古い家の寒さ対策を知りたい人は注目! 暖房効率を上げるコツを伝授!

「古い家に住んでいて冬の寒さに困っているけど、何かよい対策方法はないか」「古い家でも暖かく過ごすコツを知りたい」とお考えではありませんか? 古い家に住んでいると、暖房機器を使用してもなかなか暖まらなくて困りますよね。それに、家が寒いと、家族の健康に悪影響がないか心配です。しかし、何とかして暖房効率を上げたくても、何をどうすればよいのかよく分からないことでしょう。

そこで今回は、古い家の寒さ対策について詳しく解説します。

  1. 古い家が寒い原因は?
  2. 家が寒いことによる問題点
  3. 古い家の寒さ対策で自分でできること
  4. 古い家の寒さ対策ではリフォームがおすすめ
  5. 古い家の寒さ対策リフォームで活用できる補助金や減税制度
  6. 古い家の寒さ対策でよくある質問

この記事を読むことで、古い家でも暖かく過ごすポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.古い家が寒い原因は?

最初に、古い家がなぜ寒いのか、主な原因を見ていきましょう。

1-1.すき間が多くて気密性が低い

古い家は、すき間が多くて気密性が低いことから、冬に寒くなりやすいのが特徴です。窓や扉をきちんと閉めても、屋外から冷たい風が入ってくるので寒く感じます。気密性が低いと自然に空気が循環するため、息苦しさを感じにくい点ではメリットです。しかし、冬に寒くなるのでは、デメリットがメリットを上回ってしまいます。

1-2.外気温の影響を受けやすい

古い家は、断熱対策がなされていないため、外気温の影響を受けやすくなります。そのため、夏は暑くて冬は寒い家になりがちです。また、家の中でも日当たりがよい部屋と悪い部屋では、室温の差が驚くほど出ることもあります。日当たりが悪い部屋はとても寒くなるので、過ごしにくくなるのがデメリットです。

1-3.断熱材が古いもしくは入っていない

古い家が寒いのは、断熱材が古いもしくは入っていないことも原因の一つです。断熱材によって外気温が遮断されないため、家全体が屋外の寒さの影響を受けて冷えてしまいます。場合によっては、屋外よりも家の中のほうが寒く感じることもあるでしょう。築年数が15年程度でも、新築以来断熱材の入れ替えをしていない場合は、同様のことが起こりがちです。

1-4.気流止めがない

古い家には、壁の中に気流止めがありません。気流止めとは、床下から冷たい空気が壁の中を伝わらないようにするためのものです。気流止めがないと、壁の中を伝わる冷たい空気に冷やされて、部屋が寒くなってしまいます。特に壁の面積が広い部屋では、秋口から春先まで暖房が必要不可欠になることも多いでしょう。

1-5.床から冷気が上がる

古い家で多いのが、床から冷気が上がるケースです。古い家では、床の断熱対策をしていないか、していても断熱材が寿命を迎えていることが多く見られます。そのため、床下から冷気が上がってきて、足元が冷えてしまうのです。特に、フローリングは素足で歩くのが困るほど冷たく感じます。暖房を使用しても、足元がなかなか暖まらないのもデメリットです。

2.家が寒いことによる問題点

家が寒いとどんな問題点があるか、具体的に見ていきましょう。

2-1.体調を崩しやすくなる

家が寒いと、体が寒さに対抗しようとして無理をするため、体調を崩しやすくなるのが問題です。たとえば、以下のような症状が出やすくなります。

  • 風邪やインフルエンザなどの感染症
  • 頭痛
  • 腹痛
  • 腰痛
  • 手足の冷え・むくみ
  • 高血圧
  • 動悸(どうき)

2-2.運動不足になる

家が寒いと、運動不足になるのも問題です。家の中が寒いので、暖房機器の近くから動きたくなくなり、長時間同じ場所で過ごしがちになります。また、トイレに行くのもおっくうになることでしょう。特に、こたつを使用している場合、いったん足を入れると出たくなくなるケースが多く見られます。部屋が寒いと運動不足になるのも、自然なことです。

2-3.ヒートショックが起こりやすい

家が寒いと、ヒートショックが起こりやすくなります。ヒートショックとは、寒暖差が大きな場所を出入りしたときに体が対応できず、血圧が急上昇してしまう現象のことです。特に、寒い浴室やトイレで脱衣したときに起こりやすくなります。ヒートショックが起きると、脳出血や脳こうそく・心臓発作など、命にかかわる病気を発症しやすいのです。ヒートショックを予防するためにも、家の寒さ対策が必要になります。

2-4.ストレスがたまる

寒い家にいると、ストレスがたまりやすいのもいけません。寒いことでストレスを感じると、イライラしたりネガティブな感情に振り回されたりしやすくなります。たとえば、普段なら気にならないことが気になったり許せなくなったりして、家族とケンカすることもあるでしょう。余計なトラブルを予防し、ゆったりとした気持ちで過ごすためにも、家の寒さ対策が重要なのです。

2-5.光熱費が多くかかる

家が寒いと、光熱費が多くかかるのも悩みです。家全体が冷えているので、快適な室温にしても、暖房機器のスイッチをオフにした途端すぐに寒くなってしまいます。そのため、冬は常に暖房機器をつけていることになるので、光熱費が普段の2倍以上になるのも珍しくありません。また、暖房機器をフル稼働させるため、暖房機器の寿命が短くなるのも困ります。

2-6.料理や飲みものがすぐに冷める

料理や飲みものがすぐに冷めてしまうのも、問題です。家が寒いと、熱々の料理であってもすぐに冷めてしまいおいしさが半減してしまいます。温かい料理をテーブルに置くと、数分で冷たくなることでしょう。せっかく温かい料理や飲みもので体を温めようとしても、逆効果になってしまいます。また、温め直しの手間や電気代もかかるのもデメリットです。

3.古い家の寒さ対策で自分でできること

古い家の寒さ対策で、自分でできることを詳しくご紹介します。

3-1.窓にカーテンをかける

窓にカーテンをかけることで、家が冷えるのを防ぐ効果があります。暖色のカーテンなら、視覚的な効果も期待できておすすめです。カーテンは、厚地でしっかりした生地でできたものを選んでください。レースのカーテンと併用すると、さらに効果が高まるだけでなく、天候や時間帯によって使い分けができて便利です。

3-2.すき間テープを使用する

すき間テープを使用して、家のすき間を埋めましょう。古い家は、家のあらゆる場所にすき間があるものです。すき間から屋外の冷たい風が入ってくれば、一気に冷えてしまうことでしょう。しかし、すき間テープを使って埋めることで、冷たい風が入らず暖かい空気が逃げにくくなるため、寒さ対策になります。

3-3.窓ガラスに断熱シートを貼る

窓ガラスに断熱シートを貼るのもよいでしょう。せっかく暖房をつけても窓ガラスからどんどん屋外に熱が逃げてしまえば、うまく暖まりません。しかし、窓ガラスに断熱シートを貼れば、暖まった空気が逃げにくく、さらに、屋外の冷たい空気の影響も受けにくくなります。なお、寒さ対策を徹底するには、部屋にあるすべての窓ガラスに断熱シートを貼ることが基本です。

3-4.カーペットやマットを敷く

床の寒さ対策には、カーペットやマットを敷くのが効果的です。素足で歩いても、冷たさを感じずに済みます。カーペットやマットは、なるべく厚地で、ウールなど繊維に空気を多く含む素材のものを選びましょう。なお、最近は、吸湿発熱素材のものも人気です。吸湿発熱素材は、繊維が湿気を吸収することで発熱する仕組みを利用しているため、肌に触れると自然な暖かさを感じることができます。

4.古い家の寒さ対策ではリフォームがおすすめ

古い家の寒さ対策は、リフォームがおすすめです。具体的にどんなリフォームがあるのか詳しく見ていきましょう。

4-1.屋根や外壁に断熱塗料を塗る

古い家でも、屋根や外壁に断熱塗料を塗ることで冬の寒さをやわらげることができます。より高い効果を希望するなら、屋根と外壁の両方を同時に塗装するのがおすすめです。また、断熱塗料を塗ることによって、外観がよくなるというメリットもあります。なお、断熱塗料にもいくつかの種類があるので、業者とよく相談して決めるといいでしょう。

4-2.屋根・壁・床に断熱材を入れる

古い家の寒さ対策として、屋根・壁・床に断熱材を入れるのも効果的です。それぞれ断熱材を入れることで、冷たい空気で屋内を冷やされずに済みます。シートタイプの断熱材を敷く、断熱効果のあるウレタンフォームを注入する、のいずれかの工事方法から予算や状況に合わせて行うことになるでしょう。ただし、大がかりな工事になりやすく費用がかかるのと、家の構造によっては工事ができないことなどがデメリットです。

4-3.断熱窓に交換する

従来の窓を断熱窓に交換するのもおすすめです。断熱窓に交換することで、外気温の影響を受けにくく暖房の熱が逃げにくくなるため、部屋が暖まりやすくなります。断熱窓に交換するパターンは、以下を参考にしてください。

  • 窓ガラスだけ入れ替える
  • 既存のサッシを樹脂サッシへ交換する
  • 既存の窓に内窓を後付けする
  • 窓全体を交換する

4-4.気密性の高い玄関ドアにする

気密性の高い玄関ドアにリフォームするのもおすすめです。古い家は、玄関の気密性が低いため、冷たい風がすき間から入り込みます。気密性の高い玄関ドアにリフォームすれば、すき間風が入ることもなくなるほか、防犯面でも安心です。

5.古い家の寒さ対策リフォームで活用できる補助金や減税制度

古い家の寒さ対策リフォームをするときは、補助金や減税制度を利用できることがあります。

5-1.高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)

高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)では、以下のような条件を満たすと補助金を受けることができます。平成31年度から、窓だけの断熱対策も対象となり、利用しやすくなっている点に注目です。

  • 補助率:補助対象経費の3分の1以内
  • 補助金上限金額:一軒家120万円・集合住宅15万円まで
  • 補助条件:指定の高性能建材を使用し、一定の省エネ効果(15%以上)が期待できること

詳しくは、一般社団法人環境共創イニシアチブの平成31年度 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)ページをご覧ください。

5-2.次世代省エネ建材支援事業

次世代省エネ建材支援事業により、一定の条件を満たすと古い家の寒さ対策で補助金を受けられます。

  • 補助率:補助対象経費の2分の1以内
  • 補助金上限額:一軒家200万円・集合住宅125万円まで
  • 補助条件:指定の省エネ建材を使用すること(断熱パネル・潜熱蓄熱建材・玄関ドア・窓・ガラス・調湿建材)

より詳しくは、一般社団法人環境共創イニシアチブの平成31年度 次世代省エネ建材支援事業ページをご覧ください。

5-3.地方自治体ごとの補助金制度

地方自治体でも、古い家の寒さ対策リフォームで補助金を受けられることがあります。自治体によって、補助金額の上限や利用条件が異なるのが特徴です。一例として、以下をご覧ください。

なお、住んでいる自治体で補助金を受けられるかどうかは、地方公共団体における住宅リフォームにかかわる支援制度検索サイト(令和元年度版)で調べてみるとよいでしょう。

5-4.各減税制度も活用しよう

古い家の寒さ対策でリフォームした場合、条件が合えば各種減税制度の対象になり税金が安くなります。具体的には、以下を参考にしてください。

  • 省エネ改修における減税(住宅ローン減税):5年型最大25万円・10年型最大400万円
  • 省エネ改修における減税(投資型):最大35万円
  • 省エネ改修をした場合の固定資産税の減額:固定資産税額の3分の1

なお、減税の恩恵を受けるにはいずれも確定申告が必要になるので、忘れずに手続きしましょう。より詳しい内容は、国土交通省の省エネ改修に関する特例措置ページをご覧ください。

6.古い家の寒さ対策でよくある質問

最後に、古い家の寒さ対策でよくある質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.家が寒くても厚着をしてしのげばいいのでは?
A.確かに、厚着をすれば寒さをしのげることでしょう。しかし、着替えや入浴時などに洋服を脱いだ際、ヒートショックを起こす可能性があるので、家の寒さ対策を優先してください。

Q.借家でも断熱リフォームしてよい?
A.貸し主の許可が必要です。勝手に断熱リフォームをすると、契約違反になり退去を求められることがあるので注意してください。

Q.古い家で暖房器具を使うときの注意点は?
A.灯油やガスなどを使用する暖房機器は、きちんと換気をすることが大切です。古い家ですき間がある場合でも、意識して換気をしないと一酸化炭素中毒になる恐れがあるので、十分に注意してください。

Q.断熱リフォームを依頼する業者の選び方は?
A.以下を参考にしてください。

  • 古い家の断熱リフォームで豊富な実績がある
  • 高品質な仕上がりで定評がある
  • 見積もりは無料
  • リーズナブルかつ分かりやすい料金システム
  • 希望の工期に合わせてくれる
  • スタッフの対応が親切で顧客からの評判もよい
  • 保証やアフタフォローが充実している

Q.自治体の補助金でリフォームする際の注意点は?
A.まずは、リフォームする前に補助金の対象となる条件を必ず確認してください。多くの場合、補助金を受けるためにはリフォーム前に申請する必要があります。また、申請する自治体に現在住んでいて、住民税の滞納がないことが条件になることもあるので注意しましょう。

まとめ

今回は、古い家の寒さ対策について詳しく解説しました。古い家は、すき間が多かったり断熱対策が不十分だったりして、冬に寒くなりがちです。まずは、何が原因で冬に寒いのかを突き止め、対策する必要があります。たとえば、窓に断熱シートを貼る、すき間テープですき間を埋める、カーペットやマットを敷くなどを試してみてください。しかし、本格的に寒さ対策をするのなら、信頼できる業者とよく相談してリフォームすることがおすすめです。たとえば、屋根や外壁に断熱塗料を塗る、屋根・壁・床に断熱材を入れる、断熱窓に交換するなどさまざまな方法があります。なお、家の寒さ対策では、国や自治体の補助金や税金の優遇を受けられることがあるので、調べてみるといいでしょう。