防犯カメラの設置方法や選び方を紹介! 業者に依頼するポイントは?
事件が起きたときに決定的な証拠を押さえる防犯カメラは、さまざまな場所に設置されています。「自分でも防犯カメラを設置したいけれど方法が分からない」「どの防犯カメラを選べばいいの?」など、防犯カメラの設置で悩んでいる方は多いでしょう。自分で設置できるものもありますが、たくさんの種類があるからこそ、それぞれの特徴を把握しておかなければなりません。
そこで、本記事では、防犯カメラの設置方法を解説します。
この記事を読むことで、防犯カメラの選び方や設置のポイントなどが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
1.防犯カメラを設置する前に知っておきたいこと
最初に、防犯カメラを設置する前に、知っておきたい基礎知識を習得しておきましょう。
1-1.防犯カメラの種類は全部で4種類
店内・マンション・駐車場などに設置することで防犯力を高める防犯カメラは、主に、屋内用監視カメラ・屋外用監視カメラ・ワイヤレス監視カメラ・ダミーカメラの4種類があります。それぞれの特徴を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- 屋内用監視カメラ:家庭やオフィス向き。周囲の明るさに応じて赤外線LEDが自動点灯する
- 屋外用監視カメラ:玄関・庭先・車庫などの屋外用。防水または防滴構造になっている
- ワイヤレス監視カメラ:配線が困難なところで使用可能。ケーブルを使わずに無線電波が使える
- ダミーカメラ:価格を安く抑えたい方向き。通電が困難な場所で使用でき、撮影機能のないダミー用
最近では、防犯カメラに劣らない商品として、ネットワークカメラが登場しています。ネットワークカメラは、家にいるペットや子どもの様子を見守りたい方におすすめの商品です。
1-2.機能によって費用が異なる
防犯カメラにはさまざまな機能がついています。主な機能といえば、赤外線投光器内蔵・バリフォーカルレンズ・マイク内蔵などです。赤外線投光器内蔵は赤外線投光によって暗闇での撮影ができ、バリフォーカルレンズでは望遠から広角まで撮影の距離や範囲が調節できます。マイク内蔵はマイクを搭載していることにより、映像だけでなく音声も確認可能です。どんな機能がついているか、ブランドや種類などで価格帯は5,000~20,000円と非常に幅広い傾向があります。安くて5,000円以内で購入できるタイプもあるので、気軽に使えるでしょう。
1-3.有線接続かWi-Fiか
防犯カメラの主な設置環境は、有線接続とWi-Fiを使用したワイヤレスタイプのどちらかです。屋外に防犯カメラを設置する場合は、有線接続ではなくWi-Fiを使用したほうがいいでしょう。特に、電源が通っていないところはケーブルを引かなければならないので、その分の費用がかかってしまいます。ただし、電波が悪い山の中に設置する場合は、Wi-Fiがなかなかつながらないケースもあるため、設置場所を考慮しながら決めてください。
1-4.設置場所は周囲を見渡せる高さに
防犯カメラは周囲を監視するためのものなので、全体を見渡せる高さに設置するのが基本です。屋外で設置する場合は、高さのある木や建物などに設置することになります。近くに高い場所がない場合は、防犯カメラを設置するための別途ポールが必要になるでしょう。また、映像ケーブルで電力の供給も行うタイプの防犯カメラは、電源元から長いケーブルを接続しなければなりません。そのため、ケーブルが長いほど事故やトラブルが発生しやすくなるので注意が必要です。
2.防犯カメラの選び方
では、防犯カメラはどのようなポイントに注目して選べばいいのでしょうか。選び方のポイントについて解説します。
2-1.種類・機能・デザインで選ぶ
まずは、どこに何のために設置するのか目的をハッキリさせておきましょう。設置場所を明確にすることで、屋外用か屋内用か、どういう状況に適しているのかベストな種類を選ぶことができます。夜になると周囲が暗くなる場所なら赤外線投光器が内蔵されているタイプ、音声も確認したい場合はマイク内蔵など目的によって機能も選択できるでしょう。さらに、防犯カメラのデザインはボックス型とドーム型の2種類があります。空き巣や不審者対策として設置したい方はボックス型、ショップやオフィス・リビングなど周囲の雰囲気を壊さずに設置したい方はドーム型がおすすめです。
2-2.ブランドで選ぶ
防犯カメラのブランドで選ぶのもポイントの1つです。主なブランドとそれぞれの特徴を以下にまとめましたので、ぜひチェックしてください。主要メーカーは、TOA株式会社・株式会社クマヒラ・パナソニック システムネットワークス株式会社・CBC株式会社の4社です。
- TOA株式会社:RBSSマークを取得している防犯カメラ機器メーカー。音声の伝送技術が特徴的で、1980年代から防犯カメラを製造している
- 株式会社クマヒラ:1898年創業の歴史ある企業。セキュリティ関連のノウハウを活かし、業務用に開発している
- パナソニック システムネットワークス株式会社:個人向け防犯カメラを多数販売しているパナソニックの子会社で、法人向けに業務用監視カメラシステムを提供している
- CBC株式会社:レンズ一体型カメラを販売している。中小規模の監視カメラシステムに特化しており、さまざまなシリーズを展開中
2-3.価格と防犯レベルで選ぶ
予算となる価格と見合わせながら、防犯レベルもチェックしてください。あまり費用をかけず、1台だけ設置したい場合は、広範囲を撮影できるタイプがおすすめです。いたずら防止や見守りなどが目的なら、シンプルな機能でも十分でしょう。ただし、映像はカラーでなくても大丈夫ですが、夜間でも撮影可能か確かめることが大切です。また、ある程度防犯性がほしい方は、カメラが2台以上セットになったものを選ぶといいでしょう。徹底的に防犯したい方は4台以上のカメラが付属し、さらに機能性に優れたものがおすすめです。高機能になるほど価格が数万円になるので、予算を比べながら検討してください。
3.防犯カメラの設置方法~DIYの場合
ここでは、防犯カメラを自分で設置する方法とポイントを解説します。
3-1.安価なものならDIYでも設置可能
ホームセンター等で購入できる、比較的安い簡易的な防犯カメラであれば設置も簡単なのでDIYでもできるでしょう。たとえば、アルコムの防犯カメラセットは、ケーブルも含まれているため、家のテレビにつなぐだけで防犯カメラとして役立ちます。ただし、多機能で高価なものほど接続が難しく、慎重に工事しなければなりません。また、設置場所によっては業者に依頼したほうが安全なケースもあります。
3-2.設置に必要なものを準備しよう
自分で防犯カメラを設置する場合は、以下の道具を準備する必要があります。
- 防犯カメラ
- 屋外配線保護用PF管
- PF管固定用サドル
- 結線部分保護用ジョイントボックス
- PF管ジョイントボックス接続用ロックナット
- モール(7.5mm以上)
- 防水パテ
- 電動ドライバー
設置する防犯カメラの種類や設置場所よっては、専用の道具が必要になることもあるでしょう。DIYを行う前に、必要なものを自分で準備できるか確認が必要です。
3-3.DIYで設置する手順
具体的な設置の手順は、防犯カメラの種類などで異なりますが、大まかな流れは以下のとおりです。
- 防犯カメラを設置する前に、レコーダーやモニターと接続し映像が映るか確認する
- 屋外配線保護用のPF管にケーブルをとおした状態で固定する
- 専用の工具を使って防犯カメラを固定する
- 固定した後にカメラの角度と、配線終了後にピントの調整を行う
- 水でぬれないように、結線をジョイントボックス内で行う
- 屋内へ引き込んだ後、モールで配線を保護する
- ケーブルとレコーダー、レコーダーとモニターを接続する
- モニターにカメラの映像が映ることを確認する
- 屋内へ引き込んだ配線の引き込み口を防水パテで埋めて完了
4.防犯カメラの設置方法~プロに頼む場合
プロに防犯カメラの設置を依頼する方法とポイントを解説します。
4-1.スピーディーかつ適切に設置できる
業者に依頼する大きなメリットは、スピーディーかつ適切な方法で設置できることです。防犯カメラの種類によっては自分で設置できるものもありますが、必ずしも正しく設置できるとは限りません。配線や接続を間違えてしまうと、モニターにカメラ映像が映らなかったり、防犯カメラが壊れて使えなくなったりする可能性があります。失敗せずに正しく設置したい方は、自分で無理をせずに専門の業者に依頼したほうがいいでしょう。
4-2.設置工事の費用は1台あたり約40,000円~、工事期間は半日~1日
防犯カメラの設置工事にかかる費用は、1台あたり約40,000円~が目安です。最安値の金額になるため、設置場所や台数などによっては10万円かかる可能性もあります。特に、山の中や高所といった設置が困難な場所は費用が高くなるでしょう。また、工事期間は半日~1日で済むケースがほとんどですが、ケーブルをつなぐ場合は1日以上かかることもあります。
4-3.業者選びのポイント
どの業者に依頼すべきか分からなくなったときは、以下のポイントに注目してください。
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 防犯カメラの設置工事に長(た)けているか
- 見積書の内容が細かく記載されているか
- 無料見積もりや無料相談を行っているか
- どのような質問にも分かりやすく丁寧に答えてくれるか
- 防犯カメラについて詳しい知識を持っているか
- アフターサービスが充実しているか
複数の業者を比較することで、優良業者と悪徳業者が見極めやすくなります。
5.防犯カメラに関してよくある質問
防犯カメラに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.防犯カメラを設置するメリットは?
A.たくさんあります。たとえば、玄関に防犯カメラを設置すると、空き巣の被害を防ぐことができるでしょう。犯罪者は見られることを嫌うため、玄関に防犯・監視カメラが設置されている家はねらいません。無防備になりがちな窓にも設置すると、よりセキュリティ面が強化します。一戸建て住宅やマンションの低階層は、窓から入られることがほとんどです。そのため、玄関ではなく窓に設置したほうが防犯効果がアップします。
Q.防犯カメラを選ぶ際の注意点は?
A.防犯カメラが撮影する範囲をしっかりと確認することです。種類によって撮影範囲が異なるため、把握せずに設置してしまうと不審者の顔がぼやけたり、車のナンバーが特定できなかったりします。それでは防犯カメラを設置した意味がありません。基本的に、屋内は近距離用、屋外は長距離用のタイプが最適です。
Q.LAN配線が必要な場合は工事を依頼すべき?
A.プロの業者に依頼したほうがいいでしょう。LAN配線は素人ではとても難しい作業です。カメラの設置位置が著しく高い場所や設置面がコンクリートになっている場合は、LAN配線が必要となります。ほかにも、LAN配線が部屋をまたぐケースや、天井裏・システム床などに配線したい場合もプロの業者に依頼すべきです。
Q.設置費用を安く抑えるポイントは?
A.防犯カメラと設置工事をセットで行ってくれる業者を選ぶことです。別売りよりもセットで購入し依頼したほうが安く抑えることができます。業者に依頼する前に、セットで販売しているか確認してください。また、用途に合わせた防犯カメラを選ぶことも、費用を抑えるポイントです。
Q.配線工事の種類は?
A.分電盤から配線を引く方法と、既存のコンセントから配線を行う2つの方法があります。分電盤から引く場合は数万円の工事費がかかりますが、既存のコンセントからなら数千~数万円程度でできるでしょう。配線方法は設置場所・距離・位置などによって大きく異なるため、業者に相談してください。
まとめ
防犯カメラは設置場所・設置方法・種類・機能・デザインなど、さまざまな点を考慮して選ぶ必要があります。まずは、どこで何のために設置したいのか目的を明確にすることが大切です。用途がハッキリすれば、それに合った種類を選ぶことができるでしょう。また、種類によっては自分で設置工事をすることも可能ですが、不安な方や慣れていない方は業者に依頼することをお勧めします。