フローリングのワックスは傷防止になる? メリットや手順を徹底解説

フローリングの美観を維持するためには、ワックスの塗布が必要です。ワックスがけをすると、傷防止以外にもさまざまなメリットがあります。ワックスがけをする頻度や時期などを覚えておき、お掃除に生かしましょう。

  1. フローリングにワックスがけをするメリット
  2. ワックスを塗ってはいけないフローリングとは?
  3. フローリングのワックスがけに必要な道具
  4. フローリングにワックスがけをする前の準備
  5. フローリングにワックスがけをする方法
  6. フローリングのワックスがけでよくある質問

フローリングの中には、ワックスがけが適さないものもあります。注意点なども併せて覚えておきましょう。

1.フローリングにワックスがけをするメリット

フローリングにワックスがけをすることで得られるメリットを考えていきましょう。

1-1.傷防止

フローリングは、擦り傷や引っかき傷などが生じやすいものです。摩耗による傷も起こります。ワックスがけをしていれば、フローリングの表面に膜ができるため、傷防止に役立つでしょう。

1-2.光沢が生まれる

ワックスがけをすることにより、フローリングの表面にある凹凸が埋められます。そのため、表面が滑らかになり、光沢が生まれるのです。床面が輝くだけで、部屋全体が明るい雰囲気になります。

1-3.掃除がしやすくなる

ワックスがけをした後のフローリングは、汚れが床材に定着しにくくなります。表面の凹凸もワックスで埋まるため、掃除がしやすくなるのがメリットです。

2.ワックスを塗ってはいけないフローリングとは?

フローリングの中には、ワックスを塗ることができない床材もあります。どのような種類の床材なのでしょうか?

2-1.無塗装の無垢材

無垢材は、無塗装のものはワックスを塗らないほうがいいでしょう。とはいえ、無垢材は、オイル仕上げ・蜜蝋などのナチュラルワックス仕上げが施されている場合がほとんどで、ワックスの再塗装が可能です。ただし、無垢材は油分が付着して残ると汚れや黒ずみなどになってしまうため、無垢材が乾いて白っぽくなってきたら、ワックスの再塗装を検討しましょう。施工時に使用したワックスを確認し、同じものを使うことがポイントです。再塗装の頻度は、2〜5年に1回が目安となっています。無垢材の状態により、塗り直す頻度が異なるので注意してください。

2-2.UVコートが施された床材

フローリングの床材にUVコートが施されている場合、ワックスが密着しないため、塗布後にはがれが起きてしまいます。通常ワックスがけはDIYでも可能です。しかし、UVコートが施された床材の場合は、必ず職人に施工してもらうようにしましょう。

3.フローリングのワックスがけに必要な道具

ワックスがけを行う際に用意するものをご紹介します。

3-1.掃除機・雑巾

ワックスがけの前に、フローリングのゴミや汚れを掃除します。掃除機や雑巾を用意してください。雑巾は、繊維が残らないマイクロファイバークロスがいいでしょう。頑固にへばりついた汚れには、ヘラなどがあると便利です。ヘラを汚れにあて、すき間に差し込むようにすると取ることができます。

3-2.マスキングテープ

マスキングテープは、ワックスが余計な部分につかないよう、保護する役割があります。壁面や家具などに貼りつけて使いましょう。使用場所に応じ、太さを変えるなどしてください。

3-3.フローリングワイパー

フローリングシートやフローリングワックススプレーなどを使って、簡単なワックスがけを行う場合は、フローリングワイパーを活用すると便利です。

3-4.床材に適したワックス

ワックスは、床材によって適合するものが異なります。材質を確かめてから購入しましょう。無垢材やウレタン系を使用していないフローリングには、AUROが適しています。ワックスには、水性、樹脂系、シリコン・ウレタン系の3種類があり、それぞれ施工時に施したものと同じ種類を使いましょう。ワックスは液状タイプ以外に、スプレーやシートタイプなどがあるため、使いやすさを重視して選んでください。

3-5.補修剤

フローリングの傷やへこみなどが気になる場合は、補修剤を用意しておきましょう。補修剤は、床材の色味に合うものを選んでください。

4.フローリングにワックスがけをする前の準備

フローリングにワックスがけをする際の手順をご紹介します。

4-1.障害となるものを移動する

ワックスがけをスムーズに行うためには、障害となるものを移動する必要があります。動かすことができる家具やものは、別室へ移動しておきましょう。大型家具などは無理に動かす必要はありません。

4-2.床全体の掃除をする

フローリングのワックスがけを行う前は、入念に掃除を行ってください。ホコリや汚れが残った状態だと、ワックスでコーティングされ、見栄えが悪くなってしまうからです。掃除機や雑巾を使い、しっかり汚れを取り除いてください。掃除機かけ・水拭き・から拭きの順で進めていく方法がおすすめです。

4-3.既存のワックスがある場合は取り除く

既存のワックスがある場合、剝離剤を使って取り除いてください。ワックスを取り除いたら、水拭きを行い、床材がしっかり乾いてから次の作業へ進みましょう。ただし、天然ワックスをの塗り直しは、剝離をする必要はありません。

4-4.養生する

マスキングテープを使い、ワックスが付着しては困る場所を覆っていきましょう。養生をしっかり行っておけば、ワックスが誤って付着しても、はがすだけで済みます。

5.フローリングにワックスがけをする方法

ワックスがけの進め方やポイントをご紹介します。

5-1.フロア全体にワックスを塗る

ワックスがけは、壁際から始め、入り口までゆっくり進めるようにしましょう。塗る速度を一定にし、ワックスを均一に塗るのがポイントです。ワックスを塗っている間は、換気をしっかり行ってください。

5-2.2度塗りする方法がおすすめ

ワックスは、2度塗りしたほうが美しく仕上がり、耐久性も増します。1回目のワックスがけを終えたら、30分程度時間を置いて乾かしましょう。気温が低い日や湿度が高い日は、放置時間を長めに取ってください。

5-3.3か月に1回はワックスの塗り直しをしよう

ワックスを塗った後は、徐々に色あせや劣化が起こります。美観を維持するためには、3か月に1回のメンテナンスを実施することが大切です。傷やシミなどを点検するとともに、ワックスのはがれなどもチェックしてください。劣化が起きているようなら、全体にワックスがけをし直すか、部分的な補修を行いましょう。

6.フローリングのワックスがけでよくある質問

フローリングのワックスがけに関する質問を集めました。

Q.クッションフロアの場合でも、ワックスがけは必要なのか?
A.ワックスがけをしたほうが、ツヤが出て見栄えがよくなり、汚れ防止にも役立ちます。ただし、クッションフロアの場合、使用できるのは樹脂ワックスだけです。ワックスを購入する際は、「樹脂」と表記があるものを選んでください。

Q.賃貸の場合、自分でワックスがけをしても原状回復を求められないのか?
A.特殊なもの以外は、ワックスがけをしても原状回復を求められる心配はないでしょう。不安を感じるようなら、ワックスがけを行う前に、管理会社や貸し主に相談してみてください。

Q.補修剤はどこで購入すればいいのか?
A.100均一やホームセンターで購入できます。アマゾンなどの通販を利用する方法もおすすめです。可能であれば、自分の目で色味や使いやすさなどを確認して購入したほうがいいでしょう。

Q.フローリングワックススプレーは詰め替えて使っても問題ないのか?
A.詰め替え用として販売されているものであれば、問題なく使うことができます。ノズルを交換するだけなので、簡単にワックスがけができて便利です。

Q.ワックスの選び方が分からない場合はどうすべきか?
A.気になるワックスをいくつかピックアップし、口コミなどを調べてみましょう。扱いやすさ・乾燥時間・仕上がりなど、さまざまな情報を得ることができます。床材との相性などを知ることができ、ワックス選びに役立つでしょう。

Q.床暖房を施してあるフローリングにもワックスはできるのか?
A.はい、できます。ただし、ワックスがけをする前は、床暖房の電源をきり、床の温度が下がった状態で行ってください。また、床暖房の使用を再開する場合は、ワックスがきちんと乾いていることを確認しましょう。

まとめ

フローリングのワックスがけは、傷や汚れ防止に役立ちます。美観を取り戻すのにも最適です。ワックスをした後は床材の凹凸がなくなり、掃除がしやすくなるのもメリットでしょう。3か月に1回はメンテナンスをするのが理想です。ワックスがけを実践して、明るく快適な部屋を作りましょう。