外壁洗浄の頻度はどのくらいが理想? 方法とポイントなどを解説!

外壁の汚れが気になり始めると、そろそろ洗浄したほうがいいのかと悩むものです。そのまま放置しておくわけにもいきませんが、洗浄方法や頻度を誤ると外壁が傷ついてしまう恐れがあるので注意しなければなりません。また、汚れ具合によっては、専門業者に依頼したほうがいいケースもあります。

そこで本記事では、外壁洗浄の目的や具体的な方法・ポイントなどについて解説しましょう。

  1. 外壁洗浄の目的は?
  2. 外壁洗浄の適切な頻度は?
  3. 外壁洗浄を自分で行う方法とポイント
  4. 業者による外壁洗浄の費用相場
  5. 外壁の洗浄に関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁洗浄の方法と頻度などが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.外壁洗浄の目的は?

最初に、なぜ外壁洗浄が必要なのか、その目的をチェックしておきましょう。

1-1.外壁はさまざまな汚れがつきやすい

雨水や台風などの影響を直接受ける外壁には、さまざまな汚れが付着します。その大半は、都市型汚れと呼ばれる種類です。都市型汚れとは、窓ガラスを固定するために使われるシーリング材から溶け出した油が雨水で拡散され、外壁に付着し、その上にチリやホコリなどがついて発生する汚れを指しています。油性の汚れなので、雨水では簡単に落とすことができません。特に、窓・排気口・開口部の周囲にある黒ずみは、この都市型汚れが関係しているでしょう。

1-2.雨だれの汚れやコケも生える

従来の外壁よりも技術が向上しているので汚れにくくなりましたが、完全に汚れがなくなるわけではありません。直接、雨水が当たる場所なので、雨だれによる汚れが目立つでしょう。また、雨だれなどで外壁が水分を含むと、コケ・藻(も)・カビも当然発生します。1箇所だけならあまり目立ちませんが、全体的に発生すれば悪い印象を持たれてしまうのです。外壁は常に目に晒される場所なので、見た目が悪くなると近所付き合いにも支障をきたしかねません。

1-3.キレイで丈夫な建物にするためには外壁洗浄が必要

外壁洗浄は、付着したばかりの汚れを落とすことができる方法です。ついたばかりの汚れは、簡単に落とせるので洗浄だけで済みます。見た目がキレイになるだけでなく、未然に雨漏りを防ぐことができるのです。外壁についた汚れは、いずれ頑固な汚れとなり、さまざまな汚れや劣化を引き起こす原因となります。

1-4.放置する分だけ落としにくくなる

「少ししか汚れていないから大丈夫」と思うのは大間違いです。汚れを放置する分だけ、落としにくくなってしまいます。早めに洗浄をすれば簡単に落とせた汚れでも、放置する期間が長くなると頑固な汚れとなり、自分たちでは落とせなくなってしまうのです。そうなれば、後は専門業者に依頼するしかありません。余計にお金がかかってしまうため、汚れに気づいたときに洗浄するように心がけましょう。

2.外壁洗浄の適切な頻度は?

キレイな外見を保ち続けるために適切な頻度があります。どういうタイミングで洗浄すればいいのか、一緒にチェックしましょう。

2-1.頻度の目安は年に1~2回

外壁戦場の目安は、年に1~2回程度が理想です。外壁を掃除するタイミングは素人では判断できませんが、年に1回ぐらいは大掃除でキレイにする機会があるでしょう。1年中付着した汚れの中には頑固な汚れも混じっているので大変な作業になるかもしれません。できるだけ楽に終わらせたい方は、年に2回の洗浄を目安にすると良いでしょう。年に2回行えば、頑固な汚れを未然に防ぐことができるはずです。

2-2.外壁洗浄を行うべき症状をチェック!

ほかにも、常日頃から外壁の状態をチェックすることが大切です。定期的にチェックしておけば、どの部分が汚れやすいのか、汚れが付着しているのかすぐに発見できるでしょう。外壁の様子を見るときにぜひ注意して見てほしいのが以下のポイントです。1つでも当てはまるところがあれば、外壁洗浄を行ったほうがいいでしょう。

  • 見た目が良くない
  • 雨漏りを起こす恐れがある
  • 建物内部が劣化している
  • 塗膜や外壁が劣化している
  • 部分的に黒ずみやコケがある

2-3.塗り替えのタイミング

外壁洗浄のタイミングは、塗り替え時期とも言えます。外壁に使用している塗料は、種類別に耐用年数が決まっているものです。たとえば、ウレタン塗料は約6~8年、シリコン塗料は約8~10年、フッ素塗料と無機塗料は約15年となります。塗料から塗り替えのタイミングを決めて、外壁洗浄を行いましょう。塗り替えの手順には、塗り直しをする前に外壁の表面に付着している汚れを落とさなければなりません。その際に、専用機器を使用した外壁洗浄を行います。

3.外壁洗浄を自分で行う方法とポイント

外壁洗浄は自分で行うことができるのでしょうか。必要なものを用意すれば自分でもできますが、方法とポイントがあります。それでは一緒にチェックしていきましょう。

3-1.事前に汚れ具合と範囲を確認する

外壁洗浄は水洗いが基本となりますが、自分で落とすことができる汚れは土ぼこりなどの水性汚れです。油性汚れは、自分ではなかなかキレイに落ちないでしょう。そのため、事前に汚れ具合と範囲を確認することが大切です。どのような汚れがどこについているのか、汚れが発生している範囲はどこからどこまでか、しっかりと状態をチェックしてください。そして、自分で落とせる汚れが判断が必要です。あわせて、使用している外壁塗料も分かれば確認しておきましょう。

3-2.準備するもの

水と洗剤があれば外壁洗浄ができますが、それだけでは不十分です。外壁洗浄用の道具を上手に活用することで、落ちにくい汚れを落とすことができるでしょう。用意すると便利なアイテムは以下の通りです。

  • 高圧洗浄機
  • 高所用モップ
  • 外壁洗浄剤
  • コケ落とし剤
  • ゴム手袋・マスクなどの保護服
  • ブラシ

上記の中でも、特に便利なアイテムと言えるのが高圧洗浄機です。高圧洗浄機は高圧力で水を吹きつけ、汚れを剝がし取ることができます。手軽に購入できるタイプから本格的な種類まで多種多様です。また、簡単に使うことができる高所用モップも準備しておきましょう。外壁洗浄剤やコケ落とし剤などは、ホームセンターなどで手に入ります。

3-3.ホースを使ったDIY洗浄方法

ホースが使える状態なら、外壁全体にホースで水をかけてください。ホースの先をつまめば、圧力をかけることができるので、高圧洗浄機の代わりになるでしょう。高圧洗浄機があれば、ホースではなく、機械の力で落とします。全体的に水で汚れを落とした後は、以下の手順で進めましょう。

  1. ブラシを使って、汚れを水で落とす
  2. 水洗いでキレイにならない場合は洗浄剤を使う
  3. 2階など手が届きにくい場所は、高所用モップを使う
  4. 最後にもう1度キレイな水で洗い流して完了

高圧洗浄機を使用しなくても、簡単に汚れを落とすことができるでしょう。ただし、頑固な汚れとなれば、ホースではなかなか落ちません。そのときは洗浄液と高圧洗浄機を使ってキレイにすることをおすすめします。

3-4.外壁に傷をつけてしまう恐れがある

ゴシゴシと強めにこすったほうが汚れが落ちやすくなると考えがちですが、それでは逆に外壁を傷つけてしまうことがあります。ブラシを使って汚れを水で落とす際は、外壁の素材に大きな影響を与えようとせず、やさしく丁寧に行ってください。また、高圧洗浄機を使用する際は、圧を高くしすぎないようにしましょう。高圧洗浄機の圧を高くしてしまうと、サイディングの継ぎ目やモルタルのクラックから水が浸入してしまいます。

4.業者による外壁洗浄の費用相場

では、業者に外壁洗浄を依頼するといくらかかるのでしょうか。

4-1.DIYできない場合は無理をしない

自分で行うDIYでは不安、汚れが頑固でなかなか落ちないという場合は、無理をせずに専門業者に依頼してください。費用節約のために何が何でも自分で落としてみせると意気込む方がいますが、それでは逆に外壁を傷つけてしまいます。また、汚れが広範囲に広がったり、コケで緑に染まったりしている場合も同じです。自分で対処しきれない汚れは、素直に業者に依頼するのが1番でしょう。

4-2.プロによる洗浄方法でキレイに落とせる

プロに依頼する大きなメリットは、素人ではなかなか落とせない頑固な汚れが落ちることです。プロの外壁洗浄は、どのような汚れがついているのかきちんと調査し、最適な方法で落とします。また、特別な洗浄液を使うこともあるため、頑固な汚れでも徹底的にキレイに落とすことができるのです。時間と手間をかけずにキレイにできるのが、プロの大きなメリットと言えるでしょう。

4-3.1日で終わることがほとんど、費用は㎡あたり200~300円

プロによる外壁洗浄はスピーディーさが売りでもあるため、1日で終わることがほとんどです。ただし、これはあくまで一般家屋のケースに限ります。汚れがひどかったり、広範囲に渡ったりする場合は、1日以上かかる可能性が出てくるでしょう。また、費用は1㎡あたり約200~300円です。業者や使用する液剤・外壁の状態・範囲などで異なるため、事前に見積書で確認してください。

4-4.早めの依頼が節約になる

できるだけ費用を節約したい方は、早めに外壁洗浄を依頼しましょう。前述したように、時間が経過するほど頑固な汚れとなり、時間だけでなくお金もかかってしまいます。下地まで悪影響を受けている場合、修繕費用もそれなりにかかってしまうのです。なるべく、早めに外壁洗浄を依頼したほうが、ひどくなる前にカバーできます。

5.外壁の洗浄に関してよくある質問

外壁の洗浄に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.汚れやすい外壁の特徴は?
A.北側の外壁が最も汚れやすい傾向があります。北側は日当たりが悪く、湿気がたまりやすい場所だからです。カビやコケなどが比較的繁殖しやすい環境となっているため、特に注意してチェックしてみてください。また、隣家の塀や壁がすぐ近くにある壁も、同じような傾向が見られます。ほかにも、サッシの溝にたまるホコリやカビが原因になることもあるため、定期的な掃除を心がけましょう。

Q.どんなブラシを使えばいいの?
A.ブラシはできるだけやわらかいものを使用してください。頑固な汚れを落とすために、硬めのブラシを選ぶ方がいますが、それではこするたびに外壁を傷つけてしまう恐れがあります。ブラシで強くこすった結果、塗膜が剝がれてしまったという事例も起きているのです。洗車用などのやわらかいブラシをおすすめします。

Q.自分でできる日常のメンテナンスは?
A.ヒビ割れを見つけるたびに業者を呼んでチェックしてもらうのは面倒で費用もかかるため、どのくらいの汚れや症状が起きているのか見極めることが大切です。たとえば、ヒビ割れを見つけた場合は、幅が0.3mm以下かチェックしてください。0.3mm以下の場合なら、自分で補修できる範囲です。また、汚れが部分的についている場合も、自分で対処できるでしょう。

Q.コケや藻を落とすためにクレンザーを使ってもいいの?
A.基本的に、クレンザーなどの研磨剤が入っている洗剤は使わないようにしてください。クレンザーのほうが落ちやすいイメージがあるかもしれませんが、外壁の素材も一緒に削ってしまう恐れがあります。外壁の表面がさらに劣化してしまうため、絶対に使ってはいけません。

Q.バイオ洗浄とは?
A.バイオの技術により、専門の植物性洗浄剤を使用して外壁洗浄を行う方法です。頑固なカビやコケを落とすことができると言われており、汚れの原因をバクテリアで分解します。キレイな外壁を保つことができる効果があるため、業者に尋ねてみてはいかがでしょうか。

まとめ

経年劣化で1番分かりやすいのは、外壁の汚れです。汚れを放置していると見た目が悪くなり、塗膜や外壁の劣化をどんどん進行させてしまいます。その結果、最初は洗浄だけで済むはずだった汚れでも、部分的な修繕や塗装が必要になり、費用がかさばることもあるのです。できるだけ費用を抑えたい方は、なるべく早めに外壁をキレイに洗浄しましょう。自分でできる洗浄を定期的に行うほか、業者による戦場を1年に1回は心がけたほうが寿命を延ばすことができます。メンテナンス頻度と同じく、外壁の表面もキレイにしてください。