外壁塗装でよくあるトラブルは? 予防法・対処法も詳しく解説!

「外壁塗装をやり直したいが、どんなトラブルがありがちなのだろう」とお考えでしょうか? 確かに、外壁塗装では、さまざまなトラブルが報告されています。しかし、いくつかのコツをつかんで依頼することで、トラブルを予防でき、満足度の高い仕上がりを手に入れることも可能です。まずは、どんなトラブルがあるのかを知り、対策をしましょう。

今回は、外壁塗装でありがちなトラブルについて詳しく解説します。

  1. 外壁塗装に関するトラブルの現状は?
  2. 外壁塗装に関するトラブル事例
  3. 外壁塗装のトラブルを予防する方法は?
  4. トラブルが起きてしまった際の対処法
  5. 外壁塗装のトラブルに関するよくある質問

この記事を読むことで、外壁塗装のトラブルの予防法や対策法がよく分かります。外壁塗装で失敗したくない人は、記事を読んでみてください。

1.外壁塗装に関するトラブルの現状は?

最初に、外壁塗装のトラブルが増加している理由や背景について見ていきましょう。

1-1.外壁塗装のトラブル件数が増えている

外壁塗装のトラブル件数が、増加傾向にあります。家を長持ちさせるためには、定期的な外壁塗装が必要です。しかし、工事品質・業者や近隣とのトラブルなど、さまざまなトラブルにつながりやすく、第三者機関に相談する人も多くいます。今後外壁塗装を予定している人は、トラブルを避けるための事前知識が必要になるのです。

1-2.需要増加に伴う悪質業者の参入・コミュニケーション不足が原因

外壁塗装のトラブルが増加している背景には、以下のようなことがあります。

  • 外壁塗装の需要増加に伴う悪質業者の参入
  • 業界の人手不足による塗装技術やマナーの低下
  • 施主と業者・施主と近隣などのコミュニケーション不足

2.外壁塗装に関するトラブル事例

外壁塗装に関するトラブル事例を詳しく見ていきましょう。

2-1.仕上がりに関するトラブル

仕上がりに関するトラブルは、外壁塗装でよく発生するものです。

2-1-1.塗りムラ・色ムラがある

外壁塗装の仕上がりトラブルで最も多いのが、塗りムラ・色ムラが発生することです。多くの場合、業者の塗装技術不足が主な原因になります。塗りムラ・色ムラは、見た目ですぐに分かり、場合によっては家の印象を大きく損ねることもあるでしょう。

2-1-2.想定した色の印象と異なる

外壁塗装の色が想定したものと異なるというトラブルも多く見られます。業者との相談時は、多くがサンプル塗装による色の選定となることが原因です。塗料単体の色と実際に塗装した後の色の印象は、光の当たり方や下地の色・質感によって大きく異なります。事前に業者からの説明を受け、納得していたかどうかが問題です。

2-1-3.すぐに剝げてしまった

外壁塗装後、すぐに剝げてしまったという例もあります。外壁塗装がすぐに剝げてしまう主な理由は、以下をご覧ください。

  • 塗料と下地の相性が悪い
  • 塗料の乾燥不足
  • 塗料の量が不適切

いずれにしても、すぐに業者に連絡してやり直してもらいましょう。剝げている部分から浸水して外壁を傷める可能性があります。

2-2.塗装以外のトラブル

外壁塗装以外のトラブルにはどんなものがあるか見てきましょう。

2-2-1.外壁以外に塗料が飛び散った

外壁以外に塗料が飛び散り、損害を受けることがあります。屋根・玄関・窓に飛び散ってしまう例が多いでしょう。車や洗濯ものなど、家以外のものに飛び散ることもあります。業者が塗装前にきちんと養生していない・塗り方が雑などが、主な原因です。

2-2-2.塗装工事の際に家に傷がついた

塗装工事の準備や片付けの際に、脚立や足場の金具が家に当たったなどの理由で家に傷がついたり破損したりしてしまうことがあります。誠実な業者なら、傷や破損が発生した時点で報告と謝罪、修復に関する相談があるはずです。しかし、放置したまま報告せずに終わることがあり、大きなトラブルに発展することもあります。

2-2-3.正当な理由もなく工期が遅れた

雨天・災害などの正当な理由もなく工期が遅れる、というトラブルもあります。店舗の新装オープンや賃貸物件の引き渡しなど、特定の日までに外壁塗装が完了しなかった場合、損害を受けることもあるでしょう。また、中にはわざと工期を遅らせ、工事費用の割り増し請求を行うケースもあります。

2-3.業者とのトラブル

外壁塗装工事で業者とのトラブルが発生することもあります。

2-3-1.見積もりよりも高い金額を請求された

外壁塗装では、見積もりよりも高い金額を請求されたというトラブルが多いものです。見積もりよりも実際の請求が高くなる理由としては、主に以下のようなものが考えられます。

  • 依頼者都合による塗料の種類や色の変更があった
  • 外壁補修などの追加作業が発生した

請求額の増加に納得できない場合は、業者から必ず理由を説明してもらいましょう。なお、ごくまれに、勘違いによる記載ミスもあります。

2-3-2.スタッフの言葉遣いや態度が悪い

作業スタッフの言葉遣いや態度が悪いことに関するトラブルも急増しています。特に多いのは、以下のようなものです。作業スタッフの教育が行き届いていいないことが主な原因でしょう。

  • 作業中に私語が多く、話し声の大きさも気になる
  • 工事の開始と終わりの挨拶や確認がない
  • なれなれしい言葉遣い・態度で接してくる
  • 許可なく家の中に入ったり、トイレを勝手に使おうとしたりする
  • 許可なく喫煙し、吸い殻を放置する
  • ゴミを残したまま帰ってしまう

2-3-3.保証やアフターフォローがしっかりしていない

保証やアフターフォローがしっかりしていないことも、よく見られるトラブルのひとつです。外壁塗装は、定期的なチェックとメンテナンスが必要になります。経年や大雨などの災害により、徐々に劣化していくからです。劣化した部分を早期発見し、適切な補修を行うためにも、保証やアフターフォローは必要不可欠でしょう。

2-4.近隣とのトラブル

外壁塗装工事では、近隣とのトラブルが発生しやすいのも問題です。

2-4-1.塗料の臭い

外壁塗装は、大量の塗料を使うため臭いの問題が発生します。風向きによっては、特定の方向にある家に集中的に臭いが流れることもあるでしょう。塗料の臭いは、人によって気分が悪くなったり頭痛がしたりする原因になるので十分な配慮が必要です。また、洗濯ものに臭いがついてしまうのもいけません。

2-4-2.工事中の騒音

工事中の騒音が、トラブルにつながることがあります。外壁塗装の工程の中でも、塗装前の洗浄作業は特に騒音が発生しやすいので注意しましょう。また、作業スタッフの会話や準備・片付け作業の音も、クレーム対象になる可能性があります。

2-4-3.工事車両の駐車位置

住宅街では、工事車両の駐車位置によって、近隣の車が通過できなかったりしづらかったりすることがあります。事前に通知していなければ、工事車両近くまで車で進入してしまい、バックで大変な思いをしながら戻ることになることもあるでしょう。

3.外壁塗装のトラブルを予防する方法は?

外壁塗装のトラブルを予防するために効果的な方法を詳しく見ていきましょう。

3-1.業者との打ち合わせをきちんと行う

外装塗装のトラブル予防には、業者との打ち合わせをきちんと行うことが基本です。多くのトラブルは、業者との意思疎通が図れてないことが原因でしょう。特に、簡単な打ち合わせだけで業者任せにするとトラブルに発展しやすいものです。また、打ち合わせ中に不安や不審な点がある際には、必ず業者に確認しておきましょう。何とかなるだろう、こうしてもらえるだろうという思い込みが、トラブル原因になるのです。

3-2.工事前後に近隣へ挨拶する

外装塗装の工事前後に、近隣に挨拶すれば住民とのトラブルが激減します。事前に挨拶しておけば、感情的なこじれを防ぐことができるだけでなく、近隣住民も工事期間中の対策ができ、お互いに嫌な思いせずに済むのです。また、工事後に改めて挨拶すれば、礼儀正しい人という印象が強まり、いい関係を築くことができるでしょう。

3-3.信頼できる業者と契約する

信頼できる業者と契約することで、思わぬトラブルを防ぐことができます。たとえば、以下のような点を重視して業者選びを行うといいでしょう。

  • 外壁塗装の実績が豊富にある
  • 高品質な工事で定評がある
  • 親身になって話を聞いてくれる
  • 希望に添った工事プランを提案してくれる
  • 見積もりは無料
  • リーズナブルで明確な料金システム
  • 希望の工期に合わせてくれる
  • スタッフの言葉葉遣いや態度が丁寧
  • 利用者の口コミや評判がいい
  • 保証やアフターフォローが充実している

また、最初の段階でチェックしたいのが、こちらの要望をよく聞き、こまめに連絡してくれるかどうかという点です。見積もりを依頼したときの態度や迅速さなども含め、しっかり見極めてください。

4.トラブルが起きてしまった際の対処法

実際に外壁塗装でトラブルが起きてしまった場合の対処方法を解説します。

4-1.塗装工事に関する不満などは証拠を残しておく

外壁塗装の仕上がりが気に入らない・作業時に家を傷つけられた、などのトラブルは、証拠を残しておくことが大切です。まずは、スマホでもいいので該当部分の証拠写真を撮影しましょう。撮影日時が残るよう、時計が写り込むようにするのもいいでしょう。また、撮影直後に現像・プリントし、郵便局に出向いて裏に切手を貼り、消印を押してもらうのもおすすめです。証拠があれば、業者とのやり取りもスムーズに進み、やり直し工事や補償を行ってもらえることでしょう。

4-2.近隣とのトラブルは誠意を持って対応する

近隣とトラブルが発生したときは、誠意を持って対応しましょう。トラブル時の対応がこじれると、今後の近所づきあいに大きな支障が出ます。まずは、どんな内容にクレームがついているかを把握し、改善もしくは謝罪しましょう。近隣とのトラブルは、多くの場合がコミュニケーション不足・連絡不足など、配慮に欠けた対応が加速させています。施主・業者共に直接顔を合わせて対応することが一番の方法です。

4-3.業者とのトラブルがこじれたら第三者機関に相談する

業者とのトラブルを話し合いで解決できそうもないときは、以下のような第三者機関に相談するのもいい方法です。悪質な場合は、業者に忠告・改善指示を出してもらえます。

第三者機関が入った途端、スムーズに問題が解決することもあるので、いざというときに覚えておくといいでしょう。

5.外壁塗装のトラブルに関するよくある質問

最後に、外壁塗装のトラブルに関する質問に回答します。それぞれ確認してください。

Q.雨天だと外壁塗装ができないのはどうして?
A.雨天では、雨水や湿気による塗装不良が発生しやすく、十分に塗料を乾燥させることができません。無理に作業を進めると塗装ムラなどのトラブルになるため、作業を中止するのです。

Q.以前と同じ塗装業者に依頼すればトラブルにならない?
A.今まで特にトラブルがないのならば、ほかの業者に依頼するよりは安心できます。しかし、仕上がりやアフターサービスなど、何らかの不満があるのなら、ほかの業者を探すほうがいいでしょう。

Q.保証期間内なら無料で外壁塗装のやり直しをしてもらえる?
A.保証期間内であっても、色の変更など依頼者都合の理由によるものは有料になります。そのほかの場合については、業者の判断によるでしょう。

Q.近隣への挨拶を業者に依頼してもいい?
A.はい。業者によっては、特に依頼しなくても近隣への挨拶をきちんと行ってくれるところもありますが、心配ならばひとことお願いしておくといいでしょう。ただし、業者に依頼しても、近隣住民と顔を合わせたときには簡単にでも挨拶しておくことをおすすめします。

Q.外壁塗装を独自にやり直した後、業者に保証してもらえる?
A.まず不可能でしょう。業者の確認を受けず、独自にやり直した時点で保証対象外になるからです。保証によりやり直してもらいたいのなら、業者に連絡して確認を受けてからになります。

まとめ

今回は、外壁塗装のトラブルについて詳しく解説しました。塗装では、さまざまなトラブルが起こりやすいものです。トラブルが発生したときは、状況を冷静に把握し、なるべく早く解決するようにしましょう。多くの場合、業者や近隣との連絡ミスやコミュニケーション不足が原因になります。業者との連絡をこまめにする・近隣への挨拶をきちんとするなどを心がけましょう。また、業者選びの際に信頼できるかどうかのチェックを怠らないことも大切です。万が一、話し合いによる解決が見込めないときは、第三者機関に相談することも検討してみてください。