リフォーム中の仮住まいどうする? 費用・ペット・手続きの悩み解決!
家のリフォームを計画中の人が「お悩み」として1番に挙げることといえば、「仮住まい探し」でしょう。というのも、リフォーム期間の長さや家族構成により最適な場所が異なる・費用がかかる・希望どおりの物件が見つからない……など、問題がたくさんあるからです。そこで、仮住まいをお探しの方に向け、仮住まいの上手な選び方、よくある疑問や解決方法などをご紹介します。
この記事を読んでいただければ、仮住まいに関するお悩みや疑問が解決できるでしょう。ぜひ最適な仮住まいを見つけるためにもお役立てください。
1.リフォーム中の仮住まい〜これが困る!〜
「どのようなリフォームのときに仮住まいを探さなければならないのか」や、具体的な「困りごと」などをご紹介しましょう。
1-1.リフォームで仮住まいが必要な場合
「仮住まい先が必要なリフォーム」には、主に以下のケースが当てはまります。
- 築年数が古い家を全体的にリフォーム(約1か月〜半年)
- 配管・内装を伴うトイレやお風呂などのリフォーム(約4〜6日)
- 浴槽全体のリフォーム(約5〜7日)
- 大規模なキッチンのリフォーム(約1〜2週間)
仮住まいが必要になるのは、長期間の大規模リフォームだけではありません。トイレ・お風呂・キッチンなど水回りが使用できなくなると生活に支障をきたします。短期間でも仮住まいが必要になるでしょう。
1-2.リフォーム中の仮住まい探しで困ること
リフォーム中の仮住まい探しで、「本当に困った!」という声が多いのは以下のようなことです。
- 家族全員が一緒に「短期間だけ住める場所」を探すのが難しい
- 生活スタイル(通学・通勤など)を変えずに済む最適な物件がない
- どうやって探せばいいのかわからない
- リフォーム中、家具や荷物を別の場所にをどかさなければならない
- ペット可物件が見つからない
- 予算がないので仮住まいの費用にお金をかけられない
- 仮住まいをするために片付けたり荷物を運んだりする人手がない
仮住まいが必要な期間・家族の人数・荷物の量になどよっても、悩みの「深刻度」は異なります。
2.リフォーム中の仮住まい〜種類と選び方〜
リフォーム中の仮住まいはどのように選べばいいのでしょうか。仮住まいの期間によっても異なりますが、代表的な場所や選び方の目安・ポイントなどをご紹介します。
2-1.仮住まいにはどんなところがあるのか?
仮住まい先として選ばれるのは、以下のような場所です。
2-1-1.ホテル
ホテルは、さまざまな種類の部屋があるので短期間の仮住まい先に最適でしょう。数日間の水回りリフォームで、その間はトイレ・お風呂・洗面所が使えないという時に便利です。着替えや身の回りのものだけ持っていけばいいので移動も気軽にできます。家具・バス・トイレ完備で、掃除やベッドメイキングをする必要もなく、食事はホテル内のレストランで済ませられるのもメリットです。ただし、以下のようなデメリットもあります。
- 宿泊代が高い
- ファミリーで一部屋に宿泊できるホテルが少ない
- 希望どおりの日程に宿泊できるとは限らない
- 夏休みやゴールデンウィークなどは予約が取りづらい
- ペットと一緒に泊まれないホテルが多い
- 家財道具の保管ができない
2-1-2.ウィークリー・マンスリーマンション
ウィークリーマンションは1週間単位で、マンスリーマンションは1か月単位で借りられる賃貸住宅です。中には数か月単位、1日単位で借りられる物件もあります。敷金・礼金が不要で、自分が利用したい期間だけ借りられるのです。生活に必要な家具や家電もそろっているので便利でしょう。ただし、以下のデメリットがあるのも覚えておいてください。
- 家財道具を保管するほどの広さがない
- ファミリーが一緒に暮らせる大きな部屋が少ない
- ペット可の部屋が少ない
- 長期滞在になると費用がかかる
2-1-3.賃貸物件
リフォームが長期に亘る場合、一般的な賃貸物件を借りる手段もあります。ホテルやマンスリーマンションと違って、広さやペット可など自分たちの希望に添った物件を探せるのが魅力でしょう。ただし、以下のデメリットがあります。
- 初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)が高額になる
- 賃貸物件は基本的に2年契約なので半年〜1年契約は断られることが多い
また、UR賃貸住宅(旧公団住宅)は、礼金・仲介手数料が不要なので一般的な賃貸物件より安く借りられます。短期(3か月以上〜)も可能で、単身〜家族向けまで種類も豊富です。ただし、入居は先着順なので希望どおりの時期にタイミングよく借りられない、ペット不可の場合が多いことがデメリットでしょう。
2-2.仮住まいを選ぶときの目安とは
仮住まいを選ぶ目安は、「期間」「家族構成」の2つになります。というのも、この2つによって、選択するべき仮住まいの種類が異なるからです。まずは、リフォーム業者に「どれくらいの施工期間がかかるのか」早めに確認してください。それによって、短期滞在型の住まいか長期滞在型の住まいかが決まります。天候が影響する工事を含むリフォームの場合、悪天候で工期が延びることもあるため、仮住まいの期間は長めに考えておきましょう。
そして、家族構成によっても「最適な仮住まい」は異なることを覚えておいてください。単身者や夫婦2人などの場合、選択肢は豊富でしょう。けれども、家族の人数が多い、子ども・高齢者・ペットがいる場合は、選択肢が少なくなるので早めに仮住まい探しを始めてください。
2-3.仮住まいを選ぶときの外せないポイント
仮住まいを選ぶときの「外せないポイント」をご紹介します。
2-3-1.予算を決める
仮住まい探しを始める前に、まず予算を決めましょう。というのも、仮住まいにかかる費用は、「部屋代」だけではないからです。家財道具を移動する費用や、仮住まいに収まらない場合は、家財道具をレンタルルームに預ける費用、駐車場代などが必要になることもあります。さまざまな要素を考えて必要な予算を組んでください。
2-3-2.子どもの学区の確認
小中学校に通う子どもがいる場合、仮住まいが学区外になると手続きが必要になります。「どのような手続きが必要なのか」は、地域によって異なるので事前に担任教師などに確認しておきましょう。
2-3-3.駐車場探し
仮住まい先やその周辺に駐車場があるかどうかも確認しましょう。車通勤をしている人にとっては「駐車場あり」は必要な条件です。週末しか車に乗らない場合は、多少離れた場所でも料金が安い駐車場を探すという方法もあります。
2-3-4.ペットをどうするか
ペットがいる場合は、ペット可の仮住まいを探すことになります。けれども、なかなか「短期間でペット可」の物件数は少ないのが現状です。リフォームを考えた段階で早めに探しておきましょう。どうしても物件が見つからない場合は、以下のような手段があります。
- かかりつけの動物病院に預ける(ペットホテルを経営している場合)
- ペットを飼った経験のある知人や友人、親戚などに預ける
- 信頼できるペットホテルに預ける(24時間スタッフ常駐など)
ただし、長期に亘って預けることはペットのストレスになります。できるだけ、負担のかからない方法を選んでください。
3.リフォーム中の仮住まい〜これが知りたい!〜
仮住まい探しで「これはどうすればいいの?」という疑問・仮住まいの契約の流れ・注意点などをご紹介します。
3-1.これはどうしたらいいの?
よくある疑問をまとめました。
3-1-1.郵便物
長期仮住まいになると心配なのが「郵便物」です。郵便物はお近くの郵便局に「転居届」を提出すれば、1年間仮住まいの住所に転送してくれます。また、インターネットからも手続きは可能です。詳しくは、こちらをごらんください。
3-1-2.家財道具の保管先は?
家財道具の移動が必要な場合、保管先として便利なのがトランクルームです。また、引越し会社でも仮住まいに入りきれない荷物の一時預かりサービスを行っています。「リフォームした家では新しい家具を使いたい」という場合は、思いきって不用品回収業者に古い家具や家電の処分を依頼するのもおすすめです。
3-1-3.住民票の移動は?
リフォーム中、仮住まいに長期滞在する場合、住民票を移動する必要はありません。ただし、子どもが転校する・仮住まいの期間が1年以上になるなどの場合は住民票を移動するケースもあります。仮住まいが長期になる場合は、お住まいの自治体に確認したほうがいいでしょう。
3-1-4.仮住まいへの引越しは?
仮住まいへ引越しするときは、引越し業者の手配も忘れないようにしてください。特に、業者の繁忙期に当たる3月・4月・ゴールデンウィーク・連休・土日などは予約が取りづらくなります。繁忙期に引越しする場合は、早めに手配してください。
3-2.仮住まいの契約の流れ
仮住まいの種類や業者によって契約方法は異なります。大まかな流れは以下を参考にしてください。
- ホテル:希望に合う部屋が見つかったら、電話やインターネットのフォームで申し込み・予約をする。ホテルによっては、前払いやクレジットカードの提出が必要になるので事前に確認
- ウィークリー&マンスリーマンション: 電話やインターネットのフォームで申し込み、定期建物賃貸借契約書など必要な書類のやりとり後、料金の支払いをして契約。鍵が業者から送られてくる(店舗で受け取りの業者もあり)
- 賃貸物件:不動産会社や管理会社などと賃貸契約後、鍵をもらい引越しをする
- UR賃貸住宅の場合は、URが定めた条件に当てはまれば申し込みが可能になる。必要書類をやりとりした後に敷金・日割り家賃・日割り共益費を支払い、契約後に鍵をもらう
3-3.注意点
リフォーム終了後は、仮住まいから元の家に戻らなければなりません。そのため、リフォームの完成・引き渡し日は必ず確認してください。それに伴い、早めに引越しの準備や引越し業者の手配などをする必要があります。また、仮住まいに引越すときは、戻ることも考えてできるだけ荷物は少なめにするのがおすすめです。
4.リフォーム中の仮住まい〜よくある質問〜
リフォーム中の仮住まいに関して、よくある質問をご紹介しましょう。
Q.リフォーム中、1か月の仮住まいが必要になりました。大切な美術品や骨とう品などをどこかに預けたいのですが。
A.絵画・骨とう品・掛け軸・びょうぶなどの美術品を専門に預かるトランクルームがあります。ただし、保管料は高価です。もっとリーズナブルに預けたい場合は、一般的な「室内タイプ」のトランクルームもおすすめでしょう。空調・防犯設備がきちんとしているところを借りてください。
Q.外壁リフォームのときは仮住まいが必要ですか?予定は1週間といわれました。
A.外壁リフォームの場合、室内は工事の必要がないのでそのまま住むことができます。ただし、塗料の匂いに弱い・外からの視線がストレスになるなどの場合はホテルに泊まるのもおすすめです。
Q.リフォームの工期が延びてしまった場合、施工会社が仮住まいの家賃などは負担してくれるのでしょうか。
A.悪天候で工事が遅れた場合は、施主側の負担になることがほとんどです。ただし、リフォーム業者のミスにより工期が延びた場合は業者の負担になります。リフォーム前に、きちんと確認し書面に残しておきましょう。
Q.高齢者がいる場合、リフォーム中は仮住まいをしたほうがいいでしょうか。
A.リフォーム中は、音・塗料の匂い・ホコリなどが気になるものです。高齢者の場合は、ホテルなどで仮住まいをしたほうがストレスはたまりません。
Q.ペット可の賃貸物件を探し中です。2〜3人用の物件ばかりで6人家族全員で住める場所が見つかりません。
A.全員で住むのが無理なら、ペット可物件を2部屋借りて分かれて住むという手段もあります。ペットホテルの長期滞在はペットにとって精神的にも肉体的にもストレスになるので人間が工夫して負担にならないようにしてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。リフォーム中の仮住まいに関するお悩みや仮住まいの選び方、よくある疑問などをご紹介しました。どんな仮住まいが最適なのか……は、家族構成やライフスタイルによって異なるので、一概に「これだ」といえないのが難しいところです。賃貸物件・ホテル・ウィークリー&マンスリーマンションなど、それぞれ予算や条件が違います。ぜひこの記事を参考にして、自分たちの希望に合った場所を検討してくださいね。