換気扇の油汚れ落としたい人必見! 洗剤の使い方・掃除方法4つの秘訣
換気扇の油汚れを確実に落とす方法、ご存じですか?あのベタベタとした油汚れを落とすにはコツがあります。それは「効果が上がる洗剤を選ぶこと」「正しい順番で掃除をすること」です。これさえ押さえておけば、頑固な汚れもきれいに落とせるだけではなく、目に見えて効果が出るので掃除も苦にならなくなります。ここでは、換気扇の油汚れに最適の洗剤や、汚れを確実に落とす方法などをご紹介しましょう。
この記事を読んでいただければ、今まで大変だった換気扇のお掃除も楽になります。ぜひお役立てください。
1.換気扇の油汚れについて
油汚れがこびりついた換気扇を掃除する前に、「換気扇の油汚れ」に関しての基礎知識を学びましょう。
1-1.油汚れがつきやすい部分と汚れの度合い
換気扇で油汚れがつきやすい部分は、以下の3か所です。
- フード(レンジフード):換気扇全体を覆っているカバー
- フィルター:換気扇内部の汚れを防ぐためにファンの手前などに設置してある
- ファン:換気扇の「羽」の部分
そして、汚れの度合いはフード→フィルター→ファンの順番にひどくなります。
1-2.換気扇の油汚れが落ちにくい理由
換気扇の汚れが落ちにくいのは、以下の2つの理由があります。
1-2-1.油汚れが蓄積
換気扇はキッチンの中でも油汚れが1番蓄積する箇所です。料理中のフライパンや鍋から立ち上った蒸気や煙の中には、油の粒子がたくさん含まれています。その油の粒子は、換気扇に吸い込まれるときにフィルター・フード・ファンなどに付着し、ベタベタした油汚れとなり、簡単に落ちなくなるのです。
1-2-2.ホコリが蓄積
換気扇は、空気中に舞うホコリやチリも吸い取ります。そして、それらは油がついているフィルター・フード・ファンなどにくっつき、さらにそこに新たな油が付着し……のくり返しで汚れが蓄積されるのです。
油とホコリやチリが混ざった汚れは「粘度」があり、家具に積もったホコリのようにクロスでさっと拭くだけでは落ちません。換気扇は手軽に掃除ができず、つい先にのばしてしまうため、どんどん汚れがたまってしまうのです。
1-3.油汚れは何で落ちるのか?
換気扇の油汚れは、「アルカリ性」の洗剤で落とせます。というのも、油汚れの主成分「脂肪酸」は酸性なのでアルカリ性の成分が効果的なのです。アルカリ性の成分は、脂肪酸を包んでふやかしてから分解します。そのため、換気扇にこびりついた頑固な汚れも取り除くことが可能になるのです。
2.換気扇の油汚れを取る方法
ここでは、換気扇掃除に必要なアイテムや掃除の手順など、具体的にご紹介しましょう。
2-1.換気扇掃除で用意するもの
換気扇掃除を始める前に、まずは必要なものをそろえましょう。
- アルカリ性洗剤(市販の換気扇専用洗剤・重曹・炭酸ソーダなど)
- 食器用洗剤
- 硬い紙(トイレットペーパーの芯や名刺など)
- キッチンペーパー
- ぞうきんや古いタオル
- 使い古しの歯ブラシ
- ゴム手袋
- マスク
- 丈夫で安定性のある踏み台
- 養生用の新聞紙かビニールシート
2-2.換気扇のパーツ別掃除方法
換気扇は、フード・フィルター・ファンそれぞれ掃除方法が異なります。各掃除方法と掃除前の注意事項をご紹介しましょう。
2-2-1.換気扇掃除の前に
以下のことを忘れずに行ってください。
- あらかじめ取扱説明書を読んでフィルターやファンの取り外し方を確認する
- 取扱説明書がない場合は、後で部品を元に戻す順番がわかるように、部品を外しながら写真を撮っておく
- 換気扇の電源を切りブレーカーを落とす(掃除中に換気扇が動くと危険なので)
- 換気扇の下(ガスコンロなど)や壁など、掃除中の汚れをつけたくない部分は新聞紙やビニールシートなどで「養生」(※)をする
※養生:ビニールシートなどで汚したくない場所を覆って、テープで貼り保護すること
2-3.換気扇のパーツ別掃除方法
換気扇掃除は、フード→フィルター→ファンの順番に行います。換気扇の構造は家庭によって異なるので代表的な方法をご説明しましょう。
2-3-1.レンジフード
レンジフードは、換気扇全体を覆っているカバーの部分です。外側と内側の両方を掃除する必要があります。以下の手順で行ってください。
- 汚れが固まっている部分は先に「硬い紙」を使いこそげるようにして落とす
- 重曹50gと食器用洗剤50mlを混ぜペースト状にする
- レンジフードの外側(平らな部分)に手袋をした手で2を直接塗り広げる
- レンジフードの内側は2をキッチンシートに塗ったものでパックする
- 10分ほど放置したら熱湯に浸してから固く絞ったぞうきんで内側・外側ともに拭き取る
- 汚れが残っている部分や細かい部分は歯ブラシでこすって落としてからぞうきんで拭き取る
- 重曹の跡が白く残ってしまったら、ぞうきんにレモン汁(市販の100%レモン果汁でOK)を含ませたもので拭く
- お湯に浸して絞ったぞうきんで仕上げ拭きをする
2-3-2.フィルター
細かいでこぼこがあったり網目になったりしているフィルターは、拭き掃除ではなく「漬け置き洗い」が有効です。
- 大きなビニールのゴミ袋をシンクに2枚重ねにして敷き、お湯を張る
- フィルターを外して1の中に入れる
- アルカリ性洗剤(漬け置き用洗剤もあり)をまんべんなくかけ10分ほど放置する
- 水で十分に流す
- 完全に乾かしてから元に戻す
2-3-3.ファン
換気扇のファンは、円筒型で羽がたくさんついている「シロッコファン」と、プロペラ型の「プロペラファン」の2種類があります。両方とも掃除の方法は同じです。
- シロッコファン・プロペラファンは、取扱説明書に書いてあるとおりに外す
- ファンの外側・内側にたっぷりとアルカリ性換気扇専用洗剤を吹きかける
- 5〜10分ほど放置する
- 水でよく洗いながす
- 完全に乾燥させてから元に戻す
「2-3-2.フィルター」でご紹介した漬け置き方法でもOKです。
2-4.ひどい汚れを落とすコツ・ポイント
なかなか汚れが落ちないときは、以下の方法も試してみましょう。
- お湯200mlに重曹を大さじ1〜2杯の割合で溶かした「重曹湯」に部品を30分〜1時間ほどつける
- お湯に炭酸ソーダ(重曹よりもアルカリ性が高い)を溶かした「炭酸ソーダ湯」に部品を一晩漬け置きする
- 汚れが固まっている部分は、「2-2-1.レンジフード」でご紹介したように、硬い紙でこそげ落としてから洗剤を使う
- 汚れが落ちない部分には洗剤に浸したキッチンペーパーを貼り付け、さらにラップをして汚れと洗剤を密着させ20〜30分置く
3.換気扇の油汚れの予防法
換気扇をきれいにしたら、できるだけその状態を保ちたいものです。そこで、換気扇の油汚れの予防法をご紹介しましょう。
- 市販の「換気扇汚れ防止スプレー」を吹きかける
- 柔軟剤・リンスなどを原液のまま薄く塗って(3〜5倍に水で薄めても可)「膜」を作る
- 使い捨て「不織布フィルター」をフィルターの裏につける
汚れ防止対策をした上で「日々こまめに軽く掃除」をすれば汚れをため込まないで済みます。
4.換気扇の油汚れ〜よくある質問〜
換気扇の油汚れに関してよくある質問をご紹介しましょう。
Q.換気扇の掃除はどれくらいの頻度で行えばいいでしょうか?A.レンジフードの外側やフィルター部分は、料理をした後すぐにさっと拭くと汚れが蓄積されません。レンジフードの内側は週に1度のペースで掃除をしてください。また、フィルターやファンを外す本格的な分解掃除は、3か月〜半年に1度は行いましょう。
Q.日常的にレンジフードやフィルターの拭き掃除をするときにはどんな洗剤がいいですか?
A.1リットルの水に重曹大さじ4杯を溶かした「重曹水」を100円均一ショップなどで売っているスプレーボトルに入れてキッチンに置くと重宝します。シュッと汚れに吹きかけてから厚手のタオルなどで拭き取ってください。
Q.換気扇が汚な過ぎて掃除する気になりません。放置することによる悪影響はあるでしょうか?
A.掃除をしないデメリットはたくさんあります。
- 換気扇から油汚れが垂れ料理中の鍋やガスレンジに落ちる
- 汚れをエサにカビや雑菌が繁殖する
- 汚れがたまるとファンの動きが鈍り電気代がかかるようになる
見た目が汚いだけではなく不衛生なので掃除は必ず行いましょう。
Q.何年も掃除をしてなかったのでネジが油で固まってフィルターが外せません。いい方法はありますか?
A.「2-3-1.レンジフード」でご紹介した重曹ペーストを作ってください。ネジの回りにたっぷりと塗り、その上からラップをかけて洗剤を密着させます。30分〜1時間ほど放置するとネジが回るようになるでしょう。
Q.自分で掃除をするのは面倒なのでプロに依頼しようと思います。換気扇の掃除はいくらくらいが相場でしょうか?
A.業者によっても異なりますが、フィルターやファン、フードはもちろんのこと、細かい部分までピカピカにする場合は15,000〜20,000円くらいが相場です。依頼するときには3社くらいから見積もりを取り、金額と掃除内容を比較してから決めてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。換気扇の油汚れを落とすために必要な洗剤や道具、掃除の方法などをご紹介しました。こびりついた頑固な汚れも、アルカリ性洗剤・重曹・炭酸ソーダなどを使い正しい手順を踏めば落とすことができます。また、「どうしても汚れが落ちない」「掃除をする時間がない」などの場合はプロに依頼するのもおすすめです。そして、せっかく掃除した換気扇はひと手間かけて「きれい」をキープしましょう。ぜひ、この記事を参考に油で汚れた換気扇をピカピカにしてみてくださいね!