です。そのため、どの給湯器を選ぶかで、使い勝手や光熱費などに差が出ます。適切なアドバイスにより給湯器を選ぶことができるよう、販売・設置の実績が豊富な業者であることが大切です。口コミや利用者の声を確認し、信頼できる業者を探しましょう。

4-3.費用に関する注意点

業者の料金体系はまちまちで、給湯器の代金は安いが設置工事費用は別の場合や、設置工事費用を含んだ価格の場合もあるので、表示価格の内容をきちんと把握することが大切です。交換を希望する機種をピックアップし、複数の業者から見積もりを出してもらいましょう。見積もりを比較すると相場が見えてきます。見積もりには、給湯器本体価格・設置工事費用・出張料金・既存の給湯器を撤去する費用などが含まれているので、内訳をしっかり確認するようにしてください。

5.給湯器の交換でよくある質問

給湯器の交換に関する疑問を集めました。ご一読ください。

Q.DIYで給湯器の交換をすることはできるのか?
A.給湯器の交換は、ガス管の接続など専門的な工事が必要なため、有資格者による工事となります。DIYでの施工はできません。

Q.業者の費用が同じ場合、何を基準に選べばいいのか?
A.見積金額が同じなら、アフターフォローや担当者の対応を見て判断しましょう。アフターフォローはとても重要で、工事後の不具合などがあっても、無償で対応してもらえるのがメリットです。担当者の対応は、スピーディーで丁寧であることが、安心感につながります。見積時の様子をチェックし、安心して依頼できる業者を探してください。

Q.給湯器は、同じメーカーでの交換が望ましいのか?
A.必ずしも、そうとはいいきれません。新機能や省エネ設計を求める場合、違うメーカーが優れているケースもあるでしょう。ただし、使い勝手が変わらないことを重要視するなら、同じメーカーで選ぶほうが無難です。

Q.耐用年数を迎えてから交換では遅いのか?
A.耐用年数が近づくと不具合が増えるため、使いにくさを感じ始めます。給湯器は毎日使うものなので、故障してから交換では困る場合が多いでしょう。10年をひと区切りにし、新しい給湯器への交換を考えてみてください。

Q.給湯器の交換工事にかかる期間は?
A.販売店に在庫があれば、半日程度で交換工事は終わります。繁忙期にあたる11〜3月は、工事の予約が埋まっている場合があるので注意してください。また、取り寄せが必要な給湯器は、工事完了まで2日〜1週間かかる場合があります。

まとめ

いかがでしたか? 給湯器の耐用年数は、10年が目安とされています。耐用年数が近づくと不具合が多くなるため、安全を考慮し、早めの交換を検討しましょう。賃貸物件の場合、貸し主や管理会社に相談してから交換の手配をしてもらうことが大切です。マンションの場合は、管理組合で給湯器に関する規約を設けているケースが多いので、規約に反しないように注意しましょう。給湯器の交換は、複数の業者を比較し、アフターフォローや費用に納得できる業者を見つけてください。